明治のヨーグルト、カロテノイドと脂溶性ビタミンの吸収促進効果を実証!健康維持に期待
明治が保有する乳酸菌OLL1251株とOLS3290株で発酵させたヨーグルトが、カロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収を促進することが、日本栄養改善学会で発表されました。これらの栄養素の吸収率向上は、健康維持や増進に大きく貢献する可能性を秘めています。
明治のヨーグルト、カロテノイドと脂溶性ビタミンの吸収促進効果を実証!健康維持に期待
明治ホールディングス株式会社と株式会社明治は、同社が保有する乳酸菌「Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus OLL1251」と「Streptococcus thermophilus OLS3290」(以下、OLL1251株とOLS3290株)を用いて発酵させたヨーグルトが、カロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収を促進することを明らかにしました。この研究成果は、第71回日本栄養改善学会学術総会で発表されました。
研究では、OLL1251株とOLS3290株で発酵させたヨーグルト50gを、カロテノイドや脂溶性ビタミンと一緒に摂取した場合、それぞれの栄養素の吸収が促進されることが確認されました。具体的には、β-カロテン、リコペンなどのカロテノイドや、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンDなどの脂溶性ビタミンの吸収が向上したのです。
カロテノイドは、野菜などに多く含まれる栄養素で、健康に様々な良い影響をもたらすことが知られています。しかし、その吸収率はわずか5~10%と非常に低いため、効果を最大限に引き出すためには吸収率を高めることが重要です。一方、脂溶性ビタミンは、ビタミンA、D、E、Kなど、生命維持に不可欠な栄養素で、その吸収機構はカロテノイドと類似しています。
明治は、これまでにもOLL1251株とOLS3290株で発酵させたヨーグルト100gと野菜を同時に摂取することで、野菜由来のカロテノイドの吸収が促進されることを報告していました。今回の研究では、ヨーグルトの摂取量を50gに減らした場合でも、様々なカロテノイドと脂溶性ビタミンの吸収促進効果があるのかを検証するために、ヒトを対象とした試験を実施したのです。
今回の研究結果により、OLL1251株とOLS3290株で発酵させたヨーグルトが、カロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収を促進し、健康維持や増進に貢献する可能性が示されました。明治は、今後もこれらの乳酸菌を活用したヨーグルトの研究開発を進め、人々の健康に貢献していく方針です。
発表された内容は、カロテノイドの吸収促進効果と脂溶性ビタミンの吸収促進効果の2つの演題に分けられています。それぞれ、健常な男性を対象に、ヨーグルトとカロテノイド製剤、またはヨーグルトと脂溶性ビタミン溶液を摂取させた場合の血中濃度を測定し、その変化を比較しました。その結果、いずれの場合も、ヨーグルトを摂取した群では、カロテノイドや脂溶性ビタミンの血中濃度が有意に上昇することが確認されました。
これらの研究成果は、カロテノイドや脂溶性ビタミンの健康効果を高めるための新たな食事方法の提案につながる可能性があります。ヨーグルトとこれらの栄養素を一緒に摂取することで、効率的に栄養素を吸収し、健康維持や増進に役立てることができるようになるかもしれません。
明治のヨーグルトが、カロテノイドや脂溶性ビタミンの吸収を促進するという研究結果には、非常に興味深いものを感じました。近年、健康志向が高まる中で、栄養素の効率的な摂取は重要な課題となっています。特に、カロテノイドや脂溶性ビタミンは、私たちの健康に欠かせない栄養素でありながら、その吸収率が低いことが課題でした。
この研究では、明治が保有する乳酸菌OLL1251株とOLS3290株で発酵させたヨーグルトが、これらの栄養素の吸収を促進する効果があることが示されました。これは、ヨーグルトを日常的に摂取することで、より効率的にカロテノイドや脂溶性ビタミンを体内に取り込むことができる可能性を示唆しています。
また、ヨーグルトの摂取量が50gと、比較的少量でも効果が確認された点は、注目すべき点です。これは、多くの人にとって、無理なくヨーグルトを食事に取り入れられることを意味し、より幅広い層への健康効果への期待を高めます。
今回の研究成果は、健康食品や栄養学の分野において、大きなインパクトを与える可能性を秘めていると感じます。ヨーグルトは、古くから健康食品として親しまれてきましたが、今回の研究により、その健康効果がより明確になったと言えるでしょう。
ただし、今回の研究は、健常な男性を対象とした試験であるため、女性や高齢者など、他の対象者への効果については、さらなる研究が必要となります。また、個々の体質や食習慣によっても効果が異なる可能性も考えられます。
とはいえ、この研究結果は、ヨーグルトが健康維持に役立つ可能性を示す重要な一歩であることは間違いありません。今後、より多くの研究が進み、ヨーグルトの健康効果がより詳細に解明されることで、人々の健康寿命の延伸に貢献することが期待されます。
さらに、この研究は、食品と栄養素の相互作用について、新たな視点を与えてくれると感じました。ヨーグルトのような発酵食品が、栄養素の吸収に影響を与える可能性は、今後の食品開発においても重要な要素となるでしょう。
明治は、今後もこの乳酸菌を活用したヨーグルトの研究開発を継続し、人々の健康に貢献していくことを表明しています。この取り組みは、消費者にとっても、非常に期待できるものと言えるでしょう。