パソナグループ(代表 南部靖之)ベトナム2大学とIT人材育成・就職支援に関する覚書締結で産学連携強化
株式会社パソナグループでは、ベトナムの2大学と、IT人材育成と就職支援に関する覚書を2022年12月19日から20日にかけて締結しました。以下ではその覚書の内容を中心に、詳しく見ていきます。
IT人材育成及び就職支援に関する覚書とは
パソナグループはベトナムのダナン市になる国立ダナン工科大学とズイタン大学との間で「IT人材育成及び就職支援に関する覚書」を締結しました。この覚書の中で、パソナはダナン市で各大学の学生を対象にした研修やインターンシップを実施することになりました。プログラムを通じて、実社会でITスタッフとして即戦力で活躍できるような人材の育成を進めていきます。
プログラムが実施されるのは、「パソナ DX ハブダナン」と呼ばれるところです。この施設はパソナが2023年6月にBPOサービスの拠点として開設したものです。研修やインターンシッププログラムのほかにも、ベトナムの当該大学の卒業生の就職支援も行っていく予定です。パソナグループでは国内外に有する広大なネットワークを駆使して、卒業生のサポートを進めていきます。
今回の覚書の締結によって、ベトナムの若手人材の育成を進めていくほかにも、結果的に日本とベトナムの両国の経済発展に寄与していきたいと考えています。
IT人材育成及び就職支援に関する覚書の概要
締結日:ズイタン大学:2023年12月19日、ダナン工科大学:2023年12月20日
内容:ズイタン大学と国立ダナン大学工科大学の学生を対象にした、以下で紹介するIT人材の育成と就職活動の支援
・設備を活用した実践型インターンシップの実施
・現役エンジニアによる研修プログラム
・パソナグループの国内外のネットワークを駆使した就職支援
覚書が締結された背景
今回パソナグループがベトナムの2大学と覚書を締結した背景について、以下で詳しく見ていきます。今回の覚書によって日本とベトナム、両国がウィンウィンの関係を構築できると期待されています。
日本側の事情
日本では現在、少子高齢化がどんどん進行していることが深刻な問題になっています。高齢化で現役世代が今後当面減少し続け、各業種で人材不足が顕在化すると見られています。IT業界も決して例外ではありません。経済産業省が2019年に発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年にはIT人材が最大79万人も不足するという試算も出ているほどです。
今後日本ではいかにしてIT人材を確保するかが、優先すべき課題の一つになってくると見られています。もし今回の覚書で、ベトナム学生のIT人材育成や就職支援が円滑に進めば、ベトナムの若い人材を日本で活用する方向を見出せます。
ベトナム側の事情
日本と違って、ベトナムでは現在人口増加局面に入っています。しかも平均年齢も若く、若手の人材がどんどん増加していくと見られています。ベトナムの平均年齢は31歳です。なお、日本の平均年齢は50歳なので、かなり若いことがお分かりでしょう。またベトナムは総人口に対する生産年齢人口も多いです。
しかもベトナムでは、政府が音頭を取ってIT人材の育成に力を入れているのも今回の覚書が締結された背景の一つです。パソナのベトナム学生に対するIT人材の育成プログラムを実施すれば、国のバックアップも期待できます。ベトナムにおけるIT人材の安定的な供給も今後期待できるわけです。さらにパソナグループの国内外の幅広いネットワークを活用すれば、ベトナム学生が国内外で活躍できる可能性も高まります。
パソナグループについて
パソナグループは派遣業界で40年以上の実績のある会社です。人材派遣のリーディングカンパニーを自認し、国内だけでなく海外にも拠点を有しています。パソナグループは創業以来「社会の問題点を解決する」という企業理念の下で、だれもが好きな仕事を自由に選択できる社会づくりを目指しています。最近になって多様化を意味する「ダイバーシティ」が重視されるようになりましたが、パソナグループでは以前からダイバーシティを推進してきました。
パソナグループの役割は「人を活かすこと」にあります。働きたい人の事情はいろいろです。社会復帰したい、新しいキャリアにチャレンジしたい、さらにライフスタイルも人それぞれです。このような多様なニーズに対応して、だれもが豊かな人生設計を描けるようにするのがパソナグループにおける社会的責任です。
まとめ
少子高齢化によって、現役世代が当面減少し続けると見られています。その中で人材の確保は、業種関係なく企業の大きな課題になるでしょう。
日本だけでなく、海外に人材を見出すのも一つの方法です。海外人材の育成や確保のために、今回パソナグループではベトナムの2大学と覚書を交わしたわけです。今回の覚書をきっかけに、ベトナムのIT人材が日本で活躍する可能性も十分期待できます。日本側も、社会全体にとって大きな恩恵を受けられるチャンスがあるといえるでしょう。