KADOKAWAの公式HPが現在も閲覧できない状況が続いており、グループのサービス内で特に利用者の多い「ニコニコ動画」は、6月16日までの放送中止が発表されました。6月11日の20時から急遽YouTubeのライブ配信でニコニコ動画の公式番組「月刊ニコニコインフォ」が放送され、ニコニコ動画代表の栗田穣崇氏が出演しました。

栗田氏はハッキング被害の実情について「現時点で公式発表以上のことは何も言えない」と述べましたが、ユーザーから多数寄せられている応援や励ましの声に対する感謝の言葉を何度も繰り返しました。サイバー攻撃の詳細については、角川ドワンゴの社内でもまだほとんど開示されていないとのことです。

ニコニコ動画の運営に携わる現役社員は「サイト自体が止まっているので、今はできる仕事がない状況です。上層部やシステム関係の部署の人間以外は、とにかくじっと復旧を待つしかありません」と話しました。また、「攻撃を受けたのは出版事業などにも使われている基幹システムで、まさに“心臓”です。そのため、影響がグループ内の広範囲に広がっています」と続けました。

今回のサイバー攻撃の狙いについては「ハッカーの狙いはよく分かりません。もしかすると、個人情報などを盾に“身代金”を要求してきているのでは、と推測する同僚もいますが、はっきりしたことは何も知らされていません」と話しました。

復旧については「公式発表でも“再構築の対応を進める”とありましたが、基幹システムは自社のエンジニアが構築したもので、バックアップが取られているので、再構築は可能なようです。ただ、バックアップを補完する作業などに最低でも1か月はかかりそうです。システムの人はしばらく休み返上でしょうね…」と、かなりの時間を要することが予想されています。

SNS上では、今回の事態に対するさまざまな意見が飛び交っています。「1ヶ月・・・どれだけの人がニコニコに残るんだろうか」と不安を感じる声や、「最悪」との短い感想も見られます。「ニコニコ動画が見れない→まあ、我慢できるか……淫夢が見れない→まあ、我慢できるか……ニコニコで淫夢が見れない→絶対我慢できない」というユーモラスなコメントもあります。

さらに、「ニコニコ無くても困らないけど、気の毒やなあ」という同情の声や、「プレ垢の人にはどんな対応するのかな？」と有料会員への対応に関する疑問も上がっています。「1ヶ月の間配信者はスキル身につけといたほうがいいぞ！」と、配信者へのアドバイスも見受けられます。

現時点では、サイバー攻撃の全貌はまだ明らかにされておらず、KADOKAWAグループ全体の復旧が急務となっています。ユーザーは公式発表を注視し、サービスの再開を待つしかありません。いう。