兵庫県神戸市にある「神戸蒸溜所」は、2022年10月にオープンした、歴史と革新が融合する蒸溜所です。ここでは、30年以上前に神戸ブランデーの製造に使用されていた直火蒸留釜「アランビック・シャラント」を復活させ、ウイスキー造りに挑戦しています。

この直火蒸留釜は、1000℃以上の炎でゆっくりと加熱することで、原料の甘みを引き出し、柔らかく力強い原酒を生み出す、伝統的な蒸留方法です。近年は温度管理の難しさから直火蒸留を行う蒸溜所は減少していますが、神戸蒸溜所では、この伝統的な手法を用いることで、他とは一線を画す、葡萄の香りが漂うウイスキーを目指しています。

神戸蒸溜所は、直火蒸留釜に加えて、銅製のウイスキースチルも所有しており、異なる蒸留方法によるウイスキーの個性的な味わいを追求しています。ブランデーの香りを帯びた直火蒸留釜と、ウイスキーポットスチルによる蒸留の違いを楽しむことができるのも魅力です。

神戸蒸溜所が所有する直火蒸留釜は、かつて神戸市の外郭団体「神戸みのりの公社神戸ワイナリー」が所有していたもので、フランスから直輸入した単式蒸溜器です。1993年から神戸産葡萄100％を使用したブランデーの製造に使用されていましたが、1995年の阪神淡路大震災の影響で製造が中止され、蒸溜器は30年近く使われない状態となっていました。

その後、熟成を重ねてきた「神戸ブランデー」は、海外のお客様から高い評価を受け、神戸市は蒸溜器の再活用を図るため、事業者を募集しました。神戸蒸溜所は、この事業者に選ばれ、2022年秋に蒸溜所の運営を開始し、歴史ある蒸溜器を再び稼働させることになりました。

神戸蒸溜所では、直火蒸留と間接蒸留による原酒の違いを楽しめる飲み比べセットや、自宅でウイスキーの熟成を楽しめる樽キット、さらに、3年後にジャパニーズウイスキーとして瓶詰めされるオーナーズカスクなど、魅力的なリターンを用意しています。

神戸蒸溜所は、地域との連携を強化し、地元神戸を盛り上げ、新たな名産品を生み出すことを目指しています。30年以上前から製造していたブランデーは、近年人気が高まっているウイスキーとの組み合わせにより、更なる発展の可能性を秘めていると考えられています。

神戸蒸溜所は、地元の方々や全国のウイスキーファンと共に、新たなウイスキーの創造に挑戦していきます。

神戸蒸溜所の挑戦は、伝統と革新が織りなす、まさに「ウイスキーの未来」を感じさせるものだ。30年前の直火蒸留釜が再び火を灯し、葡萄の香りをまとったウイスキーが誕生する。それは、単なるウイスキー造りではなく、神戸の歴史と文化、そして人々の想いを継承する壮大なプロジェクトである。

直火蒸留という伝統的な手法に、現代の技術と感性を融合させることで、深みのある、奥行きのある味わいを生み出す。ブランデー用蒸留釜ならではの個性と、ウイスキーポットスチルによる蒸留の技術を組み合わせることで、他にはない魅力的なウイスキーが誕生するだろう。

Makuakeでのクラウドファンディングは、単に資金調達というだけでなく、多くの人々に神戸蒸溜所の想いを伝え、一緒に未来を創造していくための第一歩となる。蒸留釜の復活、そして新たなウイスキーの誕生は、神戸の未来を照らす希望の光となるだろう。

神戸蒸溜所の挑戦は、ウイスキー愛好家のみならず、地域の人々や、伝統を守りながら未来へ歩むすべての人々に、希望と感動を与えるものとなるだろう。