この詩集の中に『月に吠える』という詩はないのですが、月に吠える犬が登場する詩はあります。そして、月に吠える犬がどういう存在なのかについては、この詩集の序文で次のように説明されています。
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月に吠える、それは正しく君の悲しい心である。冬になつて私のところの白い小犬もいよいよ吠える。
月に吠える犬は、自分の影に怪しみ恐れて吠えるのである。疾患する犬の心に、月は青白い幽霊のやうな不吉の謎である。
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【月がきれい】各話サブタイトルの元ネタと思われる文学作品まとめ!本編ともちょっとリンクしてる!
2話のサブタイ『一握の砂』は石川啄木の歌集。おそらく、2話で茜の芋マスコットがポケットから滑り落ちた様子と、握った砂がこぼれ落ちる様子を重ねているのだと思われます。他の回についても、本編と元ネタ作品の間に何かしら関連性を見出すことができます。1話から最終回12話まで対応。