タモリさんが35年間、ミュージックステーションの司会を務め、ギネス認定されたという。

一番印象に残った出来事として「t.A.T.u」と答えたようだ。

若い人たちは生で見ていないだろうし、t.A.T.u自体知らないかもしれない。当時を知る人にとっては確かに衝撃ではあった。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

僕もその一人だった。ソ連崩壊後に誕生した新生ロシアから突如話題の女性デュオが世界中で大人気になり、日本にもやってきて出演したのがミュージックステーションだった。

ところが番組の生放送中に突然姿を消すという前代未聞の「ドタキャン騒動」。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

「タトゥー　後悔の10年」という記事になり、紙面とデジタル版に掲載された。

もしかしたらまだ、誤解している人がいるかもしれないので私が2人から聞いた真相についてここに書いておきたい。2人の名誉回復の意味もある。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

当時はその奔放な振る舞いもあったためか、彼女たち2人の非常識、わがままで起きたこと、というイメージが固定化された。

僕はそれがどうにも腑に落ちなくて、というのも少なくとも本人たちの弁がなかったので、それから10年後の2013年、彼女たちに実際に取材して真相を聞き出すことができた。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

まず、ドタキャン自体は完全に仕組まれたもので、「絵」を描いたのは2人のプロデューサーだった。そしてドタキャンすることは、t.A.T.u.も知らなかった。

番組中、2人が控室で待っていると、プロデューサーから電話が入り、「今すぐそこを立ち去れた」と支持を受けたという。

出演まであと10分。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

2人は「何で、何で？」と尋ねたが、「理由は後で話す」と言われ、結局仕方がなく番組スタッフの制止を振り切ってテレビ局を飛び出したという。

2人はプロデューサーからあとで「話題作りのためだった」と理由を打ち明けられた。ただ、この一件以来、日本での人気は急速にしぼんでいった。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

ドタキャン騒動から1年後、2人はプロデューサーとの契約を打ち切って再出発した。「ゴメンナサイ」という名の謝罪ソングもつくったが、人気は戻らなかったという。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

2人は僕のインタビューの中で何度も日本への謝罪の言葉を口にしていた。リェーナ・カーチナさんは「100％私たちが悪かった。謝罪の気持ちでいっぱいです。彼は時間に厳しい日本の文化を見誤っていた。私たちも若くて、言いなりだった。ばかだった」

元々、カーチナさんは日本好きで、

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

幼い頃は「セーラームーン」に夢中になったという。ロシアのこの世代の女性には共通体験であり、ロシア人にとっての日本の好感度はこの作品のおかげで相当高まったと思う。

カーチナさんはドタキャン後も日本のことが忘れられず、東日本大震災が起きたときにはチャリティーソングも作っている。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

一方、ユーリャ・ボルコワさんも日本への謝罪の気持ちと日本が好きだという思いはずっと持ち続けていた。

それにしてもなぜプロデューサーはドタキャン作戦を思いついたのか。いくら話題作りのためとはいえ、リスクはあるし、実際、日本の反発は強かったわけだ。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

残念ながら当時、プロデューサーは重い病気で取材がかなわなかった。

そこでロシアのショービジネスに詳しい別の業界の人に話を聞いたところ、背景事情から説明してくれた。

ソ連が崩壊して市場経済にがらりと変わると、一攫千金を狙ってショービジネスに挑もうとする人たちが次々現れた。

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

t.A.T.u.のプロデューサーもその一人で、元々は医師で音楽業界とはまったく接点がなかったという。

ソ連崩壊直後、医師の仕事を辞めて広告会社などを転々とし、300万ドルの低予算で音楽ビデオを制作したことをきっかけにt.A.T.u.のプロデューサーになったという。

売り出しの戦略は過激路線で、

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

日本でのドタキャン作戦もそうだが、ロシアの大統領選に2人を立候補させようとしたこともあった。

ソ連崩壊によって自信を失っていたロシア人にとって、世界を席巻するt.A.T.u.はロシア人の誇りのような存在だったようだ。

t.A.T.u.のドキュメンタリー番組を作ったことがあるかある監督は

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

「世界に一泡吹かせたt.A.T.u.はロシア人の愛国心とプライドに必要な存在だった」と明かしている。

ただ、そういった大人の事情に若い2人が巻き込まれ、誤解からレッテルを貼られたままになっているのは理不尽だと思った僕はこの取材結果を記事にした。

この記事がきっかかとなって2人に対し、

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

スニッカーズの日本版CMの出演依頼が来て、久しぶりに来日が実現した。

さらにこれは日本ではないが、2014年のソチオリンピックの開会式にも出演し、日本でも報じられた。

というのが、事の顚末でした。ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。最後に2人の取材時の写真を紹介します。 https://t.co/ITjFFiHDxN

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

そして、当時の動画がまだYouTubeにあったのではっておきます！

女性デュオ「t.A.T.u.」の今　ドタキャンから10年
youtube.com/watch?v=xs8Jz1…

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

t.A.T.u.に関するツイートが予想以上に反響があり、驚いています。

というのも、彼女たちを知らない年代の人たちも増え、一度この話は10年前に記事にしてそれなりにデジタルでも読まれたのですが、それでもいかに朝日新聞が読まれていないかと言うことですかね泣笑。

そして残念なことに、

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

朝日新聞デジタルの記事というのは5年でネットから消えてしまうので、今は見ることができないのです泣。

というわけで、彼女2人の近況も改めて取材できたら、当時の話も含めてもう一度、今僕が所属しているGLOBE+で書いてみようかなと思いますが、皆さん興味ありますか？

— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021

(ﾟｰﾟ)(｡_｡)ｳﾝｳﾝ twitter.com/usausa_sekine/…

— ⌬う～る⌬ (@K10c01) Oct 14, 2021

その後の経緯を初めて知った twitter.com/usausa_sekine/…

— noel (@noeliam5789) Oct 14, 2021

この会のミッドナイト・クラクション・ベイビーが死ぬほどかっこよかったよな。子どもの頃だったけどめちゃくちゃ鮮明に覚えてる。 twitter.com/usausa_sekine/…

— タツロウmtg (@kusoinakaa) Oct 14, 2021

一連のツイート見た。

『誤字多すぎね？』

そんだけ。 twitter.com/usausa_sekine/…

— 鷹まさき (@takamasaki) Oct 14, 2021

コレは知らなかった。ご一読を😄 twitter.com/usausa_sekine/…

— 経費削減の鬼 (@kei_saku_no_oni) Oct 14, 2021

当時リアタイしてたけどこれは知らなかった！彼女たちも大変だったんだなあ… twitter.com/usausa_sekine/…

— けだるげ (@hibikedaruge) Oct 14, 2021

このスレッド、とても興味深い… twitter.com/usausa_sekine/…

— akira (@akiras21_) Oct 14, 2021

ドタキャンはプロデューサーの指示で仕組まれてたんか。知らんかったわ twitter.com/usausa_sekine/…

— ネオン (@neeeon_light) Oct 14, 2021

へぇ〜ボタン20回ぐらい押したわ twitter.com/usausa_sekine/…

— もせ (@mose_games) Oct 14, 2021

ツリーを追いかけるにつれ、知らない事実が。
タモリに教えてあげたい。 twitter.com/usausa_sekine/…

— こしあん (@KoShiangri_La) Oct 14, 2021

恥ずかしながらこのツイートで真相を知った..！ twitter.com/usausa_sekine/…

— まこ®︎2y7m👧🏻&8m👶🏻 (@p33333q) Oct 14, 2021

ものすごく、胸が痛くなる話だった
取り返しのつかないことだけれど、ずっと日本を好きでいてくれてありとう、と言いたい
ツリー必読 twitter.com/usausa_sekine/…

— はちみつ (@8mitsu_suzy) Oct 14, 2021

これ見てたわ。 twitter.com/usausa_sekine/…

— レッドん～虎～ (@minnaomoro) Oct 14, 2021

彼女たち見たさにMステを見てたので、リアルタイムで見てたし覚えてる。 twitter.com/usausa_sekine/…

— ハル (@paruco865) Oct 14, 2021

なるほどな。やっぱ、仕掛けてたんだ。
ただ相手が悪かったなぁ。 twitter.com/usausa_sekine/…

— 天乃一水/平いっすい C97 12/31 ゆ-34a (@amanoissui) Oct 14, 2021

t.A.T.u.の名誉が回復されますように。 twitter.com/usausa_sekine/…

— アルフォンス 【アル松】 (@Alfons226) Oct 14, 2021

是非ツリー全部お読みください。
リアタイしていた私は
｢この2人、アホやな｣
と笑ってた。
だけど彼女らも大人たちの策略に使われてたのね。
かわいそうに。 twitter.com/usausa_sekine/…

— さと (@jasminum7495) Oct 14, 2021

タトゥーも衝撃だったけど、その穴を埋めたのがミッシェルなんだよね

良かったよ twitter.com/usausa_sekine/…

— 直 (@69001231) Oct 14, 2021

どこかで読んだ気がするな、と検索したら、朝日新聞が報道してたみたいだし、朝日新聞の人みたいだから、そのときに取材した人なのかな。 / “関根和弘/Kazuhiro SEKINE on Twitter: "タモリさんが35年間、ミュージックステーションの司会を務め、ギネス認定されたという。 …” htn.to/2NFBwQJUWf

— mohno (@mohno) Oct 14, 2021

気の毒やなー、、

そして懐かしいー
久しぶり聴くかー🌝 twitter.com/usausa_sekine/…

— もまうし (@mortalenemy666) Oct 14, 2021

普通にマルコム・マクラーレンのパクリだと思ってた twitter.com/usausa_sekine/…

— 碧ちゃん（あおちゃん）総合垢 ミスiD2022 (@plopola2021) Oct 14, 2021

t.A.T.uのMステドタキャンの裏話、知らんかった😳当時のドタキャンは衝撃だったしほんとに一気に冷めてったもんね。これ知ると勿体無いな〜って思う。今日までずっと誤解してたなんて。リプ欄のYouTubeも後で見てみよう👀 twitter.com/usausa_sekine/…

— め あ (@nmnl_mar) Oct 14, 2021

裏でそんなことがあったんだ twitter.com/usausa_sekine/…

— 皇スルメ (@kazoo69) Oct 14, 2021

本人達悪くないし、被害者だったのか。
ドタキャンはプロデューサー案なんだ。。 twitter.com/usausa_sekine/…

— パンダ (@MJLOVE_PANDA) Oct 14, 2021

ドタキャンの真相！海外っぽい演出だけど、もったいない！ twitter.com/usausa_sekine/…

— ウッチー / Digress-Lab LLC CEO (@uCCIcreatist) Oct 14, 2021

あれはたしかに衝撃的だったなぁw
そしてその後のミッシェルの演奏がMステの中で今でも最高の演奏。 twitter.com/usausa_sekine/…

— tzn (@e99c1c16d99f403) Oct 14, 2021

まじすんまへん連呼の人でござる〜（？） twitter.com/usausa_sekine/…

— よくわからな隠者 (@wakara9ja) Oct 14, 2021

めちゃくちゃ面白かった。みなさんも連続ツイート、ぜひ最後まで。 twitter.com/usausa_sekine/…

— 鳥居直介（編集者） (@toriinao) Oct 14, 2021

これはもっとみんな知っていていいんじゃないかな…
あの騒動を知ってる人は、ツリー読んでほしいな！ twitter.com/usausa_sekine/…

— まー❤️‍🩹BUMP OF CHICKENが好き (@mamamamapsilon) Oct 14, 2021

当時見てたから、ずっと間違ったイメージ持ってた。本当に巻き込まれたっていうか、プロデューサーがあかんかったんや。 twitter.com/usausa_sekine/…

— ゆず@I˙꒳​˙) (@gyusaku0815) Oct 14, 2021

タモ「t.A.T.uが来ねぇんだよな〜」 twitter.com/usausa_sekine/… https://t.co/jXx72bZ9WJ

— 🦩もっかいさん🦋 (@tw6ONtqG0as3F4r) Oct 14, 2021

あったねえ、タトゥー事件ｗ
来たくせに直前になって『歌いたくねえ』とか言い出してｗ
代わりにエレカシが歌った覚えがある twitter.com/usausa_sekine/…

— とぉる (@Toru_9) Oct 14, 2021

リアタイで見てたけど、そのおかげでミッシェルガンエレファントがもう一曲歌ってくれたので良かったよ俺は twitter.com/usausa_sekine/…

— 桜吹雪 (@yukiooon) Oct 14, 2021

「ナス嫌ゴニャ」なんて空耳の動画が作られる位人気あったんだけど、Mステ以降さっぱり見聞きしなくなったっけ。。 twitter.com/usausa_sekine/…

— るうぃ (@xruulix) Oct 14, 2021

オルトゥマヘイは今も私の中に唐突に流れる名曲です twitter.com/usausa_sekine/…

— 用地ちゃん (@OL50012449) Oct 14, 2021

今年は何故か、運転中にめっちゃ聴きました、タトゥー。なんでだろう笑 twitter.com/usausa_sekine/…

— 💻_(:3」z)_ (@AT80096415) Oct 14, 2021

一連のツイート、とてもいい取材。
騒動の翌年、プロデューサーのイワン・シャポバロフは解任されるが、２人の方向性の違いやユーリャのスキャンダルなどでロシアでも人気が下降していった。

2012年に一時活動再開した時は嬉しかったな。2nd、3rdアルバムもいい作品なのでSpotifyとかで聞いてほしい。 twitter.com/usausa_sekine/…

— cosmosquare (@cosmosquare77) Oct 14, 2021

t.A.T.u，ドタキャン当時に同僚がいきり立ってた記憶があるなあ。大人の事情に翻弄されるというのは気の毒。そういう事例が世の常だとしても、多分自分には慣れる事のできない世界観。 twitter.com/usausa_sekine/…

— drm (@NudiDrm) Oct 14, 2021

t.A.T.uの時見てた。
多分、VHSに録画残ってると思う。あまりt.A.T.uに興味なかったんで、当時から、穴埋めしてくれたんでミッシェルの曲が余計に聞けてラッキー！って感想しかない。 twitter.com/usausa_sekine/…

— チキンカツ 芯太郎 (@agyakya) Oct 14, 2021