野村農林水産大臣は、8月31日、記者団に対し、東京電力福島第一原発にたまる処理水を中国が使う「汚染水」と発言しました。

その後、野村大臣は「言い間違えたことを全面的に謝罪したい。福島県をはじめ関係者の皆さまに不快な思いをさせて申し訳なかった」と述べ、発言を撤回しました。

一方、野党内からは「漁業関係者を風評被害から守るべき立場の大臣が風評被害を助長しかねないあり得ない発言だ」などと批判が相次いでいます。

2023年9月1日
引用元：www3.nhk.or.jp（引用元へはこちらから）

　東京電力福島第一原発の処理水をめぐり、野村哲郎農林水産相は31日に首相官邸であった関係閣僚会議に出席した後、処理水を「汚染水」と表現して記者団に説明した。岸田文雄首相は直後に野村氏の発言について謝罪し、撤回するよう指示。野村氏は「言い間違った」と陳謝した。

　野村氏は「反省を踏まえ、改めて緊張感を持ち、水産事業者に寄り添った対策の実施に尽くしたい」と述べた。そのうえで、「普通の会話で『汚染水』は使っていない。なぜこの言葉が出てきたのか分からない」と弁明した。

2023年8月31日
引用元：www.asahi.com（引用元へはこちらから）

岸田首相は、福島第一原発の処理水について「汚染水」と発言した野村農林水産相を、更迭しない考えを示しました。

岸田首相
「（野村農水相には）早急に対策を取りまとめてもらい、信頼をしっかりと挽回してもらうことが重要であると思います。ぜひこうした考え方に基づいて（野村）大臣にも努力してもらいたい」

岸田首相は「発言は言い間違いとはいえ不適切であり、極めて遺憾だ」と述べました。

そのうえで、「政府全体としても処理水に関係する取り組みを迅速に進めていきたい」と強調しました。


2023年9月1日
引用元：news.ntv.co.jp（引用元へはこちらから）

東京電力福島第1原発で出た処理水について野村哲郎農林水産相が「汚染水」と発言し、泉健太代表は2023年9月1日の定例会見で「大事な局面に緊張感を持ってことに当たっているふうには見えない」「気の抜けた対応」などと批判した。

その上で、立憲の一部議員も「汚染水」という言葉を使っている点については、

「どこでどういう場でどんな文脈で使ったのかは、つぶさに私は分からない」
する一方で、

「党としては、これは間違いなく、今放出しているものは、アルプスの処理を終えた『処理水』だと考えているので、それをより徹底していきたい」とした。
引用元：www.j-cast.com（引用元へはこちらから）

立民の泉健太代表は１日の記者会見で、野村氏を「不適切だ。所管大臣として気が抜けた対応で資質が感じられない」と酷評した。野村氏が中国による日本産水産物の全面禁輸措置を「全く想定していなかった」と言及したことにも触れ、「一連の対応は『緩んでいる』と言われて仕方がない」と強調した。

立民は政府と同じく「処理水」と呼ぶのを公式見解としている。しかし、党内には中国や共産党などと同様に「汚染水」と発信する議員がおり、問題への深入りを避けたい思惑も透ける。
引用元：www.sankei.com（引用元へはこちらから）