【プリンセス・プリンシパル】劇場版Crown Handler 第1章小ネタ考察
2021年2月11日から公開中の、プリンセス・プリンシパル完全新作続編映画Crown Handlerのゴシップ的な小ネタや考察など。劇場版のネタバレへの配慮はありません。悪しからずご了承ください。
通常はほとんどが屋内の、日本の屋形船のような形をしていますが、ナローボート上でアンジェとビショップがチェスを指し、ビショップがあたりを見渡し、最終的には天井を仰ぐシーンの演出のため、今作ではあえて前半分のみ屋内となっています。
ナロウボート上でのチェス
(※編集者にはチェスの知識がないため寄せられた考察を編集して記載しています)
・チェスは白側は有利であるため、黒でチェックメイトをした2回目はアンジェが完全に実力で上回ったのを示しており、あの状況をそのまま表している
・キャスリング(入城)と言われる手を打ったビショップのキングをアンジェがクイーンでチェックメイト
→王となって壁を取り払うという示唆?
・「私の負けだ」にはチェスの勝敗の意味のほかにも、スパイの情報線の勝ち負けも意味している?
・なお、侍従長のビショップはアンジェに取られている。
「スパイという仕事は、型にはまった私の人生に刺激を与えてくれた。…しかし、同時にすべてを失った」と語るビショップとともにクローズアップされるのは、ポーン3つとビショップとナイト。己のスリルのために国や主君、友人を売ったビショップが失ったものなのかもしれません。
「指す」と「打つ」について
この対局ではアンジェ・ビショップともに『打つ』という言葉を使って会話をしています。
通常チェスは『指す』という言葉を用いるそうです。
英語からの訳で考えると『打つ』も誤用ではないそうですが、離宮でのチェス戦とその後の車の中でのノルマンディー公・アンジェ・プリンセスは『指す』といっていることから、1つの作品の中で統一がされていないのは不自然で気になる、という意見がありました。
・確認不足だったためとりあえず差し替えできるところは差し替えた説
(2章でも出てくるノル公・アンジェ・プリンセスはセリフを差し替えたが、ビショップは間に合わなかった)
・「いい手を打つ」でアンジェのチェスの腕と、ビショップを逃がすの白鳩の連携を褒めたダブルミーニング説
(王立寺院で白鳩を辛評したことの対比にもなりそうです)
四半世紀捧げた仕事
「今夜は随分と饒舌ね」というアンジェの言葉に「四半世紀捧げた仕事からリタイアするんだ、感傷的にもなるさ。」と答えるビショップ。
四半世紀=25年なので、ビショップは25年以上前からスパイをしていたことが判明します。
アルビオン王国が分裂したのが10年前なのでその前からということになり、国が分裂することに加担した可能性や、共和国のスパイではなく、別の組織に与していた可能性も生まれてしまい、非常に気になる発言です。
なぜ彼がわざわざそれをアンジェに伝えたのか、それこそ感傷からの告白だったのか、現時点ではわかりません。
ビショップとの別れ
二人が別れた後、ビショップの前に現れた男は、離宮でのチェスの最中に映ったお下げ髪で褐色の男。
「なぜここが」とビショップが驚愕していることから、お下げ髪の男はビショップと面識があり、かつビショップがこの場に来ることを知るはずのなかった人物ということになります。
このあとノルマンディー公が「惜しげもなく処分したな。どうやら狡猾な連中がいるらしい。」といっていることから、ノルマンディー公は今回のビショップ暗殺に関わっていないということがわかります。
「私の知る男ならこんなおわらせ方はしない」といっていること、更にその後のLの反応から、Lの指示でもなく、つまり共和国スパイや王国側の追手ではなく、第3勢力のスパイと思われます。
不安と謎の残る結末
最後のシーンのお茶会で、ちせが「すっきりせん幕引きじゃのう」とぼやきます。
チーム白鳩の任務は「王国側に共和国スパイの情報を流している二重スパイがビショップであるかを確かめる」ことであり、結果としてビショップは確かに二重スパイであったものの、彼は王国に情報を流していたわけではありませんでした。
(ビショップが情報を流していた相手が更に情報を流していた可能性はあります)
チーム白鳩の5人が口にしているのは、アンジェがビショップに渡したものと同じお菓子(ジャムドロップス)。
用意したのがアンジェなのか、それとも別の誰かなのかはわかりません。
「少しだけ寂しい」
と自らの気持ちを吐露するアンジェの視界に映る、ビショップとの思い出のお菓子は、輪郭が少しぼやけています。
劇中の状況まとめ
ウィンストンとシャーロットの関係
・「よく面倒を見てもらっていた」とアンジェがかつてのウィンストンについて語っていること
→シャーロットにとってウィンストンは、親しみを感じる相手であった
・ウィンストンは、スパイになってしまったアンジェに対しても「シャーロット殿下」と読んでいること
→シャーロットに対する敬意が見て取れる。
アンジェはビショップが二重スパイであることが明らかになるたびに、目を伏せる仕草をしています。
また、チェス戦で当初ビショップを囮として使うことを嫌がるような立ち回りを見せていたことや、逃亡ルートをかいた紙袋に入れられていた大量のお菓子などを見ても、ウィンストンに感謝の念があり、彼を死なせたくないというアンジェの内心が感じられます。
そしてウィンストンもまた、アンジェに対して厳しい口調でありながらも、一貫して「嘘を付く(スパイでいる)のはもうやめなさい」と諭しているようでもあります。
ウィンストンが最期に残した「嘘を付き続けるとあなたもこうなる」という言葉は、裏を返すと「自分と違ってまだあなたは戻れるのだから」という意味を孕んだ言葉のようにも思えます。
かつてのシャーロットにとって、ウィンストンという人物は数少ない理解者であったことが、物語の端々から感じられます。
だからこそ、プリンセスはその死を回避することができなかったアンジェに「寂しいわね」と声をかけたのでした。
TVシリーズ1話では、プリンセスに「優しいのね」と言われて「優しくなんかない」と答えるだけだったアンジェが、ぽつりと「少しだけ寂しい」とつぶやいたあと目をうつすジャムドロップスは、少しだけ滲んでいます。
第2章は2021年秋公開予定!!!!!
第1章の最後には、15秒ほどの第2章の予告が入ります。
・王位継承者と目される3人の新キャラクター
(赤髪で眼鏡の男、金髪でそばかすの少女、金髪もみあげの体格のいい男性)
彼らは王位継承権第1~3位?(第4位のプリンセスよりも高い3人)
・赤髪の男がなにかのパレードで車上にいる。
建物から伸びている紅白の縞模様の旗にアンジェが離宮で見上げていた紋章が描かれている?
・ウィンストンを殺害したと思われる、お下げ髪で褐色の男性とちせ・アンジェの戦闘
・血まみれの金縁のメガネ
(アンジェ、もしくは赤髪の男のもの?)
第1章で残された謎はどこまで判明するのか、第2章の公開が待たれます!
OPの和訳
LIES & TIES
『侵入者有り』
始めましょうか
行動開始
『侵入者有り』 作戦を遂行して
行動開始 影は動き出す
作戦実行 5人は走り出して
任務遂行 光が煌めき出す
ずっと閉じ込められていた
秘密を心の奥底に押し込めたままで
誰も信じられずに、ただ隠し続けた
今 願った未来はもう目前に迫って
どんな困難も私たちは乗り越えてきた
叶えましょう 今夜 世界があなたを待っているわ
檻を壊して 今 立ち向かう時が来た
(こじ開けて 自分を取り戻すの
力が煌めき出して 私たちは立ち上がる)
もう独りじゃないから
超えられない壁なんて無いわ
そして今 輝きだす
見たことのない 遥かその先へ向かって
この絆が導いてくれる
(私たちなら辿り着ける さらに…)
向こうへ
求めつづけた未来を手にするの
もう目の前よ
境界線のその先へ
私たちを邪魔するものは何もない
もうこの運命に振り回されはしない
(悲運すら支配して)
見つけ出す
私たちが夢見たものがそこにある そんな気がするの
私たちの世界はすぐそこに
はるか遠くまで広がって
(間奏)
この世のどんな嘘も
何かを裏切ることに変わりはない
私たちのやり方は違うけれど
どういうことか、貴方にはわかる?
心の奥深くに答えはあるわ
(訳:おえかきengさん)
EDの和訳
Nowhere Land(どこにもない世界)
夢の中で鳥たちは何度も呼ばれて、太陽の光で私は目覚める
決して辿り着けなかった数々の夜をすごして
今、私たちは生まれてからずっと待ちわびた道を進んでいる
それこそが私が望む平和、私たちは見つけたの
(高く飛ぶ白い鳥を)
素晴らしく輝く笑顔の新しいシーンを
ほら、私は今や自由
(私たちは辿り着いた、限界なんてない)
いつも私とあなたを見守っている白い鳥が待ってる
これからも変わらずに過ごしていくから、どうかさよならは言わないで
---
地図を眺めて一日を無駄に過ごす、それでは私は笑いもしない、知っているの
いつも眺めていた場所の中央
今私はそこに立って、泣いているの
それこそが私が望む平和、私たちは見つけたの
(高く飛ぶ白い鳥を)
素晴らしい青空にはばたき滑るように飛ぶ翼を
ほら、私は今や自由
(私たちは辿り着いた、限界なんてない)
いつも私とあなたを見守っている白い鳥が待ってる
これからも変わらずに過ごしていくから、どうかさよならは言わないで
私たちの思い出(私の心に残る)
私たちの口ずさむメロディーはどこにもない世界に響いて広がる
白い鳥の飛ぶように時計は鳴り続ける
果てのない空で私たちの絆はどこまでも飛んでいく
(訳:ケイさん)
最後に
プリンセス・プリンシパルTVシリーズは、ロンドンの壁やノルマンディー公との決着、またガゼルの行方など、謎や課題が数多く残されたラストになっていました。
劇場版パンフレットにはこうあります。
(TVシリーズは)10年前に別れてしまった2人の少女が再会し一緒に生きていく決意をする物語
引用元:第1章パンフレットP13 監督インタビュー見出しより
プリンセスが引き継いだシャーロットの夢を、再び二人の夢にするためにたっぷり12話分の時間をかけたアンジェとプリンセスが、チーム白鳩の仲間たちとともにこれからどうやって歩み、どこにもない理想郷―Nowhere Landにたどり着くための物語は、今始まったばかりです。
注意
※この記事の内容は、プリンセス・プリンシパルファン用のDiscordに寄せられた情報を編集者の方で選別・整理して作成したものです。裏取りや精査はあまり行えていません。また、非常に多くの情報を頂いたため、載せきれなかった内容も数多くあります。
どこかのタイミングでまた冊子化することを目標としています。
情報は今後随時募集していますので、下記Discordまでお寄せいただければとても助かります。
お役立ちリンクとか