朝日新聞の調査によると、国立大学のうち33大学が「女子枠」を入試に導入済み、または導入する方向にあることが明らかになりました。これは全体の約4割に達し、特に女子の割合が少ない理工系の学部を中心に導入されています。女子枠の導入は、学生の多様性を確保することを狙いとしており、その背後には国の後押しと大学の危機感があります。

今回の調査は4月から5月にかけて行われ、全86国立大学のうち、2女子大学と学部入試がない4大学院大学を除く80大学に対して実施されました。その結果、東京大学を除く79大学が回答し、「導入済み」としたのは東京工業大学や熊本大学など12大学でした。名古屋工業大学では1994年度入学者向けの入試から導入されており、2023年度入試が3大学、2024年度入試で始めたのが8大学となっています。

「導入決定」としたのは京都大学や千葉大学など17大学で、2025年度入試から導入予定が14大学、2026年度が3大学となっています。これに加えて、岩手大学、横浜国立大学、岡山大学、愛媛大学の4大学が「導入の方向で検討中」であることも明らかになりました。これにより、女子枠導入を考えている大学は合計で33大学（41.3%）に達します。

女子枠を導入する主な学部は工学系が多く、理学系や情報系も含まれています。導入した学部の入試での募集人員のうち、女子枠の占める割合は1%程度から十数%程度となっており、入試形式は総合型や学校推薦型が主で、一般選抜はありません。

SNS上ではこのニュースに対して様々な意見が寄せられています。「女子枠って何😯男子枠というのも有るんだろうかww」という声や、「これって逆に『あー女だから受かったのか』って言われるだけな気がするけど。履歴書から性別欄をなくせだの、ジェンダーフリーだのと言ってるくせに女子枠を導入って性別にこだわってて意味不明」といった批判的な意見も多く見られます。

一方で、「日本の大学にも変化が必要です。🙏🏻🙏🏻🙏🏻」と変革を支持する声や、「女子枠って馬鹿にされてるみたいで嫌だけどなぁ」という複雑な心境を吐露するコメントもあります。また、「だから女子大に理学部や工学部作らせろって」との具体的な提案も見られました。

このように、女子枠導入には賛否両論があり、「今までわざわざ女子をはねてたってこと？？違うよね能力がなくて皆落ちてたんじゃないのだったら本当に平等を唱えるなら男子枠も作るべき。半々でいいじゃない」という意見や、「こういうのもまあやってみて効果検証すれば良いと思う。ゆとり教育みたいにあんまり効果ないと気づけばやめればいい」と、実験的な試みとして評価する声もあります。

この動きが日本の教育現場にどのような影響を与えるか、今後の展開に注目が集まります。国立大学における女子枠の導入は、学生の多様性を確保し、社会の多様なニーズに応えるための一つの試みとして、その効果が期待されています。