北村局長の退任報道が「外務省によるデマ」だったことが徐々に広まりつつある。その背景には「局長ポストは外務省のもの」という外務官僚の”おごり”が関係しているようだ。しかし、元々外務省だった局長ポストに警察庁出身者が就いたのか?それは外務省が”外交ベタ”だったからに他ならない。
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北村氏は昭和55年に警察庁に入庁し、フランス大使館勤務や同庁外事課長などを歴任。第1次安倍晋三政権で首相秘書官を務め、同庁外事情報部長、内閣情報官などを経て令和元年9月に国家安全保障局長に就任した。
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警察庁警備局外事課理事官、外事課長、外事情報部長と外事畑を歩み、野田内閣で内閣情報官。続く第2次安倍内閣でも内閣情報官を留任し、2019年に国家安全保障局長に就任するまで一貫してその職にあった情報・インテリジェンスのプロフェッショナルである。 国際テロ情報収集ユニットの設立では北村が主導権を握ったとされている。
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2020年1月、アメリカのトランプ大統領と会談。その直後、ロシアのプーチン大統領とも会談した。両国のトップが外国の政府高官に時間を割くのは異例とされており、国家安全保障局長として、外交・安全保障の分野で北村は強い存在感を放っている。
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政府は(2021年1月)26日、北村滋国家安全保障局長が米国防総省特別功労章を受章したことを明らかにした。米国政府から25日に伝達された。日米同盟の強化や日本政府が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」の下での協力推進への貢献が評価された。受章は昨年12月付け。
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国家安全保障局によると、同章は1947年に創設され、政治家や民間人、外国人らに米国防長官が授与する最高級の勲章。過去にクリントン、ブッシュ(子)、オバマ各元大統領やスティーブン・スピルバーグ監督らが受章しており、日本人は極めて異例という。
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「菅義偉首相は外交・安全保障政策の司令塔役となる国家安全保障局(NSS)局長に、秋葉剛男外務事務次官(62)を起用する方針を固めた。警察庁出身の北村滋現局長(64)は退任する。8月上旬にも正式発令する。秋葉氏のNSS局長就任で、外交政策における外務省の存在感が一層高まりそうだ。後任の外務次官には森健良外務審議官(政務担当)が就く。
政府関係者が18日明らかにした。NSSは首相が議長を務め、主要閣僚で構成する国家安全保障会議(日本版NSC)の事務局で、第2次安倍晋三内閣時代の2014年1月に発足。初代局長は元外務次官の谷内正太郎氏が務め、19年9月、元警察官僚で内閣情報官を務めた北村氏が2代目局長に就いていた。」
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「秋葉氏が起用されることで、NSS局長のポストに約2年ぶりに外務省出身者が返り咲くことになる。NSS局長は初代の谷内正太郎氏が外務省出身、後任の北村氏が警察庁出身だった。」
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「まず週刊誌のネット版で「北村局長は退任。後任は秋葉外務事務次官」という観測記事が流れ、その次に毎日新聞が「政府がこの人事を固めた」という表現ながら、事実上、確定した人事を書くときの定型で記事を載せました。
さらに、産経新聞の今朝の朝刊にも、同じく事実上の確定人事として、人事にしては長文の記事が載っています。
産経の記事には、秋葉外務事務次官の行き先がNSS局長だからと、「後任」の外務次官をはじめ芋づる式の人事まで長々と書かれています。」
引用元:shiaoyama.com(引用元へはこちらから)
「ぼくの調べたところでは、この人事は真っ赤な嘘です。
そして、嘘を流すだけではなく、真っ赤な嘘を既報にして、ほんとうにしようという意図もはっきり感じられます。
19年近い第一線の記者経験から、その手の内、いや犯罪的な偽情報としての「手口」がありありと分かります。」
引用元:shiaoyama.com(引用元へはこちらから)
「極めて組織的な、まさしく陰謀による、偽情報リーク工作です。
首謀者は誰か。
おそらく秋葉外務事務次官ではないでしょう。
秋葉さんの退任論が省内で出て、それを利用して、北村局長を無きものとし、また「NSS局長の座は外務省の既得権益であり、それを取り戻したい」という外務省内の本音を巧みに活かした工作だろうと考えます。」
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「これが単なる誤報ではなく、「嘘の人事をほんとうの人事にする」という策略であり、それも重大な底意のある陰謀であることを、まず主権者が知っていただきたいと考えます。」
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「秋葉氏は一線を退くが、国家安全保障局(NSS)の3代目局長の起用説もとりざたされている。現在の局長は警察庁出身の北村滋元内閣情報官。」
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「初代局長の谷内正太郎氏は外務次官経験者だったこともあり、同省内には「NSS局長は外務省のポスト」(中堅)と秋葉氏待望論がある。
ただ、北村氏は安倍、菅両官邸を支えてきた中心人物の一人。菅首相にとっても交代の決断は簡単ではなく、先行きは見通せていない。」
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そもそも、この10年ほどの間、インテリジェンスを巡っては警察庁と外務省の角逐は激しかった。NSS誕生のきっかけとなった「国家安全保障会議(日本版NSC)」やNSSの出自からして、その対立が影響を与えている。
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佐藤:北村さんのことは、みんな「おまわりさん」というイメージで見ているんだけれど、そういうふうに見たらダメです。この人はもう「日本のCIA長官」、それくらいに見たほうがいい。CIA──アメリカ中央情報局、イギリスのMI6──秘密情報部、ロシアの対外諜報庁、イスラエルのモサド──諜報特務庁、こういうところのトップとのカウンターパートで、裏外交の専門家です。
邦丸:ははあ。事実上、日本のCIA長官と考えていいんですね。
佐藤:そうです。それで英語が抜群にできて、フランス語も抜群にできる。能力もすごく高い。だから外務省は今回、大敗なんですよ。NSC、国家安全保障局長は外務省の指定席だと思っていたから、ヤキモチでおもしろくなくて、みんな北村さんの悪口を言っているんですけど。
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佐藤:「あんな外交・安全保障がわからないヤツに外交なんかできるはずない」「ああ、お友だち人事だね」「日本の外交の先が思いやられる」……こういうようなことばかり話している。
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2019年9月13日、内閣情報官だった北村滋氏が国家安全保障局長に就任したとき、一部の外務官僚は「北村は外交の素人なのでこの仕事をする基準に達していない」という情報を流した。あれから5カ月近く経ったが、(2020年1月)現在、そのような批判はまったく聞かれない。北村氏が外交において、成果を出しているからだ。
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まず中国との関係で、北村氏は成果を出した。19年12月6日、北京市内で北村氏は中国の王岐山国家副主席、楊潔篪(ようけつち)共産党政治局員とそれぞれ会談した。〈9月に局長に就任した北村氏の初訪中となり、年末に控える安倍晋三首相の訪中や来春の習近平国家主席の国賓訪日に向けて、必要な準備を進めることを確認した。/王氏は、「習主席も北村局長の訪中を重視しており、私に直接、会見するよう指示があった。習主席の訪日が成功すれば、中日関係に大きな意義がある」とあいさつ。北村氏は「日中関係は極めて緊密なものになっている。安倍首相訪中、習主席訪日に向けた課題を話し合いたい」と応じた〉(19年12月7日付朝日新聞朝刊)。
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「そもそも論」で言えば、外務省の「不作為」が問題であったとされることが多い。外務省が事態を静観していたことで、2014年11月の発生段階の身代金目的の誘拐という「邦人保護」事案から、翌2015年1月の人質殺害予告という「国際テロ」事件へと、「最悪の事態」(官邸スタッフ)を招いたと言われるのだ。
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後藤健二さんの事件においても、前年に発足したばかりのNSSは官邸内での対策会議では、「終始無言であった」(官邸スタッフ)という。会議をリードしたのは、杉田官房副長官以下、西村泰彦内閣危機管理監、北村情報官、そして当時警察庁外事情報部長だった瀧澤氏の面々だった。
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外務省出身で初代局長を務めた谷内正太郎氏は退任した。谷内氏は、ロシアとトラブルを起こしたことがある。〈プーチン氏側近のパトルシェフ安全保障会議書記は2016年11月、日ロ首脳会談を前に谷内正太郎・国家安全保障局長と会談した際、56年宣言を履行して2島を引き渡したら「米軍基地は置かれるのか」と質問。
谷内氏が「可能性はある」と回答したことで、交渉が行き詰まった〉(18年11月16日「朝日新聞」朝刊)。
このとき外務官僚が「谷内さんはそんな発言はしていない。パトルシェフが嘘をついている」という情報操作を行い、それがロシア側に伝わって、ロシア要人は「谷内氏は信用できない」と警戒するようになった。このときにロシアとの信頼関係を取り戻したのが北村氏だった。
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国際テロ情報ユニット自体トップの国際情報統括官には外務官僚を戴くものの、その下は警察庁、防衛省、内調等の出向組で構成されている。しかも「外交官の肩書きで、どこの国の情報機関や軍が対応してくれるのか。インテリジェンスもイロハもわかっていない」(自衛隊幹部)と、政府部内での評価は低い。
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官邸の警察官僚出身者のインテリジェンス専門家から見ると、その分野における外務省の能力には疑問符が付くし、にもかかわらず、菅政権が発足したここへきて、彼らが勢力拡大を狙っていることに、強い違和感を抱いている、というわけだ。
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2019年に国家安全保障局長に就任してから、
世界中の首脳・要人と数々の大仕事を成し遂げてきた北村局長。
日本の対中姿勢や日米豪印「Quad」の関係強化などにおいて貢献度の高い人物だ。