南部靖之×竹中平蔵 特別対談〝誰もがイキイキと働ける社会の実現〟
パソナグループ代表南部靖之氏が創業40周年を記念してグループ代表の南部靖之と取締役会長の竹中平蔵が〝誰もがイキイキと働ける社会の実現〟というグループの原点と、今後のビジョンを語り合った対談。
〝誰もがイキイキと働ける社会の実現〟
パソナグループ代表南部靖之氏が起業に踏み切ったのは、卒業直前の2月。
社会には雇用に関するさまざまな問題があることを知り(特に女子大生の就職率がかなり低く、やっと就職できても昇格や昇給は望めない)女性たちがフルタイムで働かなくても大企業の正社員と同等の賃金や福利厚生を受けられて、なおかつ自分のスキルを生かして仕事ができるような仕組みをつくる事を目標に起業を致しました。
そのために始動した人材派遣のシステムだそうです。
(いまでは当たり前にある派遣事業ですが、当時はアルバイト、パートか正社員しか雇用の形がありませんでした。)
出産や育児を機に退職した女性の再就職は困難を極める状況の中、この状況を変えるために、女性の就労を支援するような取り組みができないだろうかと大学卒業直前の2月に起業を決意。
当時人材派遣制度はすぐに話題になり、タイピストなどの経験を持つ女性たちが口コミで次々に集まりました。
今まで、宣伝広告費はほとんど使っていないそうです。
それでもたくさんの人が集まって来たのは、それだけ就労に関しては当時女性と男性では格差があり、働きにくい世の中だったと言う事ですね。
社会の問題点を解決する
パソナグループ代表南部靖之氏40年前に人材派遣システムを提唱し起業したのは、
「雇用における格差をなくしたい」という思いから。
日本には雇用形態による格差がいまだに存在しおり、本来は企業と働く人がイコールで結ばれる事が必要であるべきと思います。
正社員と非正社員で格差があってはならないし、同じ福利厚生やセーフティーネットがあるべきですよね。
その為、パソナグループで創業時、雇用形態による処遇格差をなくすため、エキスパートスタッフ(契約社員)の1時間あたりの給与は正社員と同じに。
つまり大企業の女性社員の平均年収を1年間の労働時間で割って算出しました。
その結果、パート・アルバイトの2倍以上の給料になりました。
今の社会の流れは個々がスキルを高めて自立し、企業や人がサポートする社会が主流になったと考えられます。
オックスフォード大学のマイケル・オズボーンが数年前に発表した論文では、
今後10〜20年の間に、今ある職業の47%はなくなると予測されています。
パソナグループはこれからも、人材会社の責任として、日々変化をしていきながら
働く人が新たなスキルを獲得するための
支援を続けていかなければと思っていますと語っています。(パソナグループ 取締役会長 竹中平蔵氏)
パソナグループが実現したこと/これから実現していくこと
男性と女性は平等であるという基本。
そして、多様な価値観を持つ人が混ざり合って社会を構成しているという基本。
いかなる時にも社会の変化や課題を敏感に察知し、解決していく為に組みを行っています。
例えば、リーマンショックが起こり、新卒学生の就職環境が一気に悪化しパソナグループもかなり苦しい状況でしたが「フレッシュキャリア社員制度」を作り就職できなかった若者に、就業ブランクを空けることなく働きながら学べる機会を提供致しました。
その後もパソナグループは毎年のように新しいチャレンジを続けています。
出典:woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_E1469667614167
「地方創生」〝企業誘致〞ではなく、〝人材誘致〞
今、パソナグループが力を入れているのは、「地方創生」です。
パソナグループが目指す地方再生とは〝企業誘致〞ではなく、〝人材誘致〞を目指しています。
元々は、農業分野での雇用創造を目指して2003年から全国で新規就農者や農業経営者の育成を行っていました。
2003年から兵庫県淡路島で本格的に地方創生と結びつけた取り組みを開始しました。
閉校となった小学校などでレストラン事業を展開、音楽家や漫画家たちを呼び寄せ、そして全く新しい働き方を淡路島で実践しています。
(大学を出たけど仕事が無くて困っていた学生たちに、農業×仕事、あるいは農業×芸術ということで呼びかけ)
新たな就労や雇用のあり方を社会に提案し、そのための雇用インフラを構築し続けている。
環境が健康を育む
日本では、少子高齢化の進行を背景に平均寿命だけではなく、人が健康上の問題なく自立した生活を送ることができる「健康寿命」への関心が高まってきました。それを踏まえ、2003年、東京・大手町の都市銀行本店の地下金庫跡に「パソナO2( オーツー)」を開設し、2010年には東京本社ビル「アーバンファーム」をオープン。
大都会のど真ん中のビルで、植物が育ち、1階ロビーの田んぼに稲穂が揺れています。
働く社員はもちろん近隣の方々やお客様にも心の安らぎ、癒しをお届けすることができます。
仕事の合間にも自然を楽しんで頂く事で、健康的にイキイキと仕事ができる環境を作りたいと考えました。
出典:blog.livedoor.jp/fank10jasu/archives/38440154.html
出典:www.pasona-nouentai.co.jp/urban-farm/gallery-01.php
経営について読みたいお勧めの本