2021年7月まで国家安全保障局長を務めていた北村滋氏が、オーストラリア政府から『情報功労章』を授与された。この勲章を授与されたのは日本人初で、日米豪印『Quad』や安全保障への貢献が高く評価されたと思われる。現在も経済安全保障の有識者として岸田政権を支えている北村前局長。今後の活躍に期待したい。
政府は1月26日、北村滋前国家安全保障局長がオーストラリア情報功労章を受章したと発表した。日豪両国の情報協力の推進や安全保障分野に関する北村氏の貢献が評価された。
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内閣情報調査室によると、同章は2020年に創設され、情報業務で顕著な功績があった職員に授与される。「日本人が過去に受章したケースは承知していない」という。
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豪州は米国、英国、カナダ、ニュージーランドの5カ国で機密情報を共有する「ファイブアイズ」を形成する。日本人の受章は初めてで、日本政府関係者は「ファイブアイズとの関係強化につながる」と語った。
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「君が俺の親友、シンゾーの『ナショナル・セキュリティ・アドバイザー』か!」
2020年1月8日(日本時間9日未明)、米ワシントン・ホワイトハウス。訪米中の北村氏は、建物の主であるトランプ氏から歓待を受けた。
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トランプ氏は、同席した韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長も招き寄せ、「日米韓の連携は大事だ」と強調。鄭氏には、8日が誕生日だった北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に「『誕生日おめでとう』と伝えてくれ」と上機嫌な様子をみせた。
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この日、ワシントンでは北村氏と鄭氏、さらにオブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の日米韓安全保障担当トップによる高官協議が行われた。直前には米軍が駐留するイラク中西部アサド空軍基地と北部アルビル基地をイランが弾道ミサイルで攻撃している。
北朝鮮との非核化交渉も不透明な情勢が続いているだけに、トランプ氏には同盟国の日韓をつなぎ留め、信頼関係をアピールする意図があったとみられる。
ただ、米大統領が海外政府の首脳以外と面会することは極めてまれだ。米国が北村氏の存在に一目を置いていることを裏付けた。
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さらに北村氏は同月16日、モスクワでプーチン氏との会談に臨んだ。会談は昨年9月、プーチン氏の側近のパトルシェフ安全保障会議書記が訪日した際、安倍首相が面会したことへの返礼という意味合いがあったが、折しもロシアでは前日にメドベージェフ首相が内閣総辞職を表明し、政治情勢が流動的だった。
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日本側には、直前までプーチン氏が本当に約束を守るのか懐疑的な声が上がっていた。まして、北村氏は首脳でもない。「長時間待たされた揚げ句、時間切れ」(関係者)となる展開も予想されたが、プーチン氏は予定通り姿を現した。
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プーチン氏「安倍首相にくれぐれもよろしく伝えてほしい。(日露首脳会談を)いつ、どこで行えるか話したい」
北村氏「日露間の戦略的連携を強化し、相互が信頼できるパートナーを目指したい」
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(2021年1月26日)日本の安全保障政策の総合調整を担う国家安全保障局の北村滋局長が、アメリカの国防省から特別功労章を授与された。
今回北村氏が受章した勲章(Department of Defense Medal for Distinguished Public Service)は、アメリカの国防長官が授与する勲章としては最上位にあたり、過去にはジョージ・ブッシュ元大統領、クリントン元大統領、オバマ元大統領や、映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏らそうそうたるメンバーが受章している。
国家安全保障局によると日本人の受章は異例とのこと。勲章はトランプ前大統領政権下の昨年12月付けで、当時のミラー国防長官代行から授与される形となった。
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授章理由についてアメリカ政府は「日米同盟の強化、『自由で開かれたインド太平洋』のもとでの地域協力、日米豪印や日米韓の協力の推進に対する貢献を認めたもの」と説明している。
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日米高官が初電話協議 尖閣は日米安保適用範囲
北村国家安全保障局長は、21日夜、アメリカのサリバン大統領補佐官とバイデン政権発足後、初めて電話で会談し、日米同盟の重要性で ...
北村滋国家安全保障局長は(2021年1月)21日、米国のサリバン新大統領補佐官(国家安全保障担当)と初の電話会談を行った。サリバン氏は、バイデン新政権が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条を沖縄県・尖閣諸島にも適用し、「日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する」と述べた。
北村氏は日米同盟の強化や「自由で開かれたインド太平洋」の実現のほか、経済安全保障や新型コロナウイルス対応など地球規模の課題で日米間の協力拡大に期待を示した。
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米新政権発足後、日米の安保当局高官による公のやりとりは初めて。両氏は中国や北朝鮮を含む地域情勢についても意見交換し、日米豪印4カ国の連携の重要性でも一致した。
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日本・米国・韓国は(2021年4月)2日、安全保障担当の高官による協議を行い、3カ国が協調して北朝鮮に対する圧力を継続し、核・弾道ミサイル計画の解決を目指すことで一致した。
会議は米メリーランド州アナポリスの海軍士官学校で行われ、北村滋国家安全保障局長、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)、韓国の徐薫(ソ・フン)国家安保室長が出席した。
3氏は共同声明を発表し「非核化に向けた日米間の協力」を通じて問題に取り組む方針を確認したことを明らかにした。
引用元:jp.reuters.com(引用元へはこちらから)
北村氏はトランプ、バイデン両氏の統治時代において、日米同盟の強化に重要な役割を果たしている。一方で秋葉氏は中国に対して柔和な対話をすることで知られている。この決定がもし事実であれば、日本政府にとって大きな損失となるかもしれない。
というのも、米国がEUを含むすべての同盟国にインド太平洋地域への関与を求めている時に、ワシントンに対して間違えたメッセージを送ることになるからだ。
(スペインメディア『nuevatribuna.es』2021年7月2日掲載)
引用元:www.nuevatribuna.es(引用元へはこちらから)
北村氏の辞任は、彼自身が担ってきた役割があまりにも大きく、日本の外交努力に敏感な打撃を与えることでしょう。特に、彼の後継者とされる秋葉剛男氏がどのような角度をとるかがはっきりしない場合はなおさらです。
北村氏のような非常に信頼されている高官は、島国をめぐる中国の挑発に応えて4月に台湾で日米の声明が示したように、権力の地政学的な屈曲に的確な牽制を入れることができます。日経がまとめたデータによると、この日米声明は、台湾海峡での中国の軍事活動の急激な落ち込みにつながり、決定的な瞬間に信頼できる決意の声明と正しく見なされています。
(欧州メディア『EconoTimes』2021年7月1日掲載)
引用元:www.econotimes.com(引用元へはこちらから)
政府は2022年の通常国会に提出を目指す経済安全保障推進法案の策定を加速させるため、有識者会議を設置し、メンバーに北村滋前国家安全保障局長を起用する方針を固めた。外交・安保の司令塔役を務めた北村氏の知見を生かしたい考えだ。政府関係者が(2021年11月)16日、明らかにした。
引用元:www.sankeibiz.jp(引用元へはこちらから)
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政府は、来年の通常国会に提出を目指す経済安全保障推進法案(仮称)の策定を加速させるため、(2021年11月)26日に有識者会議を設置する見通しだ。メンバーに起用される国家安全保障局(NSS)前局長の北村滋氏が産経新聞の単独インタビューに応じ、推進法整備の必要性を語った。
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--岸田文雄政権は国会に経済安保推進法案を提出する方針だ
「令和2年4月に国家安全保障局の経済班が発足したが、外国資金の受け入れ状況の開示、留学生の入国審査の強化などは運用の改善でやってきた。今回は、法律をつくらなければ手当てできないことに取り組んでいくということだろう。例えば、基幹インフラに安全保障上懸念のある企業が参入したり、特定事業に懸念物品を使用したりすることを防ぐ必要がある。こうした点で法律上の手当てが必要か、検討が加えられていくのではないか」
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--総理は経済安保の明記などを視野に国家安全保障戦略の改定にも意欲を示している
「米国ではすでに国家安保戦略の中に経済安保の部分が書き込まれている。残念ながら、わが国の国家安保戦略にはこれがない。国家戦略を考えるときに必要な要素として、外交、インテリジェンス、軍事、経済の4要素の英語の頭文字をとり、『DIME(ダイム)』と呼ばれているが、わが国の国家安保戦略に経済安保の要素を加えることにより、コンプリート(完全)なものになる」
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警察庁出身。内閣情報官を経て、2019年に国家安全保障局長に就任。
2年弱の在任期間で日米同盟・日米豪印『Quad』の関係強化などに大きく貢献した。