アジアで初めてSF最大の賞であるヒューゴー賞を受賞し、全世界で2900万部を売り上げた現代中国のベストセラーシリーズ〈三体〉三部作(劉慈欣=著、大森望・他=訳、早川書房)が、ついに国内累計発行部数100万部を突破しました。この記念すべき快挙に加えて、Netflixでの実写化も大きな話題となり、作品への注目が一層高まっています。2006年に中国のSF雑誌《科幻世界》に連載され、2008年に単行本化された本シリーズは、2015年には一冊目の『三体』が翻訳書として、またアジア人作家として初めてヒューゴー賞を受賞するという偉業を達成しました。
このシリーズの原作者である劉慈欣(リウ・ツーシン)は、1963年北京生まれのエンジニアでありながら、数多くの著作を執筆してきました。日本でも大ヒットとなった〈三体〉三部作は、現在文庫版として国内市場で大きな反響を呼んでいます。
『三体』のあらすじは、文化大革命で父を惨殺された科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)が、軍事基地で人類の運命を左右するプロジェクトに関与し、それに続く数十年後、科学者の連続自殺事件を追うナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)がVRゲーム『三体』の中で驚くべき真実に迫るという壮大な物語です。そして、この圧倒的な物語は、多くの著名人からも熱い支持を受けています。
新海誠監督は『面白い物語を求めているのならば、この本で間違いない』とのコメントを寄せ、ゲームクリエイターの小島秀夫氏も『奇跡の“超トンデモSF”だ。本作の世界的なヒットは、SFの軌道を変えるだろう』と絶賛。また、宇宙飛行士の山崎直子氏も『宇宙観・人生観が変わる作品です!』と評価しています。
まだ読んでいない方は、この機会にぜひ〈三体〉三部作を手に取ってください。詳細な書誌情報は以下の通りです。