【プリンセス・プリンシパル】劇場版Crown Handler 第1章小ネタ考察
2021年2月11日から公開中の、プリンセス・プリンシパル完全新作続編映画Crown Handlerのゴシップ的な小ネタや考察など。劇場版のネタバレへの配慮はありません。悪しからずご了承ください。
ビショップの素行調査
ドロシーとちせ…競馬場
プリンセスとベアトリス…後に出てくるワイン蔵
と思われます。
「職業を勘違いしています!」というベアトリスの発言から、ビショップは全くの別人のカバーをかぶっていたのではなく、言葉巧みに相手が勘違いするよう仕向けるような会話をしていた、ともとれます。
看破される白鳩
ドロシー・ベアトリス・ちせの3人について言及されて、「あなたがファームで教鞭を執ればいい」と自分がファーム出身であることを明かしてしまうアンジェ。
(幼い頃世話をしてくれた彼が優秀な家庭教師であったことも示唆しているのかもしれません)
ただ、もしもビショップがこの時点で「今王室にいるプリンセスが偽物である」ことに確信を得ていなかったとすると、この発言は「シャーロットと目されるスパイがスパイ養成機関に通っていた時期がある=10年の間長期間国を空けることのなかった現在のプリンセスとは別人である」ことがわかるため、大失言です。
ビショップはこれをもって、
「小石が投げ込まれたくらいで自ら波紋を広げるな。
疑惑(プリンセスが偽物である)が真実であることを自ら知らせるようなものだ。」
とたしなめているようにも感じられます。
パイプを咥える演技
この場面で、ビショップはパイプを吸いながら会話をしています。
よく聞くとビショップが映っていない場面でもパイプを咥えているであろう部分は喋り方が少しくぐもっています。細かい演技です。
快諾するプリンセス
「プリンセス、手を貸してくれる?」というアンジェからの申し出に内容を聞くこともなく「ええ!」と快諾するプリンセス。白鳩の他の面々が唖然としていることからみても、アンジェからプリンセスにそういったお願いをすることはなかったものと思われます。プリンセスは相当嬉しかったのでしょう。
なお、このあとアンジェがプリンセスにお願いした内容とは
「自分がプリンセスに変装して離宮内の人物を引きつけるので、その間にビショップの部屋に忍び込んで二重スパイの証拠となるものを調査してほしい」というかなりの無茶振り。
アンジェもまた、プリンセスを同じ目的のために戦う共犯者として巻き込むことに決めたのだと感じられる瞬間です。
離宮潜入
到着早々、ビショップに正体がバレるAプリンセスとベアトリス。
ビショップが遠目、しかも後ろ姿からアンジェとプリンセスを判別できたというよりも、以前「感情が顔に出過ぎる」と指摘されていたベアトリスの言動から判断したものを考えられます。
ビショップとAプリンセス、スパイの仕草
Aプリンセスに話しかけるとき、ビショップは顎に手を当てています。
このあとのチェス線でも、
「いつから気づいていたんです?」
「初めて入れ替わったときから」
のやり取りで、Aプリンセスとビショップは顎に手を当てています。
TVシリーズ9話c11でちせが「襟をつまむのは任務の話をする合図です。」と解説しているのと同様に、おそらく2人のこの仕草も「これから秘密の話をする」といった意味合いの合図ではないかと思われます。
ちなみに、この離宮のシーンのAプリンセスはほぼ関根明良さんの声ですが、一部の息を呑む部分は古賀さんが演じているものと考えられます。
離宮でのチェス戦
チェスの場合、「サクリファイス」という自分の駒を犠牲にして、全体を有利な状況に持っていくという一手があるんです。この味方に犠牲を強いる戦い方をさせるか否かで少し意見が分かれたりもしましたね。
引用元:第1章パンフレットP9 プリンセス・プリンシパルの世界(白土晴一さん解説)より
離宮でのチェス戦の考察
(※編集者にはチェスの知識がないため寄せられた考察を編集して記載しています)
・(チェスでは)駒を再利用できない。そのため、
「駒が多すぎて実践的な手筋が少ない状況」と
「駒が少なすぎて手筋が少ない状況」は研究し尽くされてしまっている。
19世紀前後で最強と言われていた「キングスギャンビットアクセプテッド」という序盤の展開をなぞったAプリとビショップはそれだけでも一定の棋力が示される
・盤面的にはAプリ(白)が優勢気味だが、Aプリがビショップを犠牲にするのを嫌がると不利局面になるような盤面が出来上がる
・Aプリの降参がかなり早かった(まだ引き分けを狙える局面だった)
→自分(キング)が倒れることで他の白鳩メンバー(他のピース)を守るような展開の暗示?
・ノルマンディー公の「足元を掬われる」発言はチェスではある条件を満たすと「2マス進んだポーンの足を掬って取る」という動きができるので、その手に対して小粋な返しをしたセリフ回しではないか。
・ノルマンディー公の発言はAプリンセスの指し方が彼の知る直近の(つまり現プリンセスの)指し方と異なることを指摘するとともに、ビショップにプレッシャーをかけているのではないかと考えられます。
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<ノルマンディー公が来て以降の展開について>
①Aプリ、自軍のビショップを陣営から無理やり引き剥がそうとしている。
ノル公「らしくない指し方だなシャーロット。
ほら、敵の駒ばかり見ているからビショップが危ない。」
Aプリ「おじさまに見られていては、緊張します。」
ノル公「だがそうも言ってられまい。」
ビショ「さて、殿下はこの局面、どうされますかな?」
②Aプリ、攻撃されたビショップを完全に囮として放置。
ビショップ側が囮を受け入れると一気に盤面が傾く、元ネタの棋譜では勝利に繋がる大きな一手。
ノル公「そう指すか。信念は貫くべきだな。」
Aプリ「言っては駄目です」
③ビショップ側、Aプリが囮として差し出したビショップを受け入れずに手を進める。
ノル公「そうだな。語りすぎては足元をすくわれる。
だが侍従長は見抜いているよ。どう出るかな。」
<結論>
Aプリ側は囮(ショップ)を出したが意図を見抜かれて負けた
・ビショップを囮として見捨てたことに対し、ノル公が「信念は貫くべきだな」と返したこと、
・そしてその囮が見抜かれて最終的に負けた
という2点が重要と思われる。
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このチェス戦は、まさに劇場版第1章の駆け引きそのものといえます。
元ネタと思われる「不死身のゲーム」(上記Wikipedia)は「特徴として、白番が信じられないほどコマを犠牲にしながらも勝ちを拾った局」ですが、Aプリンセスは犠牲を払う前に降参をしていることになります。
ベアトリスとガゼルの対比
TVシリーズ10話ではアンジェから「ベアトはすぐに顔に出るから。」
ビショップからも「感情が顔に出過ぎているな」と言われているベアトリス。
二人の指摘の通り、チェスの間にもベアトリスは表情を豊かに変化させています。
ノルマンディー公の傍らで直立不動のガゼルとの対比が、それを更に際立たせています。
不審な男の存在
このチェスシーンの間に、一瞬だけ映り込む褐色で体格のいいお下げ髪の男。
ラストシーンでウィンストンを撃ち殺す男です。
プリンセスの単独潜入
その頃プリンセスはたった一人、ウィンストンの部屋に潜入していました。
鍵開けはスリだった頃から身につけていたものか、もしくはアンジェに教えてもらったものと思われます。
不安そうなその表情から、プリンセスはスパイとしての潜入経験は少なく、そもそも単独任務は初めてなのかもしれません。
ウィンストンの机の引き出しを開ける直前、プリンセスがなにかに目を留めるのですが、現時点では何を意味するのか不明です。
ただ単に「なにかあるかも!」という表情だったのかもしれません。
車の中の会話
帰路のアンジェ・プリンセス・ベアトリスでの車。
(明示されてはいないですが、運転手はドロシーではないかと思われます。)
ここでアンジェがわざわざウィンストンのチェスの指し方をプリンセスに確認したのは、その場にベアトリスがいたため。
ただ、ノルマンディー公の「珍しいな」という発言や、伝聞帳にも思えるプリンセスの話し方から、プリンセス自身はあまりウィンストンとチェスを指したことがなかったように感じられます。
判明するビショップの手口
劇中でビショップはアンジェに
・シェイクスピア:リア王(ファースト・フォリオ 1623年) ※発行数750部
・シェイクスピア:リチャード三世(セカンド・クオート 1650年)
と、プリンセス・プリンシパルの年代から見ても古く、貴重な本を指定してきています。
このあとのワイン蔵で「もっと新しい本にして」というアンジェに「妥協は認めない」と返したことで、ビショップはどうしてもその版の本を必要としているということがわかり、彼が本を暗号に使用していた確信が更に高まることに。
ブック・サイファの解析の量と2日という期限にちせとベアトリスはもちろん、プリンセスまでも驚きを隠せない表情をしているのに対しドロシーは平然とした顔。スパイとしての力量や経験の差を感じさせます。
本の調達に現役のスパイを利用したビショップの行動は自分の手口がバレかねない非常に危ういものであり、それほどに彼が追い詰められていたのではないでしょうか。
ドロシーと古本屋が接触していた場所
冒頭で「あなたは共和国に移送される」と言われていることから、壁のすぐ向こう側の共和国領であると考えられます。
古本屋を乗せてきた男性二人は、大佐と同じ軍服を着ており、同じようなタバコを吸っていました。
女王の元ネタとプリンセス・プリンシパルの年代について
プリンセス・プリンシパルの年代について、これまで「19世紀末」としか紹介されていませんでしたが、女王の元ネタと考えられる史実のヴィクトリア女王は1837年6月20日即位であるため、「在位60周年」は1897年にあたることになります。
”餌をまく”
ビショップにコントロールからの手紙を手渡すAプリンセス。
ビショップの口調から、ビショップは一見ではプリンセスとアンジェを判別できないことが推測されます。(先程の離宮でのチェス戦のやりとりでは、ベアトリスの不審さから判別したのでは)
ちなみに、この場面の声はおそらくすべて古賀さんです。
コントロール(L)からビショップに渡されたメモの内容。
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My dearest winston
During the past week we have had weather remarkable for its changeful-
ness. On Saturday we had some loud of peals of thunder, accompanied with
heavy showers of rain. We took shelter under a tree.
この1週間、こちらの天気はとても変わりやすくなっている(=情勢が急変している)
土曜には何回か雷鳴が轟き、大雨を伴った。(=東西関係に亀裂が走り、大使館職員が引き揚げた)
我々は木の下に避難小屋を用意した(=ウィニーの亡命先も用意されている)
Beleve me. (不明) From L
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ビショップの名前を「Winston」と表記していることや、「dearest」や「Beleve me」の表現から、Lとビショップが親しい間柄であることが伺えます。
(3/18追記)
タイプライターで書かれた部分(上記の真ん中の文章)が、20021/1/3の特番の合間に流れていたOP「LIES & TIES」のCM画像の中に書かれているとの情報を得たため英文を書き出し直しました!
焦るビショップ
取引相手から連絡が来ないことに焦り、アイロン係のチャールズを使いに出すビショップ。
おそらく行き先はビショップの取引相手。互いのつながりがバレてしまうと大きな痛手になるスパイにとって、これは相当の禁じ手です。ビショップの焦りが伺えます。
(11話でアンジェが7に接触をはかり「機関員からのコンタクトは禁じられているはずよ」とたしなめられたときの状況に近い)
チャールズに使いを頼んだ後、またその翌日に別の執事がアイロン係をしているのを見て焦るビショップを、奥のテーブルから食卓の準備をしつつ鋭い目線で見ているメイドの女性がいます。
彼女はTVシリーズにおけるリリ・ギャビストンのような、ウィンストンを監視していたノルマンディー公の協力者の可能性が高そうです。
アンジェとビショップの取引
ビショップに真実を知らせるとともに、アンジェとプリンセスの秘密をバラすなと取引を持ちかけるアンジェ。
しかし、その袋の中にはかつてウィンストンが幼いシャーロットに差し出した思い出のお菓子が大量に入っていたことから、アンジェの中には確かにウィンストンへの親愛があることが伺えます。
ちなみにこのお菓子は「ジャムドロップス」とのこと!(3/12 Zoomトークショーより)
離宮からの逃亡
ウィンストンが離宮の裏口から車を出した後、彼の車を追いかける車が1台描かれています。
状況的に、第三勢力のスパイの追跡の可能性が高いのですが、ライトを付けている(付けていると相手に自分の存在がバレてしまうので追跡が目的なら不自然)ので、陽動かミスリードを狙った一般車の可能性も。
(冒頭のカーチェイスでも、スパイ勢力と思われる車はライトを付けていません)
墓場での待ち合わせ
アンジェが指定した待ち合わせ場所は、おそらく墓場。
アンジェに手渡されたメモを見たビショップが「私はここで殺されるのかね?」と尋ねたのは、待ち合わせが墓場だったためと思われます。
メイフェア校の寮が見えるため、ロンドンのメイフェア地区近辺、ハイドパークあたりが場所的に該当しそうです。
このあと、アンジェとビショップはドロシーの車に乗ったと見せかけてそのまま墓地の秘密通路の入り口に向かい、ドロシーとちせは完全な囮として市街地に繰り出しています。
ナローボートとは