東京都世田谷区にある老舗天ぷら店「銀座 天一」で、2024年4月、男性客が店長に土下座を強要する騒動が発生しました。この事件は、店側が会計を誤り、男性客に2万円を請求したことから始まりました。

男性客は正しい代金が1万円であることに気づき、「2万円と1万円じゃ全然違うだろ、この野郎」と怒鳴り、店長に対して激しく抗議しました。「土下座しろ!この野郎!!」と要求する客に対し、店長は「申し訳ございません、できません」と断りましたが、男性客の怒りは収まりませんでした。

この様子はSNSでも広まり、多くの反響を呼びました。「二倍は草」と笑い飛ばす声や、「底辺が無理して天ぷら屋なんか行くから…」と批判的な意見も見られました。また、「で、被害届出したの？出してないなら永遠にカスハラは続くよw」と、被害届の提出を促す意見もありました。

一方で、「土下座強要って犯罪になんないの」といった意見もあり、土下座強要が犯罪行為であることを指摘する声もありました。さらに、「アルコール入っているみたいだから、気が大きくなったのかもな。酒は怖い」と、男性客が酔っていた可能性を示唆する声もありました。

この事件に対して、専門家は「典型的なカスハラ（顧客ハラスメント）」と指摘しています。カスハラは近年問題となっており、店側が謝罪を繰り返す中で、男性客の要求がエスカレートする様子が典型的なケースとされています。

「謝罪しろよ、お前。ふざけんなよ」と怒鳴る男性客に対し、店側は「申し訳ございません」と何度も謝罪しましたが、「こんな不愉快な思いをさせてよ!」と怒り続ける男性客に対して有効な対策を講じることができませんでした。

この事件を受けて、多くのネットユーザーがカスハラの問題について意見を寄せました。「店側も謝罪を繰り返すだけではなく、もっと強い対応が必要だ」との声や、「顧客の暴力行為に対しては警察を呼ぶべきだ」との意見も出ています。

銀座 天一の店長は、「会計も含めてサービスをちゃんと…」と改善を誓いましたが、今後このようなトラブルを防ぐためには、店舗側の対応だけでなく、社会全体でカスハラ問題に取り組む必要があります。

この騒動が引き起こした議論は、今後の飲食業界における顧客対応のあり方に一石を投じるものとなりました。