長野県安曇野市に本社を置く株式会社安曇野ミネラルウォーターは、消費者の需要の高まりを受け、第2工場を増築し、稼働することを発表しました。新工場は、既存の第1工場の約1.6~2倍の生産能力を持ち、1分間に250~300本のミネラルウォーターを生産することが可能になります。
新工場では、生産スピードの向上だけでなく、品質への厳しい要求に応えるため、従業員の働きやすさにも配慮した設計がされています。機械の構造をシンプル化し、自動化を導入することで、生産能力は倍増しますが、生産ラインの人員は従来通り維持されます。これにより、従業員は機械操作にかかる時間を短縮し、品質チェックに時間を割くことができるようになり、より働きやすい環境が実現されます。
新工場の大きな特徴として、工場内の製造エリアに高さ最大約8m、横幅約50mの巨大な壁画が描かれていることが挙げられます。安曇野ミネラルウォーターは、企業理念として「安曇野の資源の価値を世界に広める」「縁ある人々の希望の星となる」を掲げており、壁画はこれらの理念を表現しています。壁画には、安曇野の豊かな水資源、自然への敬意、そして資源を使う責任感が描かれており、従業員にこれらのメッセージを常に意識させ、誇りを持って働ける環境を築くことを目指しています。
壁画は、株式会社OVER ALLsによって制作され、同社が制作した壁画としては日本最大規模になります。OVER ALLsは、壁画が安曇野ミネラルウォーターのイノベーションを起こすための起爆剤になると考えており、社長の新井氏が感じていることを社員に伝え、共有するための役割を果たすとも述べています。
新井社長は、壁画が従業員にとって素晴らしい画力やテーマ、そこに込められた意味と情熱と向き合う装置となると考えており、会社の一体感や考え方の成長に繋がると期待しています。また、壁画が会社のブランドやパーパスを広げる強力な装置となると同時に、従業員や商品に対する期待値やハードルも高まることを認識しています。新井社長は、壁画を通して従業員全員が誇りを持てるように、今後も取り組んでいきたいと意気込みを語っています。
安曇野ミネラルウォーターの新工場は、単なる生産拠点ではなく、従業員にとって働きがいのある環境、そして企業理念を体現する空間として設計されていると感じました。特に、巨大壁画は、単なる装飾ではなく、安曇野の豊かな自然や資源への感謝、そして未来への希望を表現したもので、従業員だけでなく、訪れる人々にも強いメッセージを発信していると感じます。
新工場の壁画は、企業理念を具現化したものであり、従業員のモチベーションを高め、会社全体の活性化に繋がる可能性を秘めていると思います。また、壁画を通して、安曇野ミネラルウォーターのブランドイメージも向上し、消費者に更なる信頼感を与えることになるでしょう。
企業理念を体現するだけでなく、従業員にも顧客にも、強いメッセージを発信する、まさに「企業理念を具現化した空間」と言えるのではないでしょうか。