昆虫タンパク質で養殖魚の免疫力向上!フィード・ワンが特許出願
フィード・ワン株式会社が、脱脂ミールワームを養殖魚の飼料に添加することで、魚体の体表粘液が増加し、疾病や寄生虫に対する抵抗力を高める効果を発見。新東亜交易と共同で特許出願し、養殖業界の持続可能性に貢献する画期的な技術として注目されています。
昆虫タンパク質で養殖魚の免疫力向上!フィード・ワンが特許出願
フィード・ワン株式会社は、脱脂ミールワームを養殖魚の飼料に添加することで、魚体の体表粘液が顕著に増加することを確認し、特許出願を行いました。この技術は、養殖魚の免疫力を高め、病気や寄生虫から守る効果が期待されています。
近年、地球温暖化による海水温の上昇や環境変化によって、養殖魚は病気や寄生虫に感染しやすくなっています。従来の対策では効果が不十分な場合もあり、養殖業者は大きな課題に直面していました。
フィード・ワンは、脱脂ミールワームに注目し、その効果を研究。その結果、脱脂ミールワームを配合した飼料を与えた養殖魚では、体表粘液量が大幅に増加することが判明しました。体表粘液は、魚体を守るバリア機能を担っており、病原体や寄生虫の侵入を防ぐ役割を果たしています。
この技術は、マダイ、シマアジ、カンパチ、ハマチなど、海水養殖の主要な魚種で効果が確認されています。フィード・ワンは、脱脂ミールワームの供給元である新東亜交易と共同で特許出願を行い、この技術の普及を目指しています。
脱脂ミールワームは、従来の魚粉に比べて環境負荷が低く、持続可能な水産養殖を実現する上で重要な役割を担うことが期待されています。フィード・ワンは、脱脂ミールワームの機能性について更なる研究を進めるとともに、養殖現場での普及促進を図ることで、養殖業界の発展に貢献していく方針です。
フィード・ワンの脱脂ミールワームを用いた養殖魚の免疫力向上技術は、養殖業界にとって画期的な技術と言えるでしょう。従来の抗生物質やワクチンに頼らない、自然な方法で魚体の免疫力を高めることができる点は、消費者の健康面からも注目されます。また、環境負荷の低減にも貢献できる点も大きな魅力です。
脱脂ミールワームは、昆虫タンパク質として、近年注目を集めています。環境負荷が低く、栄養価も高いことから、畜産や水産養殖の分野で活用が期待されています。フィード・ワンの取り組みは、昆虫タンパク質の活用を促進し、持続可能な食料生産システムの構築に大きく貢献するものと考えられます。
今後の研究開発によって、脱脂ミールワームの更なる効果が明らかになることが期待されます。また、養殖現場での導入が進み、消費者にも安全で安心な魚介類が供給されることを期待しています。