ジー・シャオジンさんが日本に来たのは2016年12月28日。東京江東区有明で開かれるコミックマーケットを訪れた。シャオジンさんは日本のアニメが好きで声優を目指して勉強していた。彼にとって夢のようなこの場所で2日間楽しんだ後、31日に岐阜県高山市に訪れた理由も一番好きなアニメ「氷菓」の舞台だったからだった。だが大晦日はどこもホテルが満室だった。母親がホテルを予約してくれたが31日だけ予約が取れないまま日本に来てしまったため途方に暮れていた。そして平澤義則さんと出会った。もともと面倒見がいい性格でホストファミリーの経験もあった。だから妻と娘も最初はビックリするものの事情を説明すると違和感もなく受け入れた。午前8時、アニメ聖地巡礼の旅へ向かった。1月4日に大阪へ行く予定になっていた。1月4日、平澤さんは神社へ、シャオジンさんは駅へ向かうとバッタリと再会。偶然の再会が嬉しくなったので互いを撮影した。その後、シャオジンさんは大阪・京都観光を満喫し1月11日に帰国した。それ以来、シャオジンさんを思い出す事はなかった。2020年4月、中国・銀川市、シャオジンさんは声優を目指して勉強をしていた。
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シャオジンさんは日本で深刻なマスク不足に陥っている事を知った。マスクを求めに並んでも買えない深刻な状況。2020年4月7日、自分宛てに大量のマスクが届いたが心当たりがなかった。包みを開けるとシャオジンさんが撮ってくれた写真が出てきた。シャオジンは親切にしてくれた平澤さんと家族のことを忘れていなかった。居ても立っても居られずマスクを用意したが住所も名前も覚えていなかったのでお守りを売ってると話していた神社に送った。その後もシャオジンさんからはマスクが届き合計300枚になった。手紙は一生懸命日本語で書かれていた。300枚のマスクは半分を神社に、半分を親族に分けてありがたく使わせてもらったという。


ジー・シャオジンさんは「平澤さんがしてくれたことは僕は一度も忘れたことはありません。本当に感激しました。だからなんとか恩返しがしたくてマスクを送りました」と話した。現在は少しずつ声優の仕事もできるようになり日本に行ける日を願っている。
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