沖縄のラム造り「ONERUM」が洋酒技術研究会賞を受賞!国産ラムの新たな可能性を開く
創業175年の瑞穂酒造が手掛けるラム造りプロジェクト「ONERUM」。国産ラム初の「洋酒技術研究会賞」を受賞し、独自の製法や技術開発が評価されました。沖縄の黒糖やさとうきびを活かしたラム造りは、地域活性化にも貢献しています。
沖縄のラム造り「ONERUM」が洋酒技術研究会賞を受賞!国産ラムの新たな可能性を開く
沖縄県那覇市の瑞穂酒造が立ち上げた、沖縄のさとうきびや黒糖の価値を再構築するラム造りプロジェクト「ONERUM(ワンラム)」。同酒造所の製造責任者である仲里彬氏が、令和6年度洋酒技術研究会総会にて、第12回洋酒技術研究会賞を受賞しました。
この賞は、国内の洋酒酒造業界において最も権威ある賞の一つとされ、洋酒酒造業界の有識者からなる洋酒技術研究会総会が主宰しています。仲里氏は、ラムの製造において独自の技術開発に成功した点が評価されました。
具体的には、ラムの製造において一般的に使用される外国産酵母ではなく、自社でさとうきび畑から分離した「ONERUM酵母」を使用している点、そして国内初となる「ダンダー仕込み製法」の確立が挙げられます。ダンダー仕込み製法とは、蒸留後の廃液を次の仕込みに全量使用する製法で、廃棄処理にかかる費用を削減できる環境に配慮した製法です。
さらに、沖縄の離島8島の黒糖を活用し、それぞれの島の風土を生かした個性豊かなラムを商品化してきたことも評価されています。ONERUMプロジェクトでは、黒糖の在庫問題を抱える離島産業の活性化にも貢献しており、酒類業界にとどまらず地域経済の活性化にも大きく貢献している点が認められました。
ONERUMプロジェクトは、沖縄の伝統的な素材であるさとうきびを活かし、ラム造りの技術革新と地域活性化を両立させた取り組みとして、今後の更なる発展が期待されます。
国産ラムとして初めて「洋酒技術研究会賞」を受賞したONERUMプロジェクト。その受賞は、沖縄のラム造りが新たな段階に突入したことを示す象徴的な出来事です。
ONERUMプロジェクトは、単に美味しいラムをつくるだけでなく、沖縄の豊かな自然と文化をラムという形で表現し、世界に発信することを目指しています。自社酵母の開発やダンダー仕込み製法など、独自の技術を駆使することで、他とは異なる個性的なラムを生み出しています。
さらに、離島8島の黒糖を原料とすることで、それぞれの島の風土や歴史を感じることができるのも魅力です。ONERUMのラムは、単なるお酒ではなく、沖縄の自然と文化を凝縮した芸術作品と言えるでしょう。
ONERUMプロジェクトの受賞は、国産ラムの可能性を大きく広げるものとして、今後のラム業界に大きな影響を与えることは間違いありません。これからも、新たな技術開発や商品開発に挑戦し、世界で認められるラム造りを続けてほしいと期待しています。