立憲民主党の注目候補だった今井るる氏が自民党から推薦を受けると発表したことで、泉代表は「背信行為だ」と激怒している。しかし身内議員からも「執行部がだらしないから」と苦言を呈され、野党支持者からも今井氏の鞍替えに理解を示す声が聞かれる始末。候補者に見捨てられる政党にした泉代表の責任は重い。
目次
おととしの衆院選・岐阜5区に、立憲民主党から全国最年少の25歳で出馬した今井瑠々(いまい・るる)さん(26)が離党し、自民党推薦候補として、ことし春の岐阜県議選に出馬する方針を固めたことが分かりました。
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立憲民主党岐阜5区支部長の今井瑠々さんは、おととしの衆院選で岐阜5区から全国最年少の25歳で出馬し、落選しました。
今井さんはその後、次の衆院選への出馬を目指し、立憲民主党支部長として活動を続けて来ましたが、関係者によりますと、1月6日にも立憲民主党に離党届を提出し、ことし春に予定されている岐阜県議選に、多治見市選挙区から出馬する方針を固めたということです。
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自民党の推薦を得る方向で調整が進められていて、1月8日にも、自民党の野田聖子衆院議員らと面会した上で、記者会見を行う予定です。
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【 2023年岐阜県議会選挙出馬について 】
— 今井るる (@luluimai) Jan 7, 2023
平素よりご支援いただいている皆様、これまでの経緯をきちんとご説明ができておらず、報道が先行する形となり大変申し訳ございません。
私、今井るるは、来春の岐阜県議会選挙に立候補を予定しております。
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所属につきましては、立憲民主党を離党し、無所属の自民党推薦にて出馬予定でございます。
— 今井るる (@luluimai) Jan 7, 2023
詳しくは1/13日の記者会見にてお話致します。
これまで今井るるを応援頂いた皆様に不安や不信感を与えてしまったことを心よりお詫び申し上げます。
立憲から無所属の自民党推薦での県議への挑戦の理由といたしましては、
— 今井るる (@luluimai) Jan 7, 2023
2年間岐阜5区の多治見〜中津川を周り、地元の声を政治に届けるためには、地域に深く根付いて地元の皆様や国と自治体が連携しながら活動をすることが最も重要であり、足元から変えなければ手遅れになると危機感を感じたからです。
立憲民主党の泉健太代表1月8日、千葉・JR市川駅前で演説後、同党を離党して4月の岐阜県議選多治見市選挙区(定数2)に自民党推薦で出馬する意向を固めた今井瑠々(るる)氏を、「応援してくださった多くの党員、サポーターズ、後援者のみなさまに申し訳ない気持ち。こういう行為は許されない」と非難した。
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今井氏は2021年の衆院選岐阜5区に立民から全国最年少の25歳で出馬(落選)し、次期衆院選へ向けて同党の岐阜5区支部長として活動していた。泉氏は「昨年の秋ぐらいから(自民党側と)接触をしていた報道もされている。党本部としては大変、期待をかけて資金的にも毎月、支援をしていた。そういう中で他党と接触をして道を敷こうとしていたのであれば、これは背信行為」などと重ねて批判した。
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泉氏は今井氏に対して事実関係を確認したところ、今井氏は「報道された通り」と認め、「それであれば、処分は当然、仕方がないものと思ってもらわなくてはならない」と伝えたという。泉氏は「一般論として党に対する反党行為。政治の道からも外れた行為」と厳しい処分を下すとした。
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党から活動資金を受け、志に賛同する支援者と活動し、今の政治を変えると言っている傍で相対する政党と話し合い突然の公認、県議選出馬。
— 蓮舫💙💛RENHO🇯🇵 (@renho_sha) Jan 10, 2023
ガバナンスできなかった我が党は猛省を。
数のためなら誰でも受け入れる政党では政治は変わらない、と私は再認識している。
引き続き頑張る仲間への支援を。
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あー
— 初鹿明博 (@AkiHatsushika) Jan 9, 2023
離党するって言ってる人を処分って💦
どうせ離党認めず除籍だか除名にするってことですよね…そんなことしても相手は痛くも痒くもない。
むしろ、これだから離党したといい口実を与えるだけだと思うんですよね💦
離党して他の党で選挙出る人なんて他にも沢山いるし news.yahoo.co.jp/articles/a9cf0…
あえて言おう。私はこのニュースを知った時、さして驚かなかった。
2009年に民主党政権が誕生する以前なら、私はびっくり仰天し、有権者を裏切る行為として激しい怒りが込み上げてきただろう。
しかし2023年が幕を開けた今、政治家としてあまりに未熟な26歳の女性が、立憲から自民へ飄々と乗り換える姿をみて、さもありなんと思った。”
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彼女は民主党政権当時は中学生であった。時は巡り、今の野党第一党の立憲民主党と与党第一党の自民党の境界線はすっかり薄れている。今井氏の世代にとって、立憲も自民も、野党も与党も、さしたる違いがあるようには見えないのだ。
とくに野党各党が激しく批判した安倍晋三元総理が急逝した昨年夏以降、立憲は「自公の補完勢力」と批判してきた日本維新の会と和解し、さらには自民党に急接近した。
国民世論が反対する「安倍国葬」に立憲最高顧問の野田佳彦元総理は参列し、野党共闘の目玉公約であった消費税減税は間違いだったと枝野幸男前代表は言い放った。統一教会の被害者救済法案は被害弁護団から「実効性がない」と批判される内容でも賛成し、憲法の専守防衛を逸脱する「敵基地攻撃能力の保有」(米国製の長射程ミサイル・トマホークなどの購入・配備)も容認する方向だ。
しかも泉代表は「次の次の衆院選で政権交代を目指す」と明言し、次の衆院選での政権交代を早々と諦めてしまった。政権交代をめざす意思のない野党第一党のもとで、与野党が一騎打ちを繰り広げる小選挙区制度の衆院選が行われる意味がどこにあるのだろう。立憲の面々がめざしているのは自公政権打倒ではなく、自分たちの議員バッチを守ることだけではないのか。
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立憲も維新と同様、「自公の補完勢力」と化し、与党と野党の中間に位置する「ゆ党」に成り果てている。現に民主党政権崩壊後、野党第一党から自民党へ移る国会議員は後を立たない。今の松本剛明総務相、前の山口壮環境相、細野豪志元環境相、長島昭久元防衛副大臣…。
そのなかで、今井氏のように政治的に未熟な候補者たちが「打倒・自公」よりも「議員バッチを得ること」を優先し、そのためには当選確率の高い自民党へ鞍替えしようという発想になるのは、驚くに値しない。彼女は自分が当選することを最優先してきた野党第一党の国会議員を真似ただけである。
今井氏にとって政党とは、立憲議員の多くと同様に、自らが議員になるための手段に過ぎず、自民でも立憲でも同じなのである。無所属新人が初当選後に自民党入りして清和会と宏池会のどちらの派閥に加わるのかという選択とさして変わりはない。今井氏の愚かな行動を通じて「ゆ党」化した立憲の実像、二大政党政治の崩壊が可視化されたに過ぎない。
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俳優でタレントの松尾貴史(62)が10日、ツイッターを更新。立憲民主党から離党し自民党推薦として岐阜県議選に出馬予定の今井瑠々氏(26)に言及した。
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松尾は今井氏の動向についての投稿を引用した上で「あの代表にあの前代表の振る舞い、自民との違いが段々なくなってきてしまったのだから、今井るる氏のような人が出てくるのはさもありなんだなあ」と泉健太代表、枝野幸夫前代表の言動に言及。
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泉代表は8日、テレビ番組で日本維新の会との連携を表明。枝野前代表は昨年末、立民の消費減税公約について「間違いだった」と発言し、それぞれ批判を浴びている。
その上で今井氏について「元々義憤や使命感などはなく、政治家になる事は単なる就職活動に過ぎないのだろうから。もちろん私の選挙区だとしたら、どの党から出ても投票しないが」と冷ややかな見方をしている。
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一昨年の衆院選で岐阜5区に立憲民主党から全国最年少の25歳で立候補した今井瑠々氏(るる=26)が、4月の岐阜県議選多治見選挙区(定数2)に同党を電撃離党し自民党からの鞍替え出馬表明に〝珍現象〟が起きている。
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今井氏の立憲離党騒動をめぐっては、批判よりも自民党からの県議選立候補に応援の声が上回っていた。
前出の自民党関係者は「今井氏のツイッターには『出馬を応援します!』というメッセージが圧倒的に多く寄せられており、われわれを驚かせています。今井氏は最も重い除名処分を立憲に下される可能性があります。しかし、地域の課題の解決にために地方議員を目指す離党ならばと、地元の有権者に理解されている状況です」と指摘した。
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立憲は昨年、アイドルグループ「モーニング娘。」の元メンバーでタレントの市井紗耶香が、参院選比例代表の公認候補として立候補を辞退する騒動にも見舞われていた。
政界関係者は「日本維新の会の参院議員で元五輪選手の松野明美氏も立憲熊本県連から、昨年の参院熊本選挙区からの出馬要請を辞退しています。著名人、今井氏のような話題の候補者が政治家を志す場合、与党で活動しないと自身の政策が実現できません。今の自民党も野党が弱いからとあぐらをかいていてはしっぺ返しを食らうかもしれませんが、期待の候補者に三下り半を叩きつけられた立憲も情けないです」と語った。
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岐阜県議選への出馬を予定しているが、
立憲民主党を離党して無所属(自民党推薦)で立候補する方針を明らかにした。