日本の物流を揺るがす「物流業界2024年問題」対策に岸田総理が本腰を入れ始めた。働き方改革慣例法でトラック運転手の労働環境が好転する一方で、人材不足や輸送量の低下という課題が表面化するのが「2024年問題」だ。総理にはこれまでのように現場の声を取り入れながら効果的な対策してくれることを期待したい。
目次
令和5年3月31日、岸田総理は、総理大臣官邸で第1回我が国の物流の革新に関する閣僚会議を開催しました。
会議では、物流をめぐる現状と課題について議論されました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
物流は国民生活や経済を支える社会インフラですが、担い手不足、カーボンニュートラルへの対応など様々な課題に直面しています。物流産業を魅力ある職場とするため、トラックドライバーに働き方改革の法律が適用されるまで、明日でちょうど1年となります。
一方、一人当たりの労働時間が短くなることから、何も対策を講じなければ物流が停滞しかねないという、いわゆる2024年問題に直面しております。
これに対応するため、荷主・物流事業者間等の商慣行の見直しと、物流の標準化やDX(デジタル・トランスフォーメーション)・GX(グリーン・トランスフォーメーション)等による効率化の推進により、物流の生産性を向上するとともに、荷主企業や消費者の行動変容を促す仕組みの導入を進めるべく、抜本的・総合的な対応が必要です。
このため、物流政策を担う国交省と、荷主を所管する経産省、農水省等の関係省庁で一層緊密に連携して、我が国の物流の革新に向け、政府一丸となって、スピード感を持って対策を講じていく必要があります。
そこで、1年以内に具体的成果が得られるよう、対策の効果を定量化しつつ、6月上旬をめどに、緊急に取り組むべき抜本的・総合的な対策を政策パッケージとして取りまとめてください。
引用元:www.kantei.go.jp(引用元へはこちらから)
岸田首相は、物流業界の人手不足が懸念される「2024年問題」への対応を協議するため、初の関係閣僚会議を行った。
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これまでトラックドライバーの労働環境は、長時間労働の慢性化という課題を抱えていました。
若手不足と高齢化による労働力不足の中、EC市場の急成長による宅配便の取り扱い個数の増加により
長時間労働が常態化していたのです。
引用元:www.traffic-probe.jp(引用元へはこちらから)
東京出てきたし……電車で行ける範囲に何でもあるぜ♪になったけど、虎穴みあいな反社ショバ代サイトじゃない限り往復電車賃より配送料の方が安いので結局通販の鬼になっちゃう
— あくた (@akuta_sumi) Apr 5, 2022
働き方改革関連法によって、2024年4月1日から「自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制」が適用されることにより生じる物流業界の諸問題のこと。
具体的には、トラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されるほか、2023年からは時間外労働時間が60時間を超える超過分の割増賃金がこれまでの1.25倍から1.5倍になる。
引用元:www.lnews.jp(引用元へはこちらから)
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LNEWSは物流の2024年問題について、読者を対象に対応状況や具体的な対策についてアンケート調査を行った。
調査結果によると、回答者の7割以上が何等かの対策を実行・計画しており、最も多かったのは「運賃交渉、輸配送コストの見直し」で2割強、一方で懸念事項としては「人材・人手不足」がトップだった。
引用元:www.lnews.jp(引用元へはこちらから)
人手不足は業界全体の課題だが、運賃確保や労働環境の改善は物流事業者だけでは実現が難しい。とはいえ、2024年は待ったなし。労働時間を短縮するために地域・業種の枠を超え、一歩踏み込んで連携・協業する動きもみられた。
引用元:www.lnews.jp(引用元へはこちらから)
ドライバーの年間の拘束時間は、3516時間から3300時間に制限されます。
健康を守るために必要な措置ですが、民間のシンクタンクの調査では、7年後の2030年には35%の荷物が運べなくなる可能性があるとされています
引用元:www3.nhk.or.jp(引用元へはこちらから)
2024年時点で不足する輸送能力を業界別に見ると、一番危機的なのは農産・水産品出荷団体で輸送能力は32%不足すると試算されています。野菜や魚が3割ほど届かなくなるということです。発地別で見ると、九州と中国の輸送能力が2割程度不足します。関東圏への長距離輸送の多さが原因と推察されます。現在の運行体制を維持しようとすると、2024年に彼らは関東まで運べないわけです。
だから2024年問題が生活者に与える一番のインパクトは宅配物が届かなくなるのではなく、関東のスーパーに九州の野菜が並ばなくなるということなのです。これが物流業界における2024年問題なのです。
引用元:jbpress.ismedia.jp(引用元へはこちらから)
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規制により、1日に運べる荷物の量が減るため、運賃を上げなければ収入が減少してしまいます。
しかし、運賃を上げることは容易ではありません。6万社を超える運送業者の過当競争の中、
荷主企業はより運賃の安い業者へ依頼するため、運送業者が荷主と価格交渉しにくい現状があります。
引用元:www.traffic-probe.jp(引用元へはこちらから)
また、中小企業で月60時間の時間外労働が発生した場合には、2023年の法施行により
割増賃金率が25%から50%へ引き上げられることから人件費が増加し、利益の減少に繋がります。
引用元:www.traffic-probe.jp(引用元へはこちらから)
トラックドライバーは走行距離に応じて運行手当が支給されるため、本来であれば走れば走るほど収入が増えるのですが、労働時間の規制により走れる距離が短くなれば収入が減少してしまいます。
収入が低いとなれば離職に繋がる可能性もあり、労働力不足に拍車がかかる恐れもあります。
引用元:www.traffic-probe.jp(引用元へはこちらから)
物流業界「2024年問題」を一から解説 働き方改革関連法制定の背景と物流業界の抱える課題│
運送料と給料上げれば人は集まる
— BAN不死鳥(広告期)🛸 (@re30sai) Mar 28, 2023
送料無料とか薄利で運ばせるから運送業人手不足になる
トラックも業務委託の大手の下請けも労働量は半端じゃなくてきつい割に合わん
迫る物流「2024年問題」 運転手不足に懸念、業界対応急ぐ 荷物3割超運べず(時事通信) - Yahoo!ニュース news.yahoo.co.jp/articles/22e92…
運賃上がって給料上がればいいなぁ~
— 宇佐美∑d(゜∀。d)? (@aho8888) Apr 10, 2023
※トラックドライバー心の叫び
#glm795
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超過分の労働に対する割増賃金が1.5倍へ(2023年~)
物流を支えてくれるドライバーの労働環境が改善される。
しかし一方で別の懸念も発生してしまう。それが『2023年問題』