石破総理の外交力に対する不安が蔓延している。たとえば総裁選前から主張していた「アジア版NATO」の創設。この提唱は地政学的にも日本の法的にもツッコミどころが満載で、国内はおろかインドやアメリカなど諸外国も否定的だ。独自色を出すのはいいが、国益に関することは素直に岸田政権の路線を踏襲していただきたい。
目次
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に立候補を表明している石破茂元幹事長(67)、小林鷹之前経済安全保障相(49)、林芳正官房長官(63)の3氏が10日、それぞれ政策発表会見を開いた。石破氏は安全保障分野で持論を展開し、「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」の創設や、米軍が日本で活動する際のルールを定めた日米地位協定の改定を目指す考えを示した。
石破氏は会見の冒頭、今回出馬を決めた理由として、安全保障環境の変化を挙げた。ロシアによるウクライナ侵攻について「ウクライナはNATOに入っていない。それが(ロシアの)プーチン大統領の決断を促したことは想像に難くない」と説明し、「アジア版NATO」など、アジアにおける集団安全保障体制を構築する必要性を強調した。
引用元:digital.asahi.com(引用元へはこちらから)
・アジアにNATOのような集団的自衛体制が存在せず、相互防衛の義務がないため戦争が勃発しやすい状態にある。中国を抑止するためにはアジア版NATOの創設が不可欠だ
・中国、ロシア、北朝鮮の核連合に対する抑止力を確保せねばならない。アジア版NATOにおいても米国の核シェアや核の持ち込みも具体的に検討せねばならない
引用元:digital.asahi.com(引用元へはこちらから)
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石破茂首相が米国の保守系シンクタンクへの寄稿で「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」の創設などを提唱し、日米で波紋を呼んでいる。
NATOは、米ソ冷戦の結果、ソ連の脅威から相互に守り合うために当初12カ国により1949年に設立された。
NATO諸国の脅威認識ははっきりと共有されており、それはあくまでもソ連であった。
そのためソ連崩壊とともにNATOの目的、存在意義もあいまいになり、今や加盟国は32カ国となった。その中にはかつてソ連陣営だった旧東欧諸国やイスラム国家であるトルコまで含まれている。
(中略)
たとえ、「アジア版NATO」が中国を共通の脅威と位置付けた場合でもアジア各国、特にASEANの中国に対する認識は国によって異なっている。韓国でさえも政権によって中国に対するスタンスが違うことは周知の事実だ。
引用元:jbpress.ismedia.jp(引用元へはこちらから)
石破氏は自民党総裁選でも「アジア版NATO」の創設を唱えた。アジアで紛争が起きやすいのはヨーロッパのようにNATOのような集団防衛態勢がないからだ、として「日米同盟や米韓同盟、米比同盟などの枠組みを有機的に結合することでアジア版のNATO作るべきだ」と主張した。
その際にはこの集団防衛態勢に中国を含むこともありうるとして、「中国を入れるか入れないかは決められない」と述べた。
引用元:japan-indepth.jp(引用元へはこちらから)
ここにも石破氏の言葉の虚構がある。なぜなら石破氏がほぼ総裁選と時期を同じくしてアメリカの大手研究機関のハドソン研究所に送った安全保障・外交政策の寄稿では、このアジア版NATOは中国をその脅威の対象とすると明記していたのだ。
その逆に中国をも含む集団防衛態勢となれば、日本の安全保障政策の根幹が崩れる。中国は日本に対する明確な軍事脅威なのに、その相手と手を結び、同じ立場の同盟関係を結ぶことになるからだ。こんなシナリオは中国がかつて主張していた「東アジア共同体」構想に等しい。中国を中心とする国家群に日本も隷属する形で加わることになるからだ。
引用元:japan-indepth.jp(引用元へはこちらから)
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石破氏の「アジア版NATO」構想はポエムに過ぎないhttps://t.co/1vZV0FpRmK本家NATOはロシアという仮想敵がはっきりしている。しかし、アジアのほとんどの国の貿易相手国トップは中国だ。米中対立で中国寄りを鮮明にする国がいくつもある。対立に巻き込まれたくない国はそれ以上だ。 #ポエマー石破
— う(ま)ブし🏇 (@neo_yamabusi) Oct 3, 2024
集団的自衛権そのものにも課題がある。
NATO条約第5条は、加盟国1国に対する攻撃は全加盟国への攻撃とみなし、侵略国家へ反撃などの対応をとる集団的自衛権の行使を明記しているが、日本は存立危機事態など集団的自衛権を限定的に解釈し、他国のような集団的自衛権が行使できるわけではない。
集団防衛体制であるNATOは加盟国が同レベルに集団的自衛権を行使できることを前提としており、アジア版NATOが創設されたとしても、日本が攻撃を受けたら加盟国が集団的自衛権を行使する一方、他国が攻撃を受けても日本が集団的自衛権を行使できないという状況が生じれば、ここでもアジア版NATOの脆弱性が露呈されることになり、その形骸化が進む可能性がある。
引用元:www.data-max.co.jp(引用元へはこちらから)
今回一番の失望は石破総理が国民民主党玉木代表からアジア版NATO に関連して9条2項削除に踏み込むのかを聞かれたら従来の自民党の自衛隊明記だけと言う主旨の答弁だったこと。それだとアジア版NATOの構想が始めから破綻する。これではアジア地域やアメリカに不信感だけ与えた事になる。#国会中継
— 💙💛とつげき@やる獅かない (@totugeki360) Oct 7, 2024
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アジア版NATOを集団安全保障だといったうえで、「自衛権の問題ではない」「集団安全保障は自衛権使っているわけじゃないから」というのが、何度聞いてもわからない。攻撃を受けた国を義務として助けるのは集団安全保障ではなく集団防衛で、それはまさに集団的自衛権に依拠。https://t.co/0EClgTzoQe pic.twitter.com/gmxQcoFe97
— Michito Tsuruoka / 鶴岡路人 (@MichitoTsuruoka) Sep 28, 2024
うん、リアタイで聞いてて全く意味分からんかった本人も分かってないのか、そもそもやる気ない釣り広告だから煙にまいてごまかしたのかどっちかと思う
— 長野の自民党員 (@zF3BjZASgE7xynp) Sep 28, 2024
中谷元防衛相は2日の就任記者会見で、石破茂首相が唱える「アジア版北大西洋条約機構(NATO)」に関し、現時点で首相から具体的な指示はないと明らかにした。
「同志国や同盟国のネットワークを拡大し、抑止力を強化していくことは重要だ」と指摘し、アジア各国との連携強化に取り組む考えを強調した。
岩屋毅外相は同日の会見で「いま直ちに相互に防衛義務を負うような機構をアジアに設立することはなかなか難しい。中長期的に検討していくべきだ」と主張した。
引用元:www.jiji.com(引用元へはこちらから)
米国を訪問したインドのジャイシャンカル外相は1日、米カーネギー国際平和財団での対談行事で、石破茂首相が掲げる「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」の創設について、「われわれはそのような戦略的な構造は考えていない」と述べ、支持しない考えを表明した。
ジャイシャンカル氏は「われわれには異なる歴史があり、異なる取り組み方がある」と説明した。インドはどの国とも軍事同盟関係を結んでいない。
引用元:www.sankei.com(引用元へはこちらから)
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米政府は、安保体制参加国が国家の安全を相互に保障する「集団安全保障」の議論は、アジア太平洋地域では「時期尚早だ」(クリテンブリンク国務次官補)との立場をとる。
引用元:mainichi.jp(引用元へはこちらから)
Mr Ishiba's view of an Asian NATO has already been rejected by Washington. It is also unlikely to find strong support in Southeast Asia.
(中略)
Furthermore, in the absence of clear American enthusiasm and support, it is difficult to envisage any military alliance to take off in a meaningful way, let alone efficacious in safeguarding regional security.
石破氏のアジアNATO構想は、すでにワシントンに否定されている。また、東南アジアでも強い支持は得られそうにない。
(中略)
さらに、アメリカの明確な熱意と支援がなければ、いかなる軍事同盟も、地域の安全保障を守る上で有効であることはおろか、有意義な形で離陸することも考えにくい。
(Deeple翻訳)
引用元:www.channelnewsasia.com(引用元へはこちらから)
アジア版NATOはマジやばい。即インドに「そんなもんやらない」と言われるくらいヤバい。内政なら多少の失言はスルーされるけど、外交の初手からこれはマジやばい。 https://t.co/yZKgBLcZyj
— 亜里砂ちん (@jE8GbOm42KnERNy) Oct 5, 2024
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外交力もないのに「アジア版NATO」。外交力もないのに「東アジア共同体」を提唱した鳩山政権の再来。「普天間移転」同様の「地位協定の見直し」発言といい、実現性が低い政策のオンパレード。#自民党総裁選 https://t.co/VSxjIjkOQF
— 生涯請合匠 (@FPlannners) Sep 17, 2024
思想の流れ的な感じで言うと80年前 大東亜共栄圏←大日本帝国で失敗30年前 東アジア共同体←鳩山政権で失敗今 アジア版NATO理想論は良いけど、現実の政治、経済、地政学的に否定され続けてきた。要するにこれ唱えるなら、相手の政治ごとひん曲げる覚悟はあるのかってこと。
— パニガーレ椎茸V4S (@greattenderness) Oct 6, 2024
アジア版NATO、「あれはアジア版納豆のことを言ったのだ」と弁解してほしい
— dragoner@2日目東ポ43a (@dragoner_JP) Oct 3, 2024
石破茂首相が臨時国会で、就任後初の所信表明演説を行った。
自民党総裁選で訴えていた政策のいくつかに関し、軌道修正したことを歓迎する。
例えば安全保障政策だ。アジア版NATO(北大西洋条約機構)に言及しなかった。
(中略)
岸田文雄前首相が語った「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」との認識を、石破首相が演説で示したのも妥当だ。安倍晋三元首相が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想を踏襲したのも正しい
引用元:www.sankei.com(引用元へはこちらから)
石破茂首相が臨時国会で、就任後初の所信表明演説を行った。
石破総理の所信表明演説。すぐに官邸サイトにアップされたのはよいですね。外交安保は、「今日のウクライナは明日の東アジア」を含め、ほぼ完全に岸田路線踏襲になった模様。アジア版NATOも地位協定改定も当然無し。防衛力について、装備品よりも自衛官というのが石破色か。https://t.co/8ODFvFKk0U pic.twitter.com/mK4U7oYaUy
— Michito Tsuruoka / 鶴岡路人 (@MichitoTsuruoka) Oct 4, 2024
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