共産党の志位委員長が自らの政党を「ポスト争いとは無縁」と誇らしげに語り、世間をドン引きさせている。そもそもポスト争いがないのは決して誇れることではないが、それを嬉々として語る姿に世間との乖離を感じる。党首公選制を唱えた党員を追放した直後の”独裁宣言”に、左派系メディアすらも凍り付いているようだ。
もっとも、今回の除名は党首公選など主張の中身ではなく、「党に敵対する行為はおこなわない」「党の決定に反する意見を、勝手に発表することはしない」などの党規約に背く「重大な規律違反」が理由とされる。
小池晃書記局長は「共産党は意見を言う自由は認められている。問題は党の中で述べることなしに、突然攻撃してきたことが重要」と語った。しかし、党のあり方を真剣に考えての問題提起を、一方的に断罪するようなやり方は、異論を許さぬ強権体質としか映るまい。
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一般の党員や党所属の地方議員らが、どう受け止めるのかは、わからない。ただ、党内の結束が保てたとしても、これまで共産党の政策や活動に理解や共感を示してきた、党員以外の有権者や知識人の心が離れるなら、党勢は細るばかりだと思い知るべきだ。
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今回の処分が起こした影響は大きい。「より開かれた党になるための一つのきっかけを投げてくれた。それをああいうふうに排除してしまうのは残念」。共産党の地方議員が匿名を条件に語る。
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近年、党員の減少や高齢化に危機感を抱く党員は少なくないといい、議員は「このままでは、じり貧なのは目に見えている。中心にいる人たちは分かっていない。志位委員長はもっと自分の言葉で(処分理由などを)語らないといけない」と苦言を呈する。
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党外の声も厳しい。
「組織改革を提言したら、いきなり『除名』処分というのは共産党への評価を傷つけることになる」。思想家で神戸女学院大の内田樹名誉教授はツイッターにこう書き込んだ。あらためて取材すると、「党に透明性がないと批判したわけだが、主張が正しかったと証明したようなもの。『党内で議論を深めたい』などと対応しておけば、ニュースにもならなかった。政治的判断として疑問」と話す。
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内田氏は編集者でもある松竹氏と十数年来の付き合いがあり、「真摯しんしな共産党員で、愛党心も強い人」と評する。松竹氏は党本部で勤務し、政策委員会にいたこともある。それだけに、内田氏は「党は『突然、攻撃を始めた』と言うが、松竹さんがそういう考えを持っていることを把握していなかったのか。そうだとすれば、組織のマネジメントとしてもまずい」と解せない様子だった。
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異論があるなら内部で言え。ちゃんと聞くから。ただし外部には言うな。それが民主集中制だ。外部に言うならそれは分派活動だ、党への攻撃だ—。用語も含めて、いったい、いつの時代のどういう世界観で組織運営をしているのかと思う。「老舗の味」で済ませられるズレではない。
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組織の論理にこだわるあまり、異論を封じる閉鎖的な体質を印象付けてしまったのではないか。
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共産は党首公選制について、決定されたことを党員みんなで一致して実行する内部規律「民主集中制」と相いれないと説明する。機関紙「赤旗」は、複数の候補者による多数派工作が派閥や分派の活動につながると指摘した。
この独自の原理には、戦前に政府から弾圧され、戦後間もない頃には党内で激しい路線闘争が繰り広げられた歴史的背景がある。
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だが、主要政党のうち党首公選制をとっていないのは今や、共産だけだ。松竹氏の提案は、「異論を許さない怖い政党」とのイメージを拭い去る狙いがあるという。「公然と党攻撃をおこなっている」との理由で退けて済む問題ではないはずだ。
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近年は現実路線へとかじを切ってきた。2004年の綱領改定で、天皇制や自衛隊を当面、容認する姿勢に転じた。他の野党と共闘を進めつつ、国会では政権の不祥事追及で存在感を示してきた。
しかし、今回の振る舞いによって、旧態依然との受け止めがかえって広がった感は否めない。自由な議論ができる開かれた党に変わることができなければ、幅広い国民からの支持は得られまい。
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共産が党首公選制主張の党員を除名へ 規約違反の「分派」と判断 | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20230… 大変残念な話。共産党が市民と野党の共闘を言うなら、自らも市民社会の常識を共有する党になる必要がある。
— 山口二郎 (@260yamaguchi) Feb 6, 2023
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もうボロクソである。