出典:96手目の局面
藤井四段が指した手は馬を自陣に利かす△3六馬。対して、佐々木四段はがっちり▲6四銀と打ち、やはり藤井敗勢かと思いきや、そこで藤井四段は△5八馬。なんとなんと、それで佐々木玉が詰んでいて、大逆転!△3六馬は密かに即詰みを狙う恐るべき一手だったのです!
後に、△3六馬のときに佐々木四段が▲7三飛成とすれば藤井玉が詰み、▲6四金でも佐々木玉が詰まないので佐々木勝ちだったと判明しました。しかし、両者秒読みに入っていたので、読み切るのは難しい面がありました。藤井四段の『執念』と『プロの中でも抜きん出た詰将棋の力』が逆転を呼び込んだと見るべきでしょう。
観戦者に衝撃を与えた、藤井聡太の妙手・名手 10選(中学生編)
2018年3月に中学校を卒業した藤井聡太六段ですが、プロデビューしてからわずか1年半の間にいくつもの妙手(名手)を見せてくれました。この記事では、その中から『中田戦の5五歩』や『広瀬戦の4四桂』など、特に衝撃的だったものを10手選び抜き、1手1手、なぜ衝撃的だったのかを解説していきます。
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