若者の日本酒離れは「味」が原因?~アンケート調査から見えてきた現状~
マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークが、20~30代の男女を対象に「若者と日本酒に関するアンケート調査」を実施。若者の日本酒離れに「味」が大きく影響していることが判明しました。調査結果から、若者が日本酒に求めるものや、購入をためらう理由などを分析します。
若者の日本酒離れは「味」が原因?~アンケート調査から見えてきた現状~
マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークは、20~30代の男女を対象に「若者と日本酒に関するアンケート調査」を実施し、その結果を公開しました。調査では、若者がアルコール飲料を飲む目的や、日本酒を購入しない理由、著名人が日本酒を飲むことによる購買意向への影響などを分析しています。
調査結果によると、アルコール飲料を飲む目的は、性年代に関わらず、全体の6割以上が「リラックスするため」と回答しました。年齢別に見ると、30代は20代よりも「リラックスするため」と回答する割合が高くなっています。
また、アルコール飲料の味やのど越しに対して求めるものについては、男女間で大きな差が見られました。男性30代は「キレ」のあるのど越しを好む傾向がある一方、女性30代は「フルーティー」な味を好む傾向が見られます。
日本酒を購入しない理由については、全体の6割以上の人が「味」と回答しました。特に20代男性では、「価格」が日本酒を購入しない理由として上位に挙がっています。
さらに、好きな著名人が日本酒を飲んでいた場合、購入意向が上がるのは2割程度で、30代は20代よりも影響を受けにくい傾向が見られました。
今回の調査結果から、若者の日本酒離れは「味」が大きな要因であることが明らかになりました。若者世代は、日本酒の味やのど越しに対して、従来の「辛口」や「濃厚」といったイメージにとらわれず、より幅広い味わいを求めている可能性があります。
日本酒業界では、若者世代の嗜好に合わせた新たな商品開発や、魅力的な日本酒の情報を発信していくことが重要と言えるでしょう。
今回の調査結果から、若者の日本酒離れが深刻な状況であることが改めて浮き彫りになりました。従来の日本酒のイメージにとらわれず、現代の若者の嗜好に合わせた商品開発や情報発信が必要不可欠です。
特に、20代男性は価格に対する意識が高く、日本酒の購入をためらう傾向が見られました。若い世代に日本酒を親しみやすくするためには、価格帯を抑えた商品や、飲みやすい味わいの商品を開発することが重要と考えられます。
また、著名人を活用した宣伝活動も効果的です。しかし、今回の調査結果では、30代は20代よりも著名人の影響を受けにくい傾向が見られました。年齢層によって、効果的なマーケティング戦略を変える必要があるでしょう。
日本酒業界は、若者世代のニーズを的確に捉え、魅力的な商品や情報を提供することで、日本酒離れを食い止め、新たな日本酒ファンを獲得していく必要があります。