ソウルファンクの新たな潮流!Dadmandog 1stフルアルバム『2 Hours Behind』
日本発のソウルファンクプロジェクトDadmandogが、待望の1stフルアルバム『2 Hours Behind』をリリース。80年代初頭のブギーとポストディスコサウンドを現代に蘇らせた本作は、ファンクミュージック愛好家必聴。新疆ウイグル自治区の独特な文化をインスピレーション源に、レトロな世界観
ソウルファンクの新たな潮流!Dadmandog 1stフルアルバム『2 Hours Behind』リリース
2024年9月21日、日本発のソウルファンク・プロジェクト、Dadmandog(ダッドマンドッグ)の初のフルアルバム『2 Hours Behind』がリリースされました。
Dadmandogは、2021年の活動開始以来、「Reissue(リイシュー)」シリーズと称したリリースを通して、往年のグルーヴを現代に蘇らせ、音楽シーンに新たな風を吹き込んできました。そして満を持して発表された本作は、80年代初頭のブギーとポストディスコサウンドを現代に蘇らせた、ファンクミュージック愛好家にとって待望のアルバムと言えるでしょう。
アルバムでは、アナログからデジタルへの移行期に特徴的だったディスコサウンドを見事に再現しています。タイトでグルーヴィーなリズム、重厚でパーカッシブなベースライン、そして涼しげなヴォコーダーが織りなすサウンドは、80年代初頭のブギーの真髄を体現しています。
近年注目を集めるシティポップやニューディスコブームの隆盛の中で、Dadmandogはファンクという音楽の源流に焦点を当て、独自の立ち位置を確立しました。最新のデジタル技術を駆使しながらも、アナログ特有の温かみを再現したオールドスクールなサウンドは、9曲すべてがダンサブルな楽曲となっています。さらに、当時のヒット曲へのオマージュも随所に散りばめられており、ファンクに造詣の深いリスナーも唸らせる仕掛けが満載です。
アルバムタイトル『2 Hours Behind』は、中国新疆ウイグル自治区の独自の標準時「新疆時間」にインスパイアされています。新疆時間の標準時は、首都北京より2時間遅れていることから、本作が「半世紀時代遅れのサウンド」というコンセプトであることを表現しています。
アルバムのアートワークは、日本人カメラマン「lyuhuji」が新疆ウイグル自治区のディスコで撮影した写真を使用しています。80年代のディスコ文化を彷彿とさせるレトロな内装と、独特のダンス文化が織りなす空間は、まるで時間が止まったかのようなノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
Dadmandogは、Yamato Shibasaki氏によるソロプロジェクトです。ファンクバンドのスタジオセッションを彷彿とさせる、グルーヴ感溢れるトラック制作が特徴です。
今回のアルバムは、Bandcampにて配信が開始されました。ファンクミュージックの新たなシーンの幕開けとなるであろう本作を、ぜひ体感してみてください。
【アルバムトラックリスト】
・Independence
・Generation
・Low Level
・Picnic Weather
・Take A Shower
・Upon The Star
・Tempo (Instrumental)
・You Should Know
・In The Morning
Dadmandogの1stフルアルバム『2 Hours Behind』は、80年代初頭のブギーとポストディスコサウンドを現代に蘇らせた、まさにタイムスリップ体験のような作品でした。
まず、サウンドのクオリティの高さに驚かされます。デジタル技術を駆使しながらも、アナログレコードのような温かみを帯びたサウンドは、どこか懐かしく、それでいて新鮮な感覚を与えてくれます。タイトでグルーヴィーなリズム、重厚なベースライン、そしてヴォコーダーの音色は、当時のディスコサウンドを忠実に再現していると感じました。
楽曲一つひとつが非常に洗練されており、聴いていると自然と体が動き出すような、ダンサブルな仕上がりです。9曲すべてが魅力的ですが、特に印象的だったのは「Picnic Weather」と「Take A Shower」です。「Picnic Weather」は、明るく開放的なサウンドで、聴いていると春のピクニックのような心地よい気分になります。「Take A Shower」は、少しメランコリックなメロディーとグルーヴィーなリズムが印象的で、聴き入ってしまう楽曲でした。
アルバムコンセプトである「半世紀時代遅れのサウンド」というテーマも、サウンドとアートワークを通して非常にうまく表現されていると感じました。新疆ウイグル自治区のディスコを舞台にしたアートワークは、レトロな雰囲気で、まるでタイムスリップしたかのような感覚にさせてくれます。
Dadmandogは、Yamato Shibasaki氏によるソロプロジェクトですが、楽曲の完成度から想像するに、バンドで演奏しているかのような生々しいグルーヴを感じます。ファンクバンドのスタジオセッションを彷彿とさせる、非常に高い演奏技術と音楽性を感じることができました。
『2 Hours Behind』は、ファンクミュージックファンはもちろん、80年代の音楽が好きな方にもぜひ聴いていただきたいアルバムです。Dadmandogの音楽を通して、忘れかけていたファンクの興奮と、ノスタルジックな世界観を体験できるはずです。
今後のDadmandogの活動にも期待が高まります。新しいファンクシーンを牽引していく存在として、彼らの活躍を応援していきたいです。