大阪・北加賀屋「MASK」10周年!大型現代アート収蔵庫が10日間限定公開
大阪・北加賀屋にある大型現代アート作品の収蔵庫「MASK」が、開館10周年を迎え、10日間の一般公開を実施。11月2日には、収蔵作家が集結し、トークやスペシャルパフォーマンスが行われます。アートに触れる貴重な機会をお見逃しなく!
大阪・北加賀屋「MASK」10周年!大型現代アート収蔵庫が10日間限定公開
大阪市住之江区北加賀屋にある、約1000平方メートルの元鋼材加工工場・倉庫を活用した大型現代アート作品の収蔵庫「MASK(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)」が、2024年10月18日(金)から11月4日(月・休)までの10日間、一般公開「Open Storage 2024ー祝う収蔵庫-MASK 10th Anniversary」を開催します。
MASKは、大型現代アート作品の制作から展示、そして保管までの課題解決を目指し、2014年に開館しました。アーティストが制作した大規模な作品は、制作場所の確保や、展示後の保管場所の確保が難しいという問題を抱えています。そのため、作品の規模を縮小したり、展示後には解体・廃棄せざるを得ないケースも多くありました。MASKは、こうした課題を解決し、アーティストの創作活動を支援するために誕生したのです。
開館から10年、現在では宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、名和晃平、持田敦子、やなぎみわ、ヤノベケンジなど、7名のアーティストの大型作品を無償で保管し、毎年一般公開「Open Storage」を行っています。
今年の一般公開では、会期を10日間に拡大し、収蔵作品をより多くの方にご覧いただける機会を提供します。さらに、11月2日(土)には、開館10周年を記念した「10th Anniversary Special Program」を開催します。
この記念イベントは、アーティストトークとスペシャルパフォーマンスの2部構成で実施されます。第1部では、MASKに作品を収蔵しているアーティストたちが集結し、今後の作品制作やコラボレーションの可能性について語り合います。
第2部では、収蔵作品を舞台にした一夜限りのスペシャルパフォーマンスが繰り広げられます。アーティストユニット「正直」と黒川岳が、金氏徹平と持田敦子の作品を使ったパフォーマンスを披露するほか、宇治野宗輝は特別仕様に改造した自身の作品で、この日だけの特別なビートを奏でます。フィナーレは、やなぎみわがプロデュースする、ギターの生演奏と、妖艶でアクロバティックなポールダンスとエアリアルティシューのパフォーマンスで締めくくられます。照明は、Dumb Typeのメンバーとして舞台作品に関わってきた藤本隆行(Kinsei R&D)が担当し、祝祭空間を盛り上げます。
さらに、10月27日(日)には、MASK収蔵作品を鑑賞するプログラム「アートのヒミツ基地?!みんなで探検ツアー」も開催。作品への印象や疑問などを共有しながら、作品を深く理解する機会を提供します。
北加賀屋エリアでは、MASKの一般公開と同時開催で、「Super Studio Kitakagaya Open Studio 2024 Autumn」「KITAKAGAYA FLEA 2024 AUTUMN & ASIA BOOK MARKET」「M@M第10回展」「持田敦子『解体』映像記録上映会」「すみのえアート・ビート 2024」など、様々なイベントも開催されます。
MASKの10周年を記念するイベントは、アートに触れるだけでなく、北加賀屋エリアの文化に触れることができる貴重な機会です。ぜひ足を運んで、現代アートの世界を体感してみてください。
大阪・北加賀屋という、かつては工業地帯だったエリアに誕生した「MASK」。大型現代アート作品の収蔵庫という、ユニークな存在でありながら、地域に根ざした文化発信の拠点として、10年間活動を続けてきたことに感銘を受けました。
今回の10周年記念イベントは、単なる作品展示にとどまらず、アーティスト自身や、様々な分野のクリエイターが参加し、観客も巻き込む、まさに祝祭と言えるような内容となっています。
特に、収蔵作品を舞台にしたスペシャルパフォーマンスは、アーティストたちの創造性を存分に感じることができる、貴重な体験になるでしょう。金氏徹平や持田敦子といった、現代美術の第一線で活躍する作家と、黒川岳や正直といった若手アーティストのコラボレーションは、新しい表現を生み出す可能性を感じさせます。さらに、宇治野宗輝によるサウンドパフォーマンスや、やなぎみわプロデュースのフィナーレは、五感を刺激する、忘れられない瞬間になるのではないでしょうか。
また、アーティストトークでは、作家たちが自身の作品や創作活動について語るだけでなく、今後の作品制作やコラボレーションの可能性について議論する様子は、アートの未来を感じさせる、興味深い内容になると思います。
そして、このイベントは、アーティストと観客、そしてパフォーマーが共に祝い楽しむ場であるという点も重要です。アートは、鑑賞するだけでなく、参加することで、より深く理解し、感動を得ることができるということを改めて教えてくれます。
北加賀屋という、変化と発展を続けるエリアの中で、MASKは、現代アートを地域に根付かせ、人々の心を豊かにする役割を担っています。今回の10周年記念イベントは、MASKのこれまでの歩みと、これからの未来を示す重要なイベントと言えるでしょう。
10周年を機に、より多くの人がMASKを知り、現代アートに触れる機会が増えることを期待しています。そして、このイベントが、北加賀屋エリアの活性化や、アートシーンの更なる発展に繋がることを願っています。