3人組バンド・Mrs. GREEN APPLEの公式サイトが13日に更新され、12日にYouTubeで公開された新曲「コロンブス」のミュージックビデオ（MV）について、「歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現があった」として公開を停止したことを発表しました。併せて、ボーカル兼ギターの大森元貴がMVの制作経緯について説明し、謝罪しました。

大森は、同MVを制作する際に「年代別の歴史上の人物」「類人猿」「ホームパーティー」「楽しげなMV」というキーワードを初期構想として提案したと説明しました。「類人猿が登場することに関しては、差別的な表現に見えてしまう恐れがあるという懸念を当初から感じていましたが、類人猿を人に見立てた意図は全くなく、ただ年代の異なる生命がホームパーティーをするというイメージをしていました」と述べました。

大森はまた、意図とは異なる伝わり方をする可能性を考え、スタッフと事前に確認し合い、特殊メイクや衣装、演じ方についてもフォローを行っていたと説明しました。しかし、「そもそもの大きな題材として不快な思いをされた方に深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「決して差別的な内容にしたい、悲惨な歴史を肯定するものにしたいという意図はありませんでしたが、上記のキーワードが意図と異なる形で線でつながった時に何を連想させるのか、あらゆる可能性を指摘して別軸の案まで至らなかった我々の配慮不足が何よりの原因です」と述べました。

SNS上ではこの出来事に対して多くの反応が見られます。あるユーザーは、「大森元貴とか、ミセスメンバーの人生、人格、今までの曲を今回の件で初めて知ったみたいな奴らが否定し始めてんのもうコロンブスのMVとか関係なくただ何かに便乗して否定したい可哀想な人達の集まりじゃね、自分が差別してんの気づいて無いのマジで本質見失ってるのガチで笑えん」と批判的な意見を述べています。

別のユーザーは、「ミセスの『コロンブス』MVが炎上してるらしいけど、歴史オタクが騒いでるだけじゃないの？って思う。ベートーベン衣装と思われる藤澤涼架は猿にピアノを教えてて、ナポレオン衣装と思われる若井滉斗は猿に乗馬を教えてる。ちなみにコロンブス衣装と思われる大森元貴は教育してる場面はない」と、MVの具体的な内容を説明しつつ騒動を疑問視する声もあります。

「確かに知性がない奴はあんまり気にならないだろうな、とは思った。」といったコメントもあり、視聴者の認識や知識の違いによる反応の差が浮き彫りになっています。「皮肉で作ってんだよって意志があれば何の問題でもなかったけど、何も考えてなくて、指摘されたらとっとと取り下げるあたりが情けないという話」と、バンド側の対応を批判する意見も見受けられます。

また、「コロンブスっていうテーマと類人猿の組み合わせがマズかっただけで直接的な表現や場面が無くても多数の人に連想させてしまう時点でダメになっちゃうんやで。批判されてもしゃーないし歴史オタク云々ではなく過去にあった悲惨なことは知っておくべきやと思う」と、MVのテーマ選定に問題があったとの指摘もあります。

一方で、「歴史好きだけどmvと歴史は別物だと思ってる二次創作物的な」と、MVを歴史とは別の創作物として楽しむ意見もあり、「知名度のある人がミスを犯したときに、ミスに対しての批判に留まらず『今までその人にずっと嫉妬していて、何か正当に批判できる機会を心待ちにしていた人たち』の攻撃で集中砲火されているのが本当に見ていられない。連中が否定してるのはミスそのものじゃなくてその人の人格や人生なんだよね。」というように、過剰な批判に対する反発も見られます。

今回の『コロンブス』MV公開停止に関する騒動は、多くの視聴者やファンの間で議論を巻き起こし、様々な視点から意見が交わされています。今後のMrs. GREEN APPLEの対応と、ファンや視聴者の反応に注目が集まります。