昨年の日本レコード大賞を受賞した人気バンド「Mrs. GREEN APPLE」の新曲「コロンブス」のミュージックビデオ（MV）が大炎上しています。この問題は、テレビ局の対応にも疑問の声が上がる事態に発展しています。

12日に公開されたMVは、バンドメンバーが西洋風の衣装に身を包み、類人猿に乗馬やピアノを教えたり、人力車を引かせたりする内容でした。この映像が、「大航海時代の先進文明人が、『猿』に文明を教える、あるいは使役するビジュアル」「植民地主義と奴隷制の肯定」「世界史を勉強した人が関係者に一人もいなかったのかな？」「ペリーって名前にしたら自虐が効いててよかった」などとSNSで批判され、13日にMVは公開停止となりました。ボーカル・ギターの大森元貴は公式サイトで、「あらゆる可能性を指摘して別軸の案まで至らなかった我々の配慮不足が何よりの原因です」と謝罪しました。

さらに問題を複雑にしているのは、炎上が広がる前の13日朝、民放各局が「THE TIME,」（TBS）、「ZIP!」（日本テレビ）、「めざましテレビ」（フジテレビ）、「グッド！モーニング」（テレビ朝日）などの情報番組で、この新曲を紹介していたことです。これらの番組は、MV映像とともに「コロンブスに変身」「偉人になりきり時空の旅」などと好意的に取り上げていました。

SNS上では、このテレビ局の対応に対する批判も見られます。「日本はこんなにひどいですよ！っていつものことじゃん」「裸の王様で上にならえと思考停止するのは怖いな」「ドラムの姉ちゃん脱ぎ侘びまだ？」といったコメントが投稿されています。また、「ジャニーズ禍からまるで成長していない・・・。」といった指摘もあり、テレビ業界全体への批判も見受けられます。

「中日スポーツって最近ネットの盛り上がってることちゃんと記事にして拾うな」「テレビで顔写真見たが40〜50代のおっさんじゃねぇか」など、メディアの報道姿勢に対する批判も寄せられています。「業界の得意技『ちゃぶ台返し』」「テレビも電通もバカすぎる」といったコメントもあり、今回の騒動が広範囲にわたる問題提起となっています。

Mrs. GREEN APPLEの新曲MV炎上を受けて、今後のテレビ局やメディアの対応に注目が集まります。炎上を引き起こしたコンテンツの扱い方や、視聴者への配慮が求められる中、どのような改善策が講じられるのかが焦点となるでしょう