昨年10月、介護職で働く前田さんは、SNSで見かけた「ひろゆき氏の投資スクール」という広告に興味を引かれました。老後の資金に不安を抱える前田さんは、ひろゆき氏の真実を語る直球な物言いに信頼感を持ち、この投資スクールに参加することを決意しました。

「ひろゆきさんは、真実をストレートな物言いで語る著名人というイメージがありました。そんな方がやっているセミナーなら、ぜひ受講してみたいと思ったんです」と前田さんは語ります。

LINEグループに招待され、そこには「投資の先生」が登場。指導を受けるには投資が必要だと言われ、手持ちのお金が少ないことを相談すると「5万円からでも可能」とアドバイスされました。こうして前田さんは英国のFXサイト「SenXGlobal」に初めての投資を開始しました。

「慎重な性格なので、実在する会社なのか、海外の企業評価サイトなどで確認はしたのですが……」と前田さんは語りますが、そのサイトは実際には詐欺のための架空のものでした。指示に従い投資を始めると、瞬く間に利益が出たように見えました（実際の残高は架空のものでした）。

信頼していた“投資の先生”から「外貨への両替が必要」と言われ、提示された振込先に、交際相手から借りた100万円と自分のボーナスを含む計120万円を振り込みました。しかし、これは詐欺師の巧妙な罠であり、全額を失いました。

「投資詐欺は、お金に目がくらんだ人が被害に遭ったと思われがちで、周囲から理解されにくく、どこにも打ち明けられないのが苦しい」と前田さんは肩を震わせながら語ります。

ネット上では、このような詐欺に対する警戒心が高まっています。「高卒のバカだと騙されるんだろうな」「ひろゆき最低だな!」「ネット広告は全て詐欺です」といった厳しい声が多く寄せられています。また、「仮に本物でも詐欺と同じだろw」「まあ120万で済んで良かったやん。1200万とかならダメージでかい」といったコメントも見られます。

この事件を受けて、「何の縁もない他人からの投資話は詐欺。これだね。」といった警告や、「ユーチューブもSNSも広告なんてアクセスしたらダメだろう」といった利用者への注意喚起も行われています。

前田さんのような被害者が再び出ないように、SNSやインターネット上の広告に対する注意喚起が重要です。特に信頼性のない投資話には慎重になることが求められます。

今後、前田さんはどうすれば良いのでしょうか。被害に遭った場合、消費者センターや警察への相談が推奨されます。前田さんのような被害者が再び出ないよう、社会全体で注意喚起を強化する必要があります。