岸田総理肝いりの『内閣感染症危機管理統括庁』が発足した。コロナ禍における初動の遅れの一因が「縦割り構造」と言われているが、司令塔を総括庁に一元化することで解消に期待が持てる。総裁選時からこの改革を訴えてきた岸田総理だが、次のパンデミックが発生したとしてもしっかりと抑え込んでくれることを願っている。
【読売新聞】 政府の感染症対応の司令塔となる「内閣感染症危機管理統括庁」が1日、発足した。
統括庁は、4月に成立した改正内閣法に基づき、内閣官房に設置された。平時は38人が常駐し、緊急時は関係省庁の職員との併任を含め、最大約300人態勢となる。トップの内閣感染症危機管理監には栗生俊一官房副長官、事務を総括する感染症危機管理対策官には厚生労働省の迫井正深医務技監が就いた。統括庁の担当相は、後藤経済再生相が務める。
岸田首相は1日、統括庁の発足式で「次なるパンデミック(世界的大流行)に備え、万全の体制を構築することは政府に求められる使命だ」と強調した。
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政府行動計画の改定作業は、4日から新メンバーで始動する「新型インフルエンザ等対策推進会議」の有識者の意見を聞きながら進める。医療提供体制のあり方のほか、治療薬やワクチンの安定的確保、行動制限の基準などが改定の対象となる見通しで、政府高官は「平時の準備に関する記載を充実させ、想定される感染症危機の具体的なシナリオを複数用意することが重要だ」と説明する。
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新しい体制では、感染症危機が起きた際、関係省庁の職員が統括庁に派遣されるのが特徴だ。
コロナ禍では、医療体制の整備やワクチン調達では厚労省、水際対策では外務省や法務省、自治体との調整では総務省などと、首相がそれぞれの省庁に個別に指示を出す必要があった。統括庁の設置で、省庁の縦割りを廃し、首相が指導力を発揮しやすくなる効果が期待される。
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舘田一博・東邦大教授(感染症学)は「日本は海外に比べコロナ対応で遅れた部分があったのは否めない。感染症に対応できる医師や、感染経路などを調べる保健所職員の不足が浮き彫りになった。有事に病床や検査体制を十分に確保できるよう、平時から人材育成を進めて備えることが重要だ」と指摘している。
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自民党の岸田文雄前政調会長は(※2021年9月)2日午前、国会内で記者会見を開いた。出馬表明した党総裁選に向けて新型コロナウイルス対策に関する政策を発表した。「公衆衛生分野の危機管理能力を抜本的に強化する」と述べ、対応を一元化して担当閣僚を置く「健康危機管理庁(仮称)」を創設すると提唱した。
「危機時は国、地方、省庁横断で対応する司令塔機能を持つ組織が必要だ」と語った。強い指揮権限のもとで病床確保や感染抑制に取り組むべきだと強調した。平時から危機管理の国家戦略をつくり、基礎研究や国内での治療薬やワクチンの生産・開発を支援する。
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自民党の岸田文雄前政調会長は2日午前、国会内で記者会見を開いた。
医療体制については、11月の「全体像」で導入した医療機関とあらかじめ協定を締結する仕組みなどについて、法的根拠を与えることで更に強化いたします。地域の拠点病院に協定締結義務を課すなど、平時から必要な医療提供体制を確保し、有事にこれが確実に回ることを担保します。保健所や検査の体制、ワクチン、医療物資の確保なども強化します。
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そして、こうした枠組みを迅速かつ強力に実行するため、司令塔機能を強化いたします。まず、内閣官房に新たに内閣感染症危機管理庁を設置し、企画立案・総合調整の機能を強化、そして、一体化いたします。厚労省における平時からの感染症対応能力も強化いたします。各局にまたがる感染症対応・危機管理課室を統合して、感染症対策部を新設いたします。あわせて、生活衛生関係の組織を見直し、医療行政への重点化を図ります。
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今年の臨時国会に提出されていた「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律案」(以下、改正感染症法)が12月2日の参院本会議で、与党などの賛成多数で可決、成立した。改正感染症法では、新型コロナウイルスへの対応を巡って病床や発熱外来の確保などが課題になった反省に立ち、都道府県と事前に協定を締結した医療機関に対し、感染症への対応を義務付ける仕組みが新設された。
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さらに、
▽自治体や日本赤十字などが運営する公立・公的医療機関に対しては、感染症への対応を義務化、
▽感染症が拡大した初期の段階で、医療機関が一般医療を制限した際の損失を補填する制度の創設、
▽都道府県を中心に関係者が連携する協議会の法定化――なども規定された。
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国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し「国立健康危機管理研究機構」を設ける改正法が31日の参院本会議で可決、成立した。感染症の調査・分析から臨床対応までを一体で担う。新型コロナウイルス禍の教訓を踏まえ、パンデミック(世界的大流行)の初動対応を強化する。
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新機構は米疾病対策センター(CDC)を参考にしており「日本版CDC」の位置づけとなる。2025年度以降に設立する。政府が全額出資する特殊法人になる。
感染症に関し国際的な情報も含めて収集し、国内の疫学・臨床研究にもあたる。感染症の流行初期に臨床現場から病原体などのデータを集め、隔離・待機の必要性や診療手段の検討につなげる。
治療薬や検査技術について基礎から臨床研究まで一貫して取り組むことで迅速な開発・供給をめざす。
今秋に設置される「内閣感染症危機管理統括庁」に分析結果などを情報提供する。コロナ禍では専門的な知見の収集が遅れ、感染対策が後手に回ったとの指摘があった。
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国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合し「国立健康危機管理研究機構」を設ける改正法が31日の参院本会議で可決、成立した。
統括庁は各省庁を強力に束ねる扇の要であり、統括庁の創設が、新たな歴史の起点になること、これを願ってやみません。これまでの戦いを振り返りつつ、万全の備えを期す、こういった決意をかみ締めながら、今日の発足式にも臨んだ次第です。
そして今後を考えますと、一つは、新型コロナとの戦い、これは引き続き続いています。新型コロナへの対応に万全を期すということと、そしてもう一つ、次の感染症への備えに万全を期す、この二つをしっかりと念頭に置きながら取組を進めていかなければなりません。
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私は常に最悪の事態を想定して対策を用意しなければならないということ、そして一方、この将来の感染症危機に備えた司令塔機能の強化が必要であるということ、こうしたことを訴えて、自民党総裁選挙で勝利を得て、そして、内閣総理大臣に指名されました。そして、その後、先ほども触れた「全体像」の強化ですとか、有識者会議の議論を経て、感染症法の改正に取り組み、そして内閣法を改正して本日の統括庁設置に至りました。
このように、私自身も一つ一つ課題に対処し、その積み重ねの下に次のステップを考えてきた、こうしたことであります。引き続き、感染動向を重層的に把握しながら、通常の対応への円滑な移行と、平時からの医療提供体制の整備、これを進めてまいりたいと思います。
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そして、御指摘の政府の行動計画についてですが、次なる感染症危機に備える上で、正に礎となる、基礎となるものであると思っています。感染症法改正等の直近の制度改正の内容、これをまず反映させなければなりませんし、繰り返し感染の波が来るといった場合に備えた幅広い対応を織り込むなど、これまでの様々な新型コロナの経験、これを踏まえて見直しを行い、その内容をこの行動計画にしっかり盛り込んでいきたいと思っています。是非、3年半学んだ多くのことを、新たな行動計画に生かして感染症に強い社会を作っていく、こうした道のりを進めていきたいと考えています。
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いつ何が発生して、どんなパニックになるかわからないもんだな…と途方にくれた事を思い出せば、このような取り組みは必要。#キッシー字に漢気が出てるわね🕶️ https://t.co/FmoR3YaXzN
— Chum(ちゃむ)🌙🐇 (@ca970008f4) Sep 1, 2023
コロナ禍において本邦、結構な優等生でしたが、初期は他国と比べても出遅れ感はあったように記憶しています。コロナに継ぐ感染症が流行した場合に備えて万全の準備を期待しています。
— はっと (@O7yW5HxNlQfoKhC) Sep 1, 2023
達筆!!内閣感染症危機管理統括庁とマイナカードの推進で、今後感染症への対応がスピーディになりますね👏👏本当に頼れる総理だと思います😊
— まなこ (@kDpf59LYBFuHrvU) Sep 1, 2023
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