「t.A.T.u.ドタキャン事件」が起こったのは2003年6月27日。当時、世界中で大ヒットを記録していた女性音楽ユニット「t.A.T.u.」が生出演したオープニングでは姿を現し愛嬌を振りまいていたのだが、CM明けには後ろに座って待機しているはずのt.A.T.u.の姿が消えてしまっていた。
「t.A.T.u.ドタキャン事件」が起こったのは2003年6月27日。当時、世界中で大ヒットを記録していた女性音楽ユニット「t.A.T.u.」が生出演した。t.A.T.u.は予告通りにテレビ朝日入り。オープニングでは姿を現し愛嬌を振りまいていたのだが、CM明けには後ろに座って待機しているはずのt.A.T.u.の姿が消えてしまっていた。
t.A.T.u.の出番はラスト。午後8時40分になれば登場してくるものだと、視聴者も出演者も漠然と思っていたが、同8時40分近くになってもt.A.T.u.は楽屋にいたままだったという。
この時、タモリは「t.A.T.u.が出たくねぇと言っています」と状況説明し、CMへ突入。そしてCM明け、タモリが「やっぱりt.A.T.u.は出てこないようです」と改めてt.A.T.u.が出演拒否したと視聴者に伝えた。次のCM明け、この日が初出演で既に1曲披露し終えていたバンド・THEE MICHELLE GUN ELEPHANTが登場。t.A.T.u.の代理を務め、追加でもう一曲歌うという前代未聞の展開となった。
この事件以来、t.A.T.u.へのバッシングは相次ぎ、日本でのt.A.T.u.ブームも次第に収束していった。
なお、t.A.T.u.は日本のファンに向けて『ゴメンナサイ』という楽曲を発表したこともある。またタモリはさまざまな番組で「俺にt.A.T.u.の話をするな!」とネタにすることもあった。
なお、このドタキャン騒動は当時t.A.T.u.についていたプロデューサーの指示によるものであったことが明らかになっており、本人たちも本当は『Mステ』に出演したかったとインタビューで語っている。
引用元:news.nicovideo.jp(引用元へはこちらから)
タモリさんが35年間、ミュージックステーションの司会を務め、ギネス認定されたという。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
一番印象に残った出来事として「t.A.T.u」と答えたようだ。
若い人たちは生で見ていないだろうし、t.A.T.u自体知らないかもしれない。当時を知る人にとっては確かに衝撃ではあった。
僕もその一人だった。ソ連崩壊後に誕生した新生ロシアから突如話題の女性デュオが世界中で大人気になり、日本にもやってきて出演したのがミュージックステーションだった。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
ところが番組の生放送中に突然姿を消すという前代未聞の「ドタキャン騒動」。
「タトゥー 後悔の10年」という記事になり、紙面とデジタル版に掲載された。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
もしかしたらまだ、誤解している人がいるかもしれないので私が2人から聞いた真相についてここに書いておきたい。2人の名誉回復の意味もある。
当時はその奔放な振る舞いもあったためか、彼女たち2人の非常識、わがままで起きたこと、というイメージが固定化された。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
僕はそれがどうにも腑に落ちなくて、というのも少なくとも本人たちの弁がなかったので、それから10年後の2013年、彼女たちに実際に取材して真相を聞き出すことができた。
まず、ドタキャン自体は完全に仕組まれたもので、「絵」を描いたのは2人のプロデューサーだった。そしてドタキャンすることは、t.A.T.u.も知らなかった。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
番組中、2人が控室で待っていると、プロデューサーから電話が入り、「今すぐそこを立ち去れた」と支持を受けたという。
出演まであと10分。
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2人は「何で、何で?」と尋ねたが、「理由は後で話す」と言われ、結局仕方がなく番組スタッフの制止を振り切ってテレビ局を飛び出したという。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
2人はプロデューサーからあとで「話題作りのためだった」と理由を打ち明けられた。ただ、この一件以来、日本での人気は急速にしぼんでいった。
ドタキャン騒動から1年後、2人はプロデューサーとの契約を打ち切って再出発した。「ゴメンナサイ」という名の謝罪ソングもつくったが、人気は戻らなかったという。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
2人は僕のインタビューの中で何度も日本への謝罪の言葉を口にしていた。リェーナ・カーチナさんは「100%私たちが悪かった。謝罪の気持ちでいっぱいです。彼は時間に厳しい日本の文化を見誤っていた。私たちも若くて、言いなりだった。ばかだった」
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
元々、カーチナさんは日本好きで、
幼い頃は「セーラームーン」に夢中になったという。ロシアのこの世代の女性には共通体験であり、ロシア人にとっての日本の好感度はこの作品のおかげで相当高まったと思う。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
カーチナさんはドタキャン後も日本のことが忘れられず、東日本大震災が起きたときにはチャリティーソングも作っている。
一方、ユーリャ・ボルコワさんも日本への謝罪の気持ちと日本が好きだという思いはずっと持ち続けていた。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
それにしてもなぜプロデューサーはドタキャン作戦を思いついたのか。いくら話題作りのためとはいえ、リスクはあるし、実際、日本の反発は強かったわけだ。
残念ながら当時、プロデューサーは重い病気で取材がかなわなかった。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
そこでロシアのショービジネスに詳しい別の業界の人に話を聞いたところ、背景事情から説明してくれた。
ソ連が崩壊して市場経済にがらりと変わると、一攫千金を狙ってショービジネスに挑もうとする人たちが次々現れた。
t.A.T.u.のプロデューサーもその一人で、元々は医師で音楽業界とはまったく接点がなかったという。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
ソ連崩壊直後、医師の仕事を辞めて広告会社などを転々とし、300万ドルの低予算で音楽ビデオを制作したことをきっかけにt.A.T.u.のプロデューサーになったという。
売り出しの戦略は過激路線で、
日本でのドタキャン作戦もそうだが、ロシアの大統領選に2人を立候補させようとしたこともあった。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
ソ連崩壊によって自信を失っていたロシア人にとって、世界を席巻するt.A.T.u.はロシア人の誇りのような存在だったようだ。
t.A.T.u.のドキュメンタリー番組を作ったことがあるかある監督は
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「世界に一泡吹かせたt.A.T.u.はロシア人の愛国心とプライドに必要な存在だった」と明かしている。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
ただ、そういった大人の事情に若い2人が巻き込まれ、誤解からレッテルを貼られたままになっているのは理不尽だと思った僕はこの取材結果を記事にした。
この記事がきっかかとなって2人に対し、
スニッカーズの日本版CMの出演依頼が来て、久しぶりに来日が実現した。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
さらにこれは日本ではないが、2014年のソチオリンピックの開会式にも出演し、日本でも報じられた。
というのが、事の顚末でした。ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。最後に2人の取材時の写真を紹介します。
そして、当時の動画がまだYouTubeにあったのではっておきます!
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
女性デュオ「t.A.T.u.」の今 ドタキャンから10年
youtube.com/watch?v=xs8Jz1…
t.A.T.u.に関するツイートが予想以上に反響があり、驚いています。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
というのも、彼女たちを知らない年代の人たちも増え、一度この話は10年前に記事にしてそれなりにデジタルでも読まれたのですが、それでもいかに朝日新聞が読まれていないかと言うことですかね泣笑。
そして残念なことに、
朝日新聞デジタルの記事というのは5年でネットから消えてしまうので、今は見ることができないのです泣。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) Oct 14, 2021
というわけで、彼女2人の近況も改めて取材できたら、当時の話も含めてもう一度、今僕が所属しているGLOBE+で書いてみようかなと思いますが、皆さん興味ありますか?
(゚ー゚)(。_。)ウンウン twitter.com/usausa_sekine/…
— ⌬う~る⌬ (@K10c01) Oct 14, 2021
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その後の経緯を初めて知った twitter.com/usausa_sekine/…
— noel (@noeliam5789) Oct 14, 2021
この会のミッドナイト・クラクション・ベイビーが死ぬほどかっこよかったよな。子どもの頃だったけどめちゃくちゃ鮮明に覚えてる。 twitter.com/usausa_sekine/…
— タツロウmtg (@kusoinakaa) Oct 14, 2021
一連のツイート見た。
— 鷹まさき (@takamasaki) Oct 14, 2021
『誤字多すぎね?』
そんだけ。 twitter.com/usausa_sekine/…
コレは知らなかった。ご一読を😄 twitter.com/usausa_sekine/…
— 経費削減の鬼 (@kei_saku_no_oni) Oct 14, 2021
当時リアタイしてたけどこれは知らなかった!彼女たちも大変だったんだなあ… twitter.com/usausa_sekine/…
— けだるげ (@hibikedaruge) Oct 14, 2021
このスレッド、とても興味深い… twitter.com/usausa_sekine/…
— akira (@akiras21_) Oct 14, 2021
ドタキャンはプロデューサーの指示で仕組まれてたんか。知らんかったわ twitter.com/usausa_sekine/…
— ネオン (@neeeon_light) Oct 14, 2021
へぇ〜ボタン20回ぐらい押したわ twitter.com/usausa_sekine/…
— もせ (@mose_games) Oct 14, 2021
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