「ドジャース１１－２ブレーブス」（４日、ロサンゼルス）

　ドジャースの大谷翔平選手が三回の第２打席で右翼席へ８号ソロを放ち、ロバーツ監督が持っていた日本生まれ選手の球団最多本塁打記録を更新。試合後「嬉しいですし、もっともっと伸ばせるように」と語った。試合後、指揮官はポルシェのミニカーをもって会見に乱入した。

　「すみません！すみません！」と言いながら会見場に現れたロバーツ監督。手には桜色のポルシェミニカーが。「インタビューの邪魔はしたくないけど、みなさんに昨日、ショウヘイからもらった贈り物をお見せしたい」と言いながら大谷からのプレゼントを報道陣に披露した。


　「今夜、彼は私の持つドジャースの記録を抜きました。ショウヘイ、おめでとう。これは私の車だ！ジョー（ケリー）のポルシェと私のポルシェの違いは監督室に入らないことだ」と語って会見場は笑いに包まれた。「でもこの車は机にも飾ることができる」とご機嫌で「サンキュー、ショウヘイ！ハハハッ」と言いながら会見場を後にした。

　師弟愛がにじむような一撃だった。ダイヤモンドを一周した後、ベンチに戻ってきた際にロバーツ監督はくしゃくしゃの笑顔で大谷を出迎えた。大谷もホームベースを踏んだ後、ロバーツ監督を指さして満面の笑み。力強くハイタッチをかわすと、チームメートと歓喜を分かち合った後、再びロバーツ監督のもとへ出向いてハイタッチをかわした。

　試合前の会見ではあるエピソードが明かされていた。指揮官は自ら「もうすぐ私の球団記録を破る日本生まれの選手（大谷）がポルシェをくれたんだ」と激白。報道陣から「ワオ！」と驚きの声が上がると、指揮官はニヤリとしながら「私の部屋に持ってきてくれたんだけど、実際に車を買ったわけではないよ。私も具体的なタイプを言わなかったからだと思うけど、すばらしいポルシェのミニカーを持ってくれたよ」と言って報道陣の爆笑を誘った。

　この話題を振られた大谷は「いいタイミングで打てたので良かったんじゃないかと思います」と少しだけはにかんだ。水原容疑者の騒動が勃発した際は、米メディアからの厳しい質問を一身に受け、本人へ批判の矛先が向くのを和らげた。得点圏に走者を置いた場面でなかなかヒットが出なかった際には「もう少し落ち着かないといけない」と語り、自ら苦言を呈することで大谷を守った。

　新天地への移籍１年目。名門チームの重圧だけでなく、よもやの騒動に巻き込まれても大谷を信じ続けた指揮官。その思いに応えるような一発を大谷は放った。
引用元：news.livedoor.com（引用元へはこちらから）