2020年7月より集英社のマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載が開始され、数々のマンガ賞を受賞し、既刊12巻で国内累計発行部数が1,300万部を超えるという驚異的な人気を誇る松本直也氏の『怪獣8号』。その人気は国内だけにとどまらず、北米をはじめとする海外でも大きな注目を集めている。この大人気コミックがアニメ化されると発表されたのは2022年。アニメーション制作にはProduction I.G、怪獣デザイン&ワークスにはスタジオカラーが名を連ね、アニメファンからも期待が高まった。
2024年4月13日よりテレ東系列ほかでの放送、X(Twitter)での全世界リアルタイム配信が開始されて以来、SNSを中心に大きな反響を呼んでいる。そして、そんな『怪獣8号』の音楽を手掛けるのは、クラシックからJ-POPまで幅広く活躍している坂東祐大だ。坂東は全話フィルムスコアリングで作曲し、それぞれの楽曲にこだわりを持って制作している。
第1話の放送直後から坂東の音楽に対して高評価が寄せられ、サウンドトラックの発売を希望する声が多く集まっていた中、ついにその待望のアニメ『怪獣8号』オリジナル・サウンドトラックの発売が2024年6月26日に決定した。既に先行配信として第4弾までリリースされているが、劇中で象徴的に流れる「怪獣8号のテーマ」や「防衛隊のテーマ」などが詰まっている。
特に注目されるのは、佐々木“コジロー”貴之(Guitar)やKing Gnuの新井和輝(Bass)、石若駿(Drums)といった豪華メンバーが参加する「Kaiju Rock」、坂東祐大とトラックメイカーMON/KUの共作曲「キコルのテーマ」、坂東が主宰するオーケストラ“Ensemble FOVE”の「相模原討伐作戦」など、ジャンルを超えた楽曲・アーティストが集結している点だ。また、(sic)boyを起用した劇中歌「Scream」なども収録されており、ジャンルの枠を超えた内容でアニメ『怪獣8号』の音楽世界を構築している。
サウンドトラックには全65曲が収録予定であり、追加録音やMIXも全てやり直している。今後の話で重要となる曲も多数収録されており、アニメファンだけでなく音楽ファンにも必携の作品となっている。発売日は6月26日で、価格は3,960円(税込)。発売元は日本コロムビア株式会社。
坂東祐大は1991年生まれの作曲家・音楽家で、多様なスタイルを横断し、異化や脱構築による刺激と知覚の可能性をテーマに幅広い創作活動を行っており、その活動はオーケストラから映像作品まで多岐にわたる。今回のサウンドトラックも彼の多才ぶりを存分に発揮した1枚となっている。