共産党と連携したことが報じられた立憲民主党。しかし最大の支持母体である連合は難色を示し、「共産党と連携した候補は推薦しない」と明言。そんな中、連合のもう一つの支援先である国民民主党の玉木代表は「連合が推薦しないところには候補者を立てる」と宣言した。立民は連合と敵対してまで共産党と組むつもりなのか?
目次
立憲民主党の泉健太代表は10月23日、共産党の志位和夫委員長と国会内で会談し、次期衆院選に向けて連携する方針で合意した。小選挙区での候補者調整など具体的な連携の在り方は今後の検討課題となる。
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泉氏は会談後、記者団に「野党議席の最大化に向け、さまざまな政党と連携していく」と述べ、共産に限らず野党各党との連携に努める考えを強調した。共産との具体的な候補者調整については話していないとした。
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一方、志位氏は「想定しているのは小選挙区での候補者調整だ」と記者団に説明した。
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共産党の志位和夫委員長は(2023年10月)25日の記者会見で、立憲民主党の泉健太代表と次期衆院選を「連携」して取り組むと決めたのは、党首合意だとの認識を重ねて示した。泉氏は24日、記者団に「あいさつ回り」だったなどと発言し、方針を正式に決めるための党首会談ではなかったと説明していた。
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泉氏と志位氏は23日に会談し、次期衆院選の連携を申し合わせた。志位氏は会見で「党首と党首が会談したのだから党首会談だ」と強調。「泉氏から『与党の議席の最小化のため、次の総選挙で連携、力合せをしたい』との提起があり、私からも『賛成だ』と話した。まさに合意だ」と語った。
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次期衆院選での連携に向け、立憲民主党と共産党との間で認識のズレが表面化している。立民が小選挙区で野党候補の一本化を進めたい意向を持ちながら、「立憲/共産党」との批判を避けたい思惑から曖昧な姿勢を示しているためだ。共産は連携には政策協議が必要だとして、立民への圧力を強めている。
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立民と共産は現在、約50小選挙区で候補者が競合している。立民中堅は「共産が候補者を取り下げてくれれば、選挙区での勝利が近づく」と候補者調整に期待する。
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ただ、立民を支援する連合は共産との連携に否定的で、国民民主との選挙協力を求めている。泉氏は連合に対し、「共産との共闘や選挙協力をしない考え方は変わっていない」と説明したという。
立民と共に連合の支援を受ける国民の玉木代表は、立民と共産の連携合意に反発し、「共産と協力する党とは一緒にできない。泉氏は合意を明確に否定していない」と批判。一部で進む立民との選挙協力の見直しにまで言及した。
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そもそも、10月の衆参2補選で野党候補が一本化されたのは、日本維新の会が自らの判断で候補者擁立を見送ったからだ。維新は次期衆院選で、野党第1党を目指しており、野党連携の枠組みに加わることを明確に否定している。
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立民ベテランは「維新を含めた調整を試みるべきだ。共産との連携は取り沙汰されるだけでもマイナスで、水面下で調整すればよかった」と泉氏を批判した。
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立憲民主党の泉健太代表は11月9日、党本部で連合の芳野友子会長と会談した。芳野氏は次期衆院選に関する連合の基本方針を説明し、共産党と選挙協力する候補者は推薦しない考えを伝えた。泉氏は会談後、記者団に「(方針を)十分に理解をした」と述べた。
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芳野氏は会談の冒頭で、泉氏が10月下旬に共産党の志位和夫委員長と選挙について意見交換した経緯に触れた。「連合の構成組織や地方連合会から多くの不安の声が寄せられた」と語った。
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連合は組合活動で共産党と対峙した過去があり、手を組むことは難しいと主張してきた。立民は野党議席を最大化するために各党に協力を呼びかけている。泉氏は志位氏との面会はあいさつ回りの一環だと話した。
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連合は9日の中央執行委員会で次期衆院選の基本方針案を決定した。共産党を念頭に「異なる社会の実現を目的に掲げる政党」と政策協定を結んだり、集会に参加したりした候補者は「推薦できない」と明記した。
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基本方針には連合が推薦を決めた後でも集会への参加などが判明した場合、推薦の取り消しも辞さないと盛り込んだ。
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連合の芳野友子会長は10月15日放送のBSテレ東の番組で、次期衆院選を巡り、共産党と連携する立憲民主党の候補者について「連合としては推薦できないという判断になる」と述べた。共産との共闘に否定的な考えを改めて示したものだ。
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立民は次期衆院選に向け、小選挙区での野党間の競合を避ける「候補者調整」を各党に呼びかけている。
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一方、連合は2021年衆院選で「共産を含む野党共闘にはくみしない」との方針を示している。芳野氏は番組で、共産との関係性に関して「連合(の方針)は一貫している」とも語った。
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両党の幹事長も揃い、関係強化のムードが高まっていた。