ある病院が社内SEの採用活動を行っていた際、応募資格に「システム開発経験（目安2年以上）」と記載されていた。この条件を満たしていると主張するXさんが応募し、職務経歴書に「現在、社内SEとして解析、基本設計、詳細設計などの業務を担当している」と記載した。面接の結果、Xさんは採用され、管理部システム開発室に配属された。

しかし、Xさんが働き始めてからおよそ1か月半後、病院から解雇を通告された。理由は「能力不足」であり、病院はXさんに対し「3か月の試用期間が終了した後は本採用しない」と通告した。

通告内容の要旨は以下の通りである。

貴殿は、2021年5月1日に当院に入職し、現在3か月の試用期間中であります。この度試用期間満了に際し慎重に検討しました結果、以下の理由により試用期間満了（2021年7月31日）後の本採用は見送ることになりましたので、ここに通知いたします。
1 業務に関する研修等を行ってきましたが、当院が求めるレベルに達する見込みがないと判断したため
2 採用選考時に提出いただいた職務経歴書に虚偽の申請があり信頼関係を築くのが難しいと判断したため

上司はXさんに対し、「7月末まではJavaの課題を与えるなどして研修の形で勤務していただく」旨を伝えたが、Xさんは納得できなかった。その日の夜、Xさんは上司にメールで「これは事実上の解雇通知であると存じます。ついては本日（6月25日）を最終出社として、以後、7月31日までの給与を規定どおり支給していただきたいと思います」と伝えた。

この出来事に対して、ネット上では多くの反応が寄せられている。「ガチの無能くらい面接で見抜けるだろ無能なのは会社側もだなこりゃ」という厳しい指摘や、「未経験でも親切に対応します！」と皮肉る声も見受けられた。また、「悪貨は良貨を駆逐する」とのコメントもあり、経歴詐称に対する非難の声が多い。

一方で、「なんで面接で弾けないんだよ、話したら経歴嘘か分かるだろ」と、採用プロセスに問題があったのではないかと指摘する声もあった。「試用期間中なら次の転職にも大きな影響はないのでは」という冷静な意見も見られる。

このように、Xさんの解雇を巡る出来事はネット上で様々な意見を呼び起こしている。試用期間中の解雇は珍しいことではないが、今回のような経歴詐称が発覚するケースは特に注目されやすい。今後、企業側も応募者の経歴を厳密にチェックすることが求められるだろう。