【Fate/Apocrypha】モードレッドが言う「父上」「母上」とは?ややこしい親子関係を解説!
モードレッドは青セイバーことアルトリア(女性)の子供です。しかし、なぜかモードレッドはアルトリアを母上ではなく、父上と呼んでいます。この謎を解くために、公式資料集やファンブックの記述を調べ、モードレッドの親子関係についてまとめてみました。実は、彼女の正体はモルガンが作ったホムンクルスだったのです!
父上だの母上だの言うモードレッド
モードレッドの父と母は誰?
《公式設定資料集『Fate/Apocrypha material』のモードレッドに関する記述》
何しろ彼女の父親はアーサー王、母親にあたるのがアーサー王の宿敵、魔女モルガンであるのだ。
引用元:tmdict.com(引用元へはこちらから)
モードレッドの父上 → アルトリア(女性)
モードレッドの父はアーサー王、つまり、アルトリア・ペンドラゴンです。この人のことを、モードレッドは「父上」と呼んでいます。
アルトリアは『Fate/stay night』や『Fate/Zero』にも登場しており、そのときはセイバーと呼ばれていました。
モードレッドの母上 → モルガン(女性)
モードレッドの母は、アルトリアの実の姉である魔女モルガンです。この人のことをモードレッドは「母上」と呼んでいます。
モルガンはFateシリーズでサーヴァントとして登場していないので、どんな姿なのかはよく分かっていませんが、一応、『Fate/stay night』の漫画版ではその姿が描かれています。
モードレッドは人間ではなく、ホムンクルス
《公式設定資料集『Fate/Apocrypha material』の記述》
人工生命体、即ちホムンクルスがモードレッドの正体である。従ってその寿命も極めて短く、ただただアーサー王を討ち果たすために生まれたような存在だった。
引用元:tmdict.com(引用元へはこちらから)
つまり、モルガンが魔術を使って作った存在がモードレッドなのです。だから、女性と女性で子供が生まれるのはおかしいとか、姉と妹で子供が作れるはずがないとか、そういう普通の理屈は関係ないのです。
役割的にはアルトリアが父で合ってる
魔術によって女性と女性で子供を作ったというのなら、どっちが父でどっちが母でもいいのでは?なぜモードレッドはアルトリアを父扱いしているの?という疑問が湧くはずです。
その答えは、Fateシリーズのシナリオライターである奈須きのこ氏が書いた『Character material』というファンブックにあります。その本には次のような趣旨の記述がありました。
1. モルガンはアルトリアを魔術によって男性化、および、幻惑し、遺伝子情報を採取した
2. モルガンはモードレッドを自分の胎内で育てて産んだ
というように、一応、モードレッドが誕生する過程においてはアルトリアが父としての役割、モルガンが母としての役割を果たしていたのです。だから、モードレッドがアルトリアのことを父上と呼ぶのはおかしくありません。
注意:『Character material』は裏設定集
『Character material』公式サイトの記述
設定だけあってデザインの無いクリーチャー、このままお蔵入りしてしまいそうな設定、未発表作品の主人公達、とりあえず考えてはあるけど何時実現出来るか分かったものでは無いキャラクター。
そんな奈須きのこ世界からあふれ出したキャラクター達を一冊の本にまとめ上げたのが、このキャラクター・マテリアルです。
引用元:www.typemoon.com(引用元へはこちらから)
『お蔵入りしてしまいそうな設定』と言っていることからも分かるように、決して公式資料集ではありません。シナリオライターが脳内で考えていたことをまとめた本にすぎません。また、発売された場所はコミックマーケットであり、書籍として流通したわけでもありません。裏設定集とでも言うべき本です。
そう言われると、この本の設定が今でも有効なのか気になってくるはずです。実際、この本の設定が無効になったケースも存在します。
《wikipedia:Character material》
後に実際にリリース・発表された『魔法使いの夜』『花のみやこ!』『ロード・エルメロイII世の事件簿』『Fate/Prototype』などでは本書と設定が変更されている点も多い。
引用元:ja.wikipedia.org(引用元へはこちらから)
『Character material』の発売は2006年8月で、小説版『Fate/Apocrypha』の刊行は2012年12月です。6年以上も経過しています。モードレッドの誕生に関する設定についても、無効になっていてもおかしくありません。
しかし、現在までモードレッドの誕生に関しては、特に矛盾する設定は追加されていません。だから、今も『Character material』の設定は、公式設定として表に出てくることはないものの、裏で生きていると考えていいはずです。
モードレッドはアルトリアのクローンという解釈が主流
『Character material』の記述から、モードレッドがアルトリアの遺伝子を受け継いでいることは確定です。しかし、モルガンの遺伝子を受け継いでいるかどうかは謎に包まれており、2通りの可能性が考えられます。
1:モルガンがモードレッドを胎内に宿して産む過程で、モードレッドはモルガンの遺伝子も受け継いだ。
2:モードレッドはアルトリアの遺伝子だけを使って作ったホムンクルスである。モルガンは胎内で育てたに過ぎず、モードレッドはモルガンの遺伝子を受け継いでいない。
しかし、調べたところ、ニコニコ大百科でも、Pixiv百科事典でも、TYPE-MOON wikiでも、モードレッドはアルトリアのクローンと書かれており、2の解釈が主流と分かりました。
確かに、状況的に見て、クローンと考えるほうが自然です。
・モードレッドはアルトリアと外見がそっくり
・モードレッドとアルトリアのスキルがほぼ同じ
・モルガンはアルトリアを倒すためにわざわざアルトリアの遺伝子を採取してモードレッドを作ったのだから、余計な遺伝子を混ぜるはずがない
・『Fate/Apocrypha material』でアルトリアは「父親」と断言されているのに、モルガンは「母親にあたる」と濁した書き方になっている
アニメ6話のセリフ的にもクローンの可能性が高い
今回のまとめ
モードレッドはモルガン(女性)が作ったホムンクルスです。アルトリア(女性)の遺伝子のみを使っていると考えられており、アルトリアのクローンと言えます。モードレッドをお腹の中で育てて産んだのがモルガンであるため、モードレッドはモルガンを「母上」と呼んでいます。そして、遺伝子を提供したのがアルトリアであるため、アルトリアを「父上」と呼んでいます。
余談1:元ネタであるアーサー王物語でも、モードレッド誕生の過程は異常
Fateではモードレッドは姉と妹の子供というとんでもない設定でしたが、実は元ネタであるアーサー王物語でも、姉と弟の子供というひどい設定になっています。
以下、アーサー王物語の解説を引用していきますが、Fateの設定とアーサー王物語の設定には少し異なる部分があるので注意してください。
改変1:アーサー王とモードレッドの性別が反転している
改変2:モルガンとモルゴースという異なる人物が、モルガン1人に統一されている
《アーサー王物語:モルゴース》
アーサーの異父姉のひとり。
モルゴースはスパイとしてアーサーの本拠に潜入するが、そこで彼女が姉とは知らぬアーサーに見初められ、この結果、姉弟の不義の子であるモードレッドをもうける事になる。はるか後々の王国崩壊へと繋がっていくとも知らず。
引用元:dic.nicovideo.jp(引用元へはこちらから)
《アーサー王物語:モードレッド》
アーサー王の側近であった魔術師マーリンが「5月1日に産まれた子供が、将来アーサー王と王国を滅ぼす」と、暗にモードレッドの誕生を予言したため、5月に産まれたモードレッドを含めた子どもたちはすべて集められ、船で海へと流されてしまったのです。
引用元:news.nifty.com(引用元へはこちらから)
余談2:モードレッドは『Fate/stay night』では男だった
《旧モードレッド》
初登場は2006年版TVアニメ『Fate/staynight』の回想シーン。
元々はこの作品のアニメオリジナルシーンとして「カムランの戦い」を描く為に、設定とデザインを書き起こしアニメスタッフに資料として提供したのが始まりとされる。
引用元:dic.pixiv.net(引用元へはこちらから)
科学的に考えて、正しいモードレッドの性別は?
というように、クローンは元の個体と性別が同じになるものだそうなので、アルトリアのクローンであるモードレッドはアルトリアと同様に女性であるほうが自然です。Apocryphaでモードレッドが女に改変されたことで、科学的には正しい状態になったと言えます。
以上です。ほかにも、Apocryphaのまとめ記事あります!
モードレッド「当然だろ、俺は"父上"を超える唯一の騎士だからな」
教会で初めてセミラミスと会って、
モードレッド「あのセミラミスって女は"母上"と同じ匂いがした、つまり、絶対に信じちゃいけない類の女ってことだ」