夏の甲子園、大会2日目の第1試合は、大阪桐蔭高校が沖縄の興南高校を5対0で下し、2回戦への進出を果たしました。
試合は大阪桐蔭が3回、1番の吉田翔輝選手のタイムリースリーベースと2番の宮本楽久選手のタイムリーヒットで3点を先制。さらに4回にも2点を追加し、試合の主導権を握りました。
一方、興南はエースの田崎颯士投手が序盤は好投を見せましたが、2巡目以降に大阪桐蔭打線につかまり、リードを広げられました。
投げては大阪桐蔭の先発、2年生の中野大虎投手が140キロを超えるストレートと多彩な変化球を駆使し、興南打線を9回までわずか4安打に抑える力投を見せました。完封勝利を収めた中野投手は、試合後「ボール球が多く、自分のピッチングができない中でも粘りきることができてよかった」と振り返りました。
攻撃陣では吉田選手が3回にタイムリースリーベースを放ち、試合の流れを決定づけました。吉田選手は「あそこまで飛ぶとは思っていなかったのですが、いい形で次につなげることができてよかった」と喜びを語りました。
試合後、大阪桐蔭の西谷浩一監督は「きょうは守り勝ちですね。バッテリーを中心にしっかり守ってくれました」と選手たちを称えました。中野投手の完封については、「ランナーを背負っても持ち味の気持ちの強さを出してくれました。他のピッチャーも投げる準備をさせていましたが、私が見て『代えないでほしい』という顔をしていたので、代えなくていいかなと思い、最後まで託しました」と冗談を交えて評価しました。
一方、敗れた興南の田崎投手は「やりきりました。甲子園の舞台は観客が多く圧倒されましたが、いい経験ができました。序盤は、変化球もまっすぐも低めに決まっていたものの2巡目に入ってから投げ急いでしまいました」と振り返りました。興南の我喜屋優監督は「ランナーが出ても次の塁に送ることができなかった。自分たちの野球を楽しみながらプレーしてほしかったが、少し打ち急いでしまった」と試合を振り返りました。
大阪桐蔭は2回戦で、和歌山県代表の智辯学園と対戦します。
大阪桐蔭が興南を下し、夏の甲子園2回戦への切符を手にした試合。試合展開としては、大阪桐蔭の完封勝利という結果に終わりましたが、両チームとも持ち味を出し切った好ゲームだったと思います。
特に、大阪桐蔭の中野大虎投手のピッチングは圧巻でした。140キロを超えるストレートと多彩な変化球を駆使し、興南打線を完全に抑え込みました。完封勝利という結果だけでなく、その投球内容からも、中野投手の今後の活躍が期待されます。
一方、興南はエースの田崎颯士投手が序盤は好投を見せましたが、2巡目以降につかまり、力及ばず。しかし、田崎投手も甲子園という大舞台で堂々と投げ込み、その経験は今後の成長に繋がるでしょう。
大阪桐蔭は、これで夏の甲子園で歴代最多となる70勝を達成。西谷浩一監督の指導力と選手の潜在能力の高さを改めて感じました。次戦の智辯学園戦も、大阪桐蔭の勢いは止まらないでしょう。