広島県は、県産の食の魅力を発信する「おいしい！広島」プロジェクトの一環として、希少な高級和牛「比婆牛」のブランド化に力を入れています。サミット首脳も舌をうならせた比婆牛は、180年の歴史を持つ幻の和牛。ミネラル豊富な赤身の旨みとすっきりとした脂のバランスが特徴ですが、飼養頭数が少なく、広島県内以外ではほとんど味わえないのが現状です。

そこで、県は比婆牛の商品価値向上と流通コストの最適化を目指す「比婆牛流通強化プロジェクト」を始動しました。このプロジェクトは、生産者と料理人、そして様々な関係者が連携し、比婆牛の魅力を最大限に引き出すことを目的としています。

プロジェクト発表会では、比婆牛の魅力や生産者の思い、料理人による比婆牛を使ったメニューのプレゼンテーションなどが行われました。比婆牛の魅力を最大限に引き出すために、3つの小プロジェクトが推進されます。

1.究極の比婆牛プロジェクト
庄原で生まれ育ち、庄原産の飼料で育てられた比婆牛を「究極の比婆牛」と定義し、ブランドをけん引する存在として位置づけます。熟練の生産者と県内の一流料理人の技術を融合させ、比婆牛のブランド価値を高めることを目指します。ひば高原田中牧場の田中髙志氏や、フランス料理店「ル・トリスケル」オーナーシェフの勇崎元浩氏など、中心的なメンバーがプロジェクトへの熱い想いを語りました。

2.流通課題部位の活用メニュー開発プロジェクト
料理店での活用が進んでいないバラ肉などの流通課題部位に焦点を当て、その魅力を再認識させるためのプロジェクトです。日本料理喜多丘の北岡三千男氏とみ乃家の高谷良佑氏が、バラ肉を使った独創的なメニューを発表。バラ肉の旨みや香りを最大限に引き出した、革新的な料理が披露されました。

3.比婆牛共創プロジェクト（HIBAGYU Co-Branding Project）
料理人からの公募によって、比婆牛の魅力を活かした加工商品を開発するプロジェクトです。高級部位を使用した贈答品や、流通課題部位を使ったお土産品の開発を募集し、選ばれた料理人には開発からテスト販売まで費用を支援します。百貨店やECサイトでの販売も予定されており、比婆牛の新たな魅力を発信する機会となります。

さらに、2024年秋には、「秋の比婆牛堪能グルメフェア（HIBAGYU Gourmet Quest）」が開催されます。広島県内の飲食店が、比婆牛を使ったオリジナルコースを提供し、抽選で「おうちで比婆牛堪能セット」が当たるプレゼントキャンペーンも実施されます。比婆牛の魅力を存分に味わえる絶好のチャンスです。

比婆牛は、長い歴史と伝統、そして生産者の愛情によって育まれた、広島県が誇るブランド和牛です。このプロジェクトを通じて、比婆牛はさらに多くの人に愛され、広島の食文化を代表する存在になることが期待されています。

比婆牛流通強化プロジェクトは、広島県が誇るブランド和牛「比婆牛」の魅力を最大限に引き出し、その価値を高めるための重要な取り組みだと感じました。特に印象的だったのは、生産者と料理人の強い連携です。比婆牛への深い愛情と、それを活かした最高の料理を提供したいという料理人の情熱が、プロジェクトの推進力となっていることが伝わってきました。

「究極の比婆牛プロジェクト」では、生産者の顔が見える極上の比婆牛と、一流料理人の技術が融合した究極の比婆牛料理が提供されるという点に魅力を感じました。生産者の努力と料理人の技が一つになった比婆牛を、ぜひ一度味わってみたいものです。

また、「流通課題部位の活用メニュー開発プロジェクト」は、これまであまり注目されてこなかった部位の魅力を再発見する試みです。バラ肉などの流通課題部位を、料理人の創意工夫によって、新たな価値を持つ食材へと変える取り組みは、食の創造性を感じさせます。肉無し牛丼や比婆牛バラ肉のジャンボンなど、独創的な料理は、比婆牛の可能性を広げるだけでなく、食の楽しみ方を私たちに提示していると感じました。

「比婆牛共創プロジェクト」は、料理人たちのアイデアを形にすることで、比婆牛の魅力をさらに広げる可能性を秘めていると感じます。贈答品や土産品など、様々な形で比婆牛が消費者の手に渡ることで、比婆牛の認知度が向上し、より多くの人に愛されるブランドへと成長していくでしょう。

さらに、秋のグルメフェアは、比婆牛を気軽に楽しめる絶好の機会です。広島県内の様々な飲食店で、比婆牛を使ったこだわりのコースが提供されるのは、食通にとって見逃せないイベントと言えるでしょう。抽選で「おうちで比婆牛堪能セット」が当たるプレゼントキャンペーンも魅力的です。

比婆牛流通強化プロジェクトは、単に和牛の流通を強化するだけでなく、広島の食文化全体を活性化させる力を持っていると感じます。生産者、料理人、そして消費者が一体となって、比婆牛の魅力を未来へと繋いでいく取り組みは、非常に意義深いものです。このプロジェクトの成功を祈るとともに、比婆牛がさらに多くの人に愛されるブランドへと成長していくことを期待しています。