サッカーが日本で人気を誇るスポーツでありながら、経済的な理由で多くの子どもたちが夢を諦めざるを得ない状況が広がっています。総務省のデータによれば、2021年には10代の競技人口が213万人以上とされていますが、ひとり親世帯の貧困率が44.5％に達しており、この現実がスポーツの夢を追う子どもたちに重くのしかかっています。

高校2年生の海斗さん（仮名）はサッカー部に所属しながら、バイトをして自らのサッカー道具を購入しています。「みんながスパイクを買う頻度は2か月おきくらい。自分は6か月おき。ヒモも2回買い換えてますが、それもちぎれました。スパイク前側のポイントは全然無いです。芝生や土でやったら滑ってケガするし、早く換えたいなって」と話します。シングルマザーの母親は多い時で3つの仕事を掛け持ちしてサッカー費用を捻出していますが、生活自体も厳しい状態です。

一方、高校2年生の亮太さん（仮名）は、全国レベルのサッカー強豪校から勧誘を受けるも、経済的な理由で進学を断念し、サッカーを辞めました。亮太さんの母親は「最初にかかったのは30万円弱。ジャージ上下、練習着のTシャツ、クラブチームに行く時用のポロシャツ、各2枚ずつ。チームへの寄付、入会金が7万円くらい。月謝が7000円、県外へのバス代は1回3000円プラス食費」と話し、月の費用が5万円弱に達することもありました。「長い休みは必ず遠征に行きます。2泊3日で6万円くらい、年に4回。消費者金融に30万くらい、気づいたら申し込んでました、私。やっぱり応援してあげたかったです」と語ります。

SNSでは、この現状に対してさまざまな意見が寄せられています。「何甘えとんねん。スラム街で裸足でボール蹴っとるガキいくらでもおるわ」と厳しい声がある一方、「やっぱ時代は野球だよ、大谷がグローブ配ってくれたし、サッカーはそういう人いないもんね」と野球との比較も見られます。

また、「世界で活躍するプロサッカー選手になるにはズバ抜けた才能が必要。そんな才能があればクラブの方から声かかるだろうに。高校生で部活サッカーやってるようじゃ無理無理」との意見もあり、サッカーの競技レベルの高さを指摘する声もあります。

「福田健二なんてシンママで小学校の時母親がガソリン被って火をつけて飛び降り自殺してキツい叔父の下で育ったのに日本代表になったんだぞ」と、逆境を乗り越えた成功例を挙げるコメントもありました。

一方で、「サッカーには文句言うがもっと金かかる野球は美談ゴリ押しで金儲けするTBSソース」との批判もあり、スポーツ界全体の経済構造への疑問も投げかけられています。「ガスが止められるほど貧乏な親の責任」「まずガス止まる環境なんだから働けよ」との意見もあり、家庭の経済状況に対する厳しい視点も見受けられます。

経済的な理由でスポーツの夢を諦めざるを得ない子どもたちがいる一方で、家庭のサポートや社会の支援が求められています。サッカーが子どもたちにとって夢を追う手段であり続けるために、支援の仕組みを整えることが急務です。