2022年8月15日 朝日新聞幹部が話題になっています。それに関する情報、感想、画像などをまとめました
①朝日新聞の現役社員らと面談。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
今の編集幹部たちはSNSはじめネットでの炎上や抗議を過敏に恐れ、少しでも物議、異論を醸しそうな記事は「社内検閲担当」みたいな役職者が事前に原稿を目を皿にして調べ上げ、潰してしまうか無難に修正する、との由。
②若い世代の記者はそうした上層部がつくる「社風」を日ごろ先読みする習慣がついていて、そもそも議論するの起きない、無難な記事しか書こうとしない。すると問題発見能力が育たないので、現実から問題を見つけ、発問する思考ができない記者が大量に出来上がる。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
③現役社員によると、朝日新聞社の編集幹部、経営者たちは、ネットでの炎上や抗議を本気で怖がっているのだそうだ。体面が悪いとかそう言う心理的な理由ではなく、あたかも業務上の失敗であるかのように怖いのだと言う。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
④私は朝日新聞の社員だった頃から、賛否両方どちらも起きる記事、議論が起きることで読者に思考を促すような記事こそが本望だと考えていた。しかし今の朝日新聞の編集幹部(社長の中村史郎君が私と同期なので、幹部はみんな私より若い)はネットの炎上や批判、異論が耐えられないらしい。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
⑤実は、新聞記者をずっとやっていた編集幹部たちは、読者の反応などキャリアの中でほとんど触れたことがない。取材先の官僚や政治家、会社内の同僚や上司の反応がその受け取る「読者の反応」の大半である。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
私は週刊誌に10年いて、売上部数、メールやファクスで普通の読者の反応が毎日名指しで来た。
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⑥読者は意外に思うかもしれないが、朝日新聞の新聞部門育ちの記者というのは「読者の反応」とはほぼ無縁のまま記者生活を送っていた。例外は取材先だけ。つまり読者そのものと無縁、その存在を意識しないで記事を書いているのが通常運転だった。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
⑦そこにネット、特にTwitterはじめSNSは読者のリアルな反応を、読者とは無縁の生活を送っていた新聞記者たちにダイレクトに流し始めた。これはぬるま湯育ちの彼らには劇薬だった。あたかもエアコン付きの部屋でずっとぬくぬくと過ごしていたおぼっちゃまをいきなりシベリアにぶち込むようなもの。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
⑧SNSはじめ、ネットの声が書いた人の真性の内面の発露であるとは限らない。擬悪や露悪趣味もあるし、人を不愉快にして楽しむ心を病んだ人もいる。SNS世論対策屋すらいる。しかしネットに疎い新聞社幹部たちはそうした思考ができないらしい。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
⑨私の朝日新聞社内外で気づいたのは、そうした記者上がりの編集幹部たちのメンタルが弱いこと。東大京大早稲田慶応と言った偏差値上位校から来たガリ勉上がりばかりなので、褒められてばかりの人生である。自分を褒めてくれない、それどころか罵倒する他者の群れをどうして良いのかわからない。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
⑩こうしたガリ勉上がり、受験勉強勝者の心理的な特徴は、自己愛(コフート以降の精神分析学の言葉)が肥大していることである。「自己愛の傷つき」にものすごく弱い。「自己愛憤怒」(同)を起こして他者に苛烈な言動や行動を起こす。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
11)自己愛憤怒を起こさなくても、理性的な思考が停止する。ただただ狼狽する、どうして良いのかわからずフリーズする。パニックの心理である。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
12)こうした無批判・褒め言葉ばかり聞いていたガリ勉上がりたちは、非暴力紛争を解決(conflict resolution)する能力に乏しい。そうした対立的局面の経験が乏しい。俗な言葉で言えばケンカ慣れしていない。だからネットに流れる異論、抗議、炎上、罵声に対応できない。言論コンフリクトだからだ。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
13)昨今の朝日新聞社のネットの批判や炎上への社内の反応を聞いていると「お客さまクレーム対応」の出来の悪いバージョンと言う印象を受ける。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
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14)またこうしたガリ勉上がりの編集幹部たちのネット対応の誤りは「相手をしなくても良いネットの声」にまで過剰に反応して逆にクライシスレベルを上げてしまうこと。なんでもマジメに仕事しなくちゃと言う優等生マインドが働いてしまう。「朝日川柳事件」など典型だろう。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
bunshun.jp/articles/-/564…
15)川柳はユーモア詩なのだから、安倍晋三氏国葬肯定論者が何を言おうと(それに便乗したマスコミも含む)「あれはユーモアですから」とほっておけば良いのだ。しかし優等生・ガリ勉上がりには「何もせず、ほっとくのが最良の戦略」と言う思考ができない。神経症的に何かせずにいられないのだ。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
16)この朝日川柳事件は「何もせずにほっとくのが最良の選択」と言う思考ができず、パニックして軽率な行動をしたためにかえってクライシスレベルが上がった。クライシスマネージメント、リスク管理としては最低の展開である。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
20)話を戻すと、朝日新聞社の幹部たちは受験勉強勝者上がり揃いなので、自己愛に背く読者の声に耐えられない。対応もわからない。しかしそれは甘っちょろけた話だ。かつてネット前時代は自分が見て見ぬ振りをしていた現実がSNSなどでイヤでも目に飛び込んで来るようになったに過ぎない。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
21)ネット前時代、新聞記者たちの考える「読者の反応」とは、取材先の官僚、政治家、記者クラブ他社、企業、PR会社、たまにスポンサーなどとほぼイコールだった。「声なき多数」など意識に上らなかった。信じられないかもしれないが本当だ。私の実感も2003年の拙著「朝日ともあろうものが」に書いた。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
22) そのネット前時代の「声なき多数」がネットとSNSで声を持ってみたら、新聞記者たちが生きていたエアコンの効いた快適な環境があっという間にシベリアの政治犯収容所みたいになった。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
23)ソ連やナチスドイツの収容所のような生死をかけた過酷な環境で起きることは「自分が生き延びるためには仲間でも裏切る、殺す、食べ物や毛布を奪う」である。現在の朝日新聞社内の様子を聞いていると、悪寒がするほど似ている。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
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24)ネット前時代とネット後時代を比べて、よく朝日新聞社の社員が言うのは「まさか新聞がこうなるとは思わなかった」である。これなどは彼らの現実感覚の欠如を雄弁に語る言葉だ。そんな事態は1990年代から始まっていた。彼らがひたすら「都合の悪い現実」を見て見ぬ振りをしたというだけの話である。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
25)ビッグピクチャーで言えば、日本の新聞は記者クラブ制度で
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
・ニュースという商品の原料供給の優先または独占
・競争への新規参入の妨害
=自由競争の妨害=本来なら独占禁止法違反のカルテル
さらにテレビは
・電波法免許
と言う政府の保護下で延命している「保護産業」に過ぎない。
26)追加。新聞は「再版制度」と言う制度によって小売店の価格決定権すら奪っている。これも自由競争妨害のお目こぼしの上に立脚している。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
27)こうした政府の保護産業は、自由競争の下では生き残れないのに政府保護で延命し、消費者に質は悪くて価格の高い商品を送り続ける。サッチャー政権以前のイギリスの石炭・鉄鋼と似ている。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
26訂正
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
再版制度
↓
再販制度
29)新聞の書いた記事が、出版後に読者に検証され、捏造や誤謬を証明された事件の最初が、1989年の沖縄サンゴ事件だった。そのころはまだネットは黎明期。しかし遅くともWindows95が出た1995年にはネットが新聞を検証する時代が来たことは自明だった。25年以上、新聞社は何もせず時計が止まっている。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
30)とりあえず、いったん止めます。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
と言うことは、いったん途切れた人材は元には戻らず、朝日新聞の「再生」など未来も可能性ゼロという結論に至ります。 twitter.com/hirougaya/stat…
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
31)早い話、朝日新聞の新聞記者たちはネット前時代は「読者は自分達や新聞をどう思っているのか」と言う現実を知らず、知ってみたらあまりに侮蔑と憎悪に満ちていて、衝撃のあまり自我が崩壊したのが現況である。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
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32)何かに似ているなと思ったら、夫婦仲が冷えながら惰性で結婚だけは続けた中年夫が、初老になってから妻に離婚届を突きつけられて茫然自失、と言う情景にそっくりだ。妻は(=読者)夫(=新聞社)などとっくに見捨てていたのだ。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
33)なぜ私が30を超えるツイートを書き連ねたかと言うと、新聞社の編集幹部たちは「読者は自分の記事や会社をどう思っているか」など知らない、無関心なままキャリアを過ごす、という事実を一般の人は知らないことに気づいたからだ。ここに壮大なループホールがある。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
34)読者は勝手に「新聞社や新聞記者は読者の声に耳を傾けてくれるものだ」と言うありもしないフィクションを現実と思い込んでいる。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
35)日本の新聞記者たちは「記者クラブ・取材先官僚・政治家・企業広報・新聞社内」という一般社会からすれば特殊空間としか言いようのない場所だけを移動して生きている特殊な生物であり、年数を重ねれば重ねるほど現実感覚を喪失していく。当人は現実を深く理解しているつもりなのでタチが悪い。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
36)読者の投稿川柳を批判されて「あれはユーモアですから」とすら言葉が出ない滑稽な有様を見て読者は「なぜこの人たちはかくも愚かなのか」と不思議だろう。しかし、朝日新聞上層部にいる人材の大半が、入社以来そうした特集空間でしか生きたことのない特殊生物なので、現実社会の感覚がないのだ。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
37)チョウチンアンコウとかリュウグウノツカイとか水深200m以上の深海に住む魚を海面まで引き上げると、死んでしまう。深海と言う特殊世界でしか生きたことがないから、それ以外に出ると死んでしまう。日本の新聞記者はそれに似ている。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
38)川柳を安倍晋三国葬肯定論者が批判してネットが大炎上、週刊誌に揶揄されても、私なら何もしない。何も言わない。ほっておく。クライシスでは「敵対者の望むものを決して与えない」が最良の戦略だからだ。
— 烏賀陽 弘道 (@hirougaya) Aug 13, 2022
SNSやネットの炎上が怖いなら、こないだの安倍総理を侮辱した朝日川柳、あれは何だったのだろうか? twitter.com/hirougaya/stat…
— ぼーにんげんβ(ニコ動実況中) (@stick_human) Aug 15, 2022
「少しでも物議、異論を醸しそうな記事」がごろごろしてるのがこちらの方には見えないようですね / htn.to/4wcMHiLnrL
— You−me(💉PPPM) (@anatawatashihtn) Aug 15, 2022
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スレ丸案件どうぞ。 twitter.com/hirougaya/stat…
— 竹薮みさえ (@takeyabudai) Aug 15, 2022
うっそだー。 twitter.com/hirougaya/stat…
— Mr.J【草組一期生】🇯🇵🇺🇦 (@shezmamesiva) Aug 15, 2022
週刊文春か日刊ゲンダイに転職した方が良いだろこれ twitter.com/hirougaya/stat…
— チームホルモン推し (@taigafaiya) Aug 15, 2022
読んだ
— シルヴィ (@coolman5412) Aug 15, 2022
今の朝日はネットで締め上げれば反日報道潰せるってことですね twitter.com/hirougaya/stat…
報道の原点にもどって真摯に仕事すればいいだけなのに、変なフィルターかけるから新聞記事じゃなく政治誘導記事になってしまうのでは twitter.com/hirougaya/stat…
— kakitubata (@kakitubata14) Aug 15, 2022
興味深いtweetです。 twitter.com/hirougaya/stat…
— アラシック550PS🇺🇦 (@Honda_H22A) Aug 15, 2022
戦時なう。 twitter.com/hirougaya/stat…
— マイト (自公維の悪党政治屋を許さない) (@masaharu340) Aug 15, 2022
いじめられたガリ勉がどうすればいいか分からず変なキャラを演じて余計にいじめられる展開がネット誕生以降続いているという壮大な話 twitter.com/hirougaya/stat…
— 味ポン (@ajipondu) Aug 15, 2022
ネット批判のせいでまともな記事が書けない…か
— 只麻呂 (@MRMRmrmr0606) Aug 15, 2022
そもそもネット批判の役割は他メディアが担うべき役割だったのを、マスメディア業界がお友達感覚で不祥事にノータッチだったのが悪いのでは? twitter.com/hirougaya/stat…
長いけど、一応読んだけど、珊瑚を大切にとしか言いようがない😗 twitter.com/hirougaya/stat…
— Max Sugarman (@maxsugarman) Aug 15, 2022
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あの内容で抑えてるだと twitter.com/hirougaya/stat…
— 滑稽新聞にゃあ天皇 (@giants114364) Aug 15, 2022
置いとく なるほど twitter.com/hirougaya/stat…
— ジージ@ノー接種民 (@bitbit_ojin) Aug 15, 2022
自主検閲 twitter.com/hirougaya/stat…
— Blessme (@okurayamahills) Aug 15, 2022
あれで?どこが? twitter.com/hirougaya/stat…
— TAK OKAMOTO a.k.aたかまる (@can327can) Aug 15, 2022
こんなに面白いものを、長すぎて読めないと言ってる人が多すぎてビックリ。世の中バカばっかり twitter.com/hirougaya/stat…
— もじゃ@パソコンとwordpress福永雅文 (@codeechi) Aug 15, 2022
世界がパソコンとインターネット、SNSにより権力とは無縁な有象無象まで可視化された結果、より臆病で事なかれ主義な社会になってしまったという大変興味深い連ツイ。
— 糸音 田中隆史 (@3_tana) Aug 15, 2022
メディアという権力を持っていても、己の持つ正しさではなく「問題が起きないこと」が行動基準になってしまう現人類の限界? twitter.com/hirougaya/stat…
朝日新聞の凋落の理由は、良くも悪くもこの朝日新聞OB老人会風の文章に溢れている。
— あやか@🦌の街(💉💉💉) (@ksrgayk) Aug 15, 2022
学歴云々言ってるが、この人は京大卒。自分は違うのか?
社内検閲…って、昔と違って今は法律で製造者責任が問われる。過去、朝日新聞はノーチェックの同人誌以下だったのか。同人誌だってチェックが入るのに…。 twitter.com/hirougaya/stat…
テレビも同じ。「喧嘩上等!」って言ってくれる上司はもういない。 twitter.com/hirougaya/stat…
— ruu (@ruukenta) Aug 15, 2022
社内検閲が利口さの証なら、『 #明日のハナコ 』を放送禁止にしたのは賢明な判断ということになるよね。
— 村井(華) (@hanayomurai) Aug 15, 2022
SNSの炎上を最大の仮想敵として、冷静な議論と思考を高校生に喚起する機会をツブすことが賢明な判断なのかどうかは別として。
日本人どこへ行く twitter.com/hirougaya/stat…
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